日本がん看護学会誌
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18 巻 , 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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原著
  • 外崎 明子
    18 巻 (2004) 1 号 p. 3-13
    公開日: 2017/02/17
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究は,造血細胞移植を受ける患者が移植前から無菌室退室までの期間を心理的に安定して過ごすことにかかわる要因について縦断的に検証することを目的とし,第一部である本研究では無菌室入室前の移植への受容とそれにかかわる要因の関連性を検証した.

    移植に対する現実的な認識と心理的安定度と定義した移植受容度,移植に対する脅威的な認識度(脅威度)および楽観度,対処方法,個人特性因子(心理特性,ソーシャル・サポートなど)といった要因の関連性についてパイロットスタディの結果に基づいて作成した自己開発質問紙,既存尺度ならびに診療記録よりデータ収集し,重回帰分析を用いて検討した.

    対象は血液疾患治療のため7移植施設で初回移植を受ける43例とした.

    この結果,脅威度が強いと移植受容度が低下し,脅威度と楽観度は負の相関にあったが,楽観度は移植受容度に関連が認められなかった.また心理特性としての楽観的思考傾向も脅威度を低めるが移植受容度には影響せず,楽観的思考は脅威を低減するが真の心理的安定や現実認識をもたらしていなかった.さらに脅威度は,移植前の医療者による情報的なサポートよりも情緒的なサポートを強化することによって低減可能であることが示された.以上の結果は移植を受ける患者に対して,心理的な安定を導くための看護援助方法を構築する際の重要な示唆となった.

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  • 髙橋 育代, 小笠原 知枝, 久米 弥寿子
    18 巻 (2004) 1 号 p. 14-24
    公開日: 2017/02/17
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究の目的は,がん体験者のQOLに対する自助グループによる情緒的なサポートの効果を明らかにすることである.そこで, Katz (1998) とFerrell (1995) らの概念モデルをもとに,自助グループの情緒的サポート効果測定尺度 (Emotional Support of Self-Help Group : ES-SHG) とがん体験者QOL尺度翻訳版 (Quality of Life-Cancer Survivor ; QOL-CS) を作成した.

    両尺度の信頼性と妥当性を検証した後,自助グループに参加しているがん体験者234名に調査を実施した. 146名 (回収率62.4%) より回答があり,有効回答は121名であった.

    その結果,自助グループの参加者の多くは治療を終えたがん体験者であり,がん治療の副作用や後遺症による不快感・生活上の困難感,転移や再発に対する恐怖等の悩みを抱えていた.また,自助グループ