日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
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55 巻 , 3 号
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原著
  • 黒島 義克, 大竹 賢太郎, 赤嶺 奈月, 青山 肇, 松崎 晶子, 齊尾 征直, 吉見 直己
    2016 年 55 巻 3 号 p. 137-141
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    目的 : 沖縄県は, 子宮頸がんの罹患率と死亡率が非常に高い地域の一つである. そのため, 子宮頸がん検診に従来法から精度の高いとされる LBC 法を導入し両法の比較検討を行った.
    方法 : 2011 年 4 月~2015 年 3 月の 4 年間に子宮頸がん検診を受診した 90750 名を対象とし, 従来法で作製された 2011 年度と 2012 年度 2 年間の合計 45621 例と LBC 法 (BD シュアパスTM) で作製された 2013 年度と 2014 年度 2 年間の合計 45129 例の細胞診判定精度を, ベセスダシステム 2001 に準拠して比較を行った. なお, 採取器具に関しては LBC 法導入時にブラシへ統一した.
    成績 : LBC 法導入後, 不適正標本は 0.12%から 0.03%へ減少した. 要精検率は従来法の 2 年間 1.6%から LBC 法の 2 年間で 3.3%へ倍増した. 精査後の CIN の検出率は, LBC 法の導入により有意に増加した.
    結論 : 子宮頸がん検診に採取器具をブラシへ統一と同時に LBC 法を導入することで, 要精検率の著しい効果と検診センターでの細胞診検査精度の改善がみられた.
  • Toshiyuki HABARA, Hiroshi SONOBE, Noriyuki FUJIMURA, Kyoko KAIHARA, Mi ...
    2016 年 55 巻 3 号 p. 142-147
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    目的 : 体腔液中に出現する collagenous stroma を伴う反応性中皮細胞集塊 (以下 : CS 集塊) の臨床細胞学的特徴を明らかにする.
    方法 : 対象は 288 例 (胸水 200 例, 腹水 88 例) である. CS 集塊の出現頻度とパパニコロウ染色標本 1 枚当たりの個数を, 悪性細胞が認められた「細胞診陽性群」と, 認められなかった「細胞診陰性群」の 2 群に分類し, 両者を比較検討した. さらに, CS 集塊を構成する反応性中皮の数, CS 集塊の層数, collagenous stroma (以下 : CS) の大きさなどの形態学的所見について検討した.
    成績 : CS 集塊の出現頻度は, 「細胞診陽性群」が 91 例中 19 例 (20.9%) にみられ, 「細胞診陰性群」は 197 例中 7 例 (3.6%) であり, 前者が有意に高かった (p<0.001). CS 集塊の出現個数は, 「細胞診陽性群」が平均 17.9 個で「細胞診陰性群」の平均 5.0 個よりも有意に多かった (p=0.012). CS 集塊の層数は 1 層と 2 層が, CS 集塊を構成する細胞の数は 19 個以下が多くみられ, CS は大小不同を呈した.
    結論 : CS 集塊は, 小型で平面的な出現様式を示し, 癌性腔水症でみられる反応性中皮の形態学的特徴の一つと考えられた.
  • 内山 瞳, 松井 成明, 森下 明博, 大久保 美沙, 佐藤 勝巳, 鈴木 真由美, 坂下 仁美, 佐藤 慎吉, 吉田 幸子
    2016 年 55 巻 3 号 p. 148-153
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    目的 : 乳腺原発 invasive micropapillary carcinoma (以下, IMPC) の 7 例について細胞学的にみた組織型推定率の評価を行った.
    方法 : 2007~2014 年までに, 組織学的に IMPC と診断され, かつ免疫組織化学的に間質側の細胞膜に Epithelial membrane antigen (EMA) の発現が確認された 7 例の穿刺吸引細胞診標本を用いた. これらをもとに, 細胞学的にみた細胞集団の出現態度および核所見について評価した.
    成績 : IMPC の推定が可能であった症例の細胞学的特徴は, ①大きさの保たれた細胞集団を主体, ②出現パターンは偽乳頭状集塊やマリモ状集塊, ③細胞の極性は外側, ④核異型スコアは 1~2, ⑤核の大きさは 10 μm 以下であった. 一方, IMPC の推定が困難であった症例の細胞学的特徴は, ①大小の細胞集団の出現, ②出現パターンは不整形集塊が主体, ③細胞の極性は不明瞭, ④核異型スコアは 3, ⑤核の大きさは 10 μm 以上であった.
    結論 : IMPC は, 特徴のある細胞所見を示すことが多いとされているが, 推定困難な症例が存在することに対する認識が必要と考えられた.
症例
  • 吉田 牧子, 山岸 真代
    2016 年 55 巻 3 号 p. 154-159
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    背景 : 髄芽腫は後頭蓋窩に発生する胎児型の脳腫瘍で小児脳腫瘍の代表的な腫瘍の一つである. 未熟な細胞の増殖よりなる髄液播種傾向の強い腫瘍でもある. 化学療法中も髄液細胞診陽性が持続した髄芽腫の 1 例を報告する.
    症例 : 2 歳児の第 4 脳室を占める腫瘍に対して摘出術が施行された. 腫瘍の病理組織像は Classic medulloblastoma の像だった. プロトコールに従い化学療法が施行されたが, 画像上は stable であるにもかかわらず髄液細胞診は陽性が持続した. 2 回目の超大量化学療法後いったん髄液細胞診は陰性化したが, 再度陽性となり, 次いで画像上や臨床症状上も再発が明らかとなった.
    結論 : 脳腫瘍の術後化学療法における腫瘍の viability の評価に髄液細胞診は有効であり, また画像で再発が指摘される前に髄液細胞診で再発をとらえることが可能であることが示唆された. また治療中に髄液細胞診陽性が持続することは予後不良因子となりうると考えられた.
  • 石田 誠実, 中西 昂弘, 西上 圭子, 佐藤 元, 中村 純子, 鳥居 良貴, 塚本 吉胤, 廣田 誠一
    2016 年 55 巻 3 号 p. 160-164
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    背景 : 軟骨肉腫は悪性骨腫瘍の約 30%を占めるが, そのサブタイプである淡明細胞軟骨肉腫 (clear cell chondrosarcoma : 以下 CCCS) は全軟骨肉腫の約 2%といわれており, きわめてまれな腫瘍である. 今回われわれは CCCS の 1 例を経験したので, その捺印細胞像を中心に報告する.
    症例 : 40 歳代, 男性. 右股関節痛の悪化にて当院受診となった. 画像検査にて右大腿骨の骨頭から頸部にかけて腫瘍を認め, 針生検が施行された. 病理組織学的に CCCS が疑われ, 右大腿骨腫瘍広範切除術が施行された.
    結論 : 本例の CCCS では, 腎癌や卵巣癌の転移と鑑別を要する上皮様の淡明細胞集塊, 破骨細胞様多核巨細胞, Osteoid 類似基質, さらには通常型軟骨肉腫成分が混在して出現した. 術中迅速診断時の鑑別には, 細胞像だけでなく, 画像所見を含む臨床情報も十分に考慮する必要があるものと考えられた.
  • 籠谷 亜希子, 石田 光明, 岩井 宗男, 岩本 望, 春日 希, 林 裕司, 宮平 良満, 九嶋 亮治
    2016 年 55 巻 3 号 p. 165-169
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    背景 : 微小乳頭型尿路上皮癌 (MPUC) は, “inside-out pattern” を示す比較的均一な小型胞巣の出現を特徴とする尿路上皮癌のまれな予後不良の亜型である. 膀胱 MPUC の 2 例を経験したので報告する.
    症例 : 症例 1 ; 81 歳, 男性. 膀胱刺激症状を主訴に来院. 自排尿では, 炎症性背景のなか, 核クロマチンが粗顆粒状に増量した類円形大型核をもつ異型上皮細胞が血管軸のない乳頭状集塊を形成し, 出現していた. 結合性が良く, 腺腔様構造を形成する小型腺房様構造を示す集塊や細胞質内空胞を有する異型細胞が観察された.
    症例 2 ; 76 歳, 男性. 膀胱刺激症状および血尿を主訴に来院. 自排尿では, 出血性背景のなか, 類円形大型核をもつ異型上皮細胞が, 血管軸のない乳頭状集塊を形成していた. 集塊辺縁部に細胞質がみられる “inside-out pattern” や小型腺房様構造を示す集塊を認め, 細胞質内空胞を有する異型細胞が散見された. 免疫細胞染色で, 小型腺房様構造を示す腫瘍細胞集塊辺縁部に EMA 陽性所見を認めた.
    結論 : 血管軸のない乳頭状集塊, 小型腺房様構造や細胞質内空胞の存在が MPUC に特徴的な細胞所見で, これらの所見を確認することで MPUC の細胞診断がある程度可能であると考えられる. また EMA の免疫細胞化学染色で “inside-out pattern” を証明することにより, さらに診断精度が高まると考えられた.
  • 下山 玲子, 佐々木 志保, 西川 京子, 松井 美智代, 藤中 浩樹, 島津 宏樹, 伏見 博彰
    2016 年 55 巻 3 号 p. 170-173
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    背景 : Hidradenoma は汗腺を起源とする良性皮膚付属器腫瘍である. 一般に皮膚腫瘍の診断は生検などにより組織学的に行われ, その細胞像を目にする機会はあまりない. われわれは穿刺吸引細胞診 (fine-needle aspiration cytology, FNA) が施行された hidradenoma の 1 例を経験したのでその細胞像を中心に報告する.
    症例 : 50 歳代, 女性. 乳がんの既往があり, follow up 中, 乳房上の正中寄りの皮膚に 4.5×4.0×2.9 mm の腫瘤を認め, FNA が施行された. 背景に裸核が散見され, 重積性のある集団がみられた. 集団内部には腺腔構造や渦巻き状配列が観察された. 乳癌の再発は否定的であったが, 組織型の推定にはいたらなかった. 精査目的で腫瘍切除術が施行され, hidradenoma と診断された.
    結論 : Hidradenoma の構成細胞は basal cell の性格を有し, 異型の弱い細胞が内部に不規則な方向性をもつ配列をなし, 多少なりとも腺要素を伴う. この特徴を知ることで, 細胞診でも汗腺由来の腫瘍を推定することは可能である.
    その診断の際, ときに悪性腫瘍の皮膚転移との鑑別を要するが, 皮膚腫瘍への知見を深めることで誤診を避けることが可能である.
  • 山田 有紀, 川口 龍二, 小林 浩, 内山 智子, 大林 千穂
    2016 年 55 巻 3 号 p. 174-178
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    背景 : 子宮体部より発生する大細胞神経内分泌癌 (large cell neuroendocrine carcinoma : LCNEC) は非常にまれである. 今回, われわれは子宮体部 LCNEC の 1 例を経験したので報告する.
    症例 : 73 歳, 女性, 4 経妊 3 経産. 62 歳で乳癌, 70 歳で骨髄異形成症候群に罹患した既往がある. 今回, 子宮内膜組織診で神経内分泌細胞への分化を示す腫瘍が疑われた. 全身検索の結果, 子宮体癌の付属器転移, 腹膜播種, 多発性リンパ節転移を疑い, 手術を施行した. 術後病理組織検査では, 病変の主座は内膜にあり, 大型類円形または楕円形の不整核と好酸性細胞質からなる腫瘍細胞が壊死を伴い, シート状あるいは胞巣を形成し浸潤性に増殖していた. 腫瘍細胞の核クロマチンは細~粗顆粒状に増量し, 一部ではロゼット形成や木目込み状配列を認め, 内分泌分化が疑われた. 免疫染色では synaptophysin と CD56 が陽性であり, 子宮体部原発 LCNEC と診断した.
    結論 : 子宮体部 LCNEC は予後不良な疾患である. 類内膜腺癌 G3 や未分化癌との鑑別が必要であり, 病理学的検討が重要である.
特集 <ベセスダシステムを導入して(施設間の違い)―ASC-H の細胞判定と組織学的な背景―>
  • 大野 喜作, 安田 政実
    2016 年 55 巻 3 号 p. 179
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
    ジャーナル 認証あり
  • 古田 玲子, 山田 麻里沙, 池畑 浩一, 鈴木 奈緒子, 古田 則行, 宇津木 久仁子, 杉山 裕子, 北川 知行
    2016 年 55 巻 3 号 p. 180-188
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    目的 : 細胞診 ASC-H の組織学的な背景病変を挙げ, ASC-H とされる要因と問題点を明らかにし, 今後の展望を考察する.
    方法 : ASC-H 例の細胞像と組織像を照合し, 組織学的背景病変ごとに細胞診で ASC-H とした理由を解析した.
    成績 : ASC-H の組織学的な主な背景病変には, 1) 萎縮重層扁平上皮の異型, 2) 異型未熟 (扁平上皮) 化生, 3) CIN3 (CIS), および 4) 低分化型の腺扁平上皮癌が挙げられた. 1) と 2) は通常の CIN の段階診断に合致せず組織診断に幅が生じている病変であり, 細胞診では, 重層扁平上皮深層型相当の異型細胞である. 3) は典型的な CIN3 (CIS) の組織像であるが細胞診で孤立性細胞に異型がみられず, 細胞集塊 Cell groups (CGs) が判定の焦点となる場合である. 4) は核異型が軽微で, 壊死に乏しく pitfall に陥りやすいまれな癌である.
    結論 : 細胞診で ASC-H とされている組織学的背景病変には, 組織診・細胞診ともに質的な判定基準を明確にすべき病変と, 細胞診で CGs の観察視点やまれな癌細胞の特徴を熟知すれば, HSIL (CIS) や癌判定可能な病変が含まれている.
  • 山田 麻里沙, 古田 則行, 古田 玲子, 星 利良, 伊藤 崇彦, 鈴木 奈緒子, 池畑 浩一, 宇津木 久仁子, 小松 京子, 杉山 裕 ...
    2016 年 55 巻 3 号 p. 189-194
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    目的 : がん専門病院の ASC-H 判定の現状と年齢層別にみた細胞像の特徴を明らかにする.
    方法 : 2009 年 1 月~2011 年 12 月に採取された子宮頸部細胞診検体 27379 例を対象とし ASC-H の割合を調べた. 3 ヵ月以内に施行された組織診結果と細胞所見を年齢層別に比較し, 組織診が CIS および浸潤癌であった例の細胞像を検討した.
    成績 : 1) ASC 中の ASC-H の割合は 33.1%であった. 2) 組織診施行率は 68.4%で, CIN2 以上が 46.2%を占めており, CIN3 以上は 20~50 歳代より 60~80 歳代で有意に高率であった. 3) 年齢層別の ASC-H 例の細胞像の特徴は 20~50 歳代は予備細胞ないし未熟扁平化生細胞に類似した異型細胞, 60~80 歳代は核変性ないしクロマチン融解状の傍基底型異型細胞であった. 4) 組織診で CIS, MIC であった例を再鏡検すると, CIS の半数と MIC の全例に核分裂像を伴う核密度の高い不規則重積細胞集塊を認めた.
    結論 : 当院の ASC-H の割合は 33.1%であり, その細胞像は 20~50 歳代と 60~80 歳代で違いを認めた. 細胞像を検討した結果, HSIL 以上の病変と判定すべき所見を認めた.
  • 北村 美寿穂, 泉田 佳緒里, 小瀬木 輪子, 石井 恵理, 佐藤 英章, 若木 邦彦, 坂木 優, 寺本 勝寛
    2016 年 55 巻 3 号 p. 195-200
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    目的 : 患者背景と診療体系が異なる総合病院 4 施設の ASC-H 判定の TBS 導入後 1 年目と 3 年目の経年的変化を調査し, 現状と問題点を明らかにする.
    方法 : 主な被検者は A 施設は検診目的, B, C, D 施設は既病変者である. 各施設の TBS 導入 1 年目と 3 年目で 1) 検体件数と採取法, 2) ASC に対する ASC-H の割合, 3) ASC-H と判定した理由, 4) 生検施行率と診断, を調査した.
    成績 : 採取法は 1 年目が綿棒, 3 年目ではブラシが主であった. ASC-H の割合は, A, B, C, D 施設で 1 年目が 13%, 33%, 30%, 22%, 3 年目では 9%, 38%, 37%, 25%であった. 判定理由は, 重積細胞集塊の核内構造が不明瞭, 細胞異型が HSIL に満たない, 癌治療の影響を伴う異型細胞で良悪判定が困難, であった. 生検施行率は 1 年目が 73%, 74%, 95%, 63%, 3 年目では 100%, 68%, 88%, 33%で, CIS が 3 年目で増加していた.
    結論 : 主被検者が既病変者である施設は, 両年目ともに ASC-H の目標値である 10%を超えていた. ブラシ採取に起因した重積細胞集塊の判定に不慣れなこと, 癌治療後の異型細胞の良悪判定基準が不明確なことが問題点であった.
  • 船津 靖亮, 鈴木 君義, 佐藤 英章, 清水 道生, 五十嵐 清子, 木村 洋三, 大野 喜作, 稲山 裕人, 岡田 真也, 塩津 英俊
    2016 年 55 巻 3 号 p. 201-205
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
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    目的 : 登録衛生検査所 3 社で, ベセスダシステム 2001 (TBS) のカテゴリーである ASC-H をいかに判定していたかを調べ, 現状と課題を明らかにする.
    方法 : TBS 導入年 A 社が 2009 年, B 社と C 社が 2010~2012 年 6 月に ASC-H と判定した症例を対象とし, ASC における ASC-H の占める割合 (ASC-H/ASC), 年齢層, 組織診施行率と結果, 細胞診再検率および, 組織診が CIN2 以上で再鏡検可能な 38 例の細胞像を検討した.
    成績 : TBS 導入年の ASC-H/ASC は A, B, C 社で 18%, 13%, 8%, 2012 年では 11%, 6%, 10%であった. 年齢層は 30 歳代と 60 歳代以上の割合が高かった. 組織診施行率は 10%, 25%, 36%で CIN3 が 33%, 24%, 37%を占め最多であった. 細胞診での再検率は 22%, 40%, 15%であった. 組織診結果が CIN3 であった ASC-H の細胞像には, 細胞集塊に高核密度, 細胞の不規則配列, 核分裂像が散見されるという特徴を認めた.
    結論 : ASC-H/ASC は, TBS 導入後 3, 4 年で TBS が推奨する 10%程度となった. 細胞集塊の観察視点の熟知が今後の課題であると考えられた.
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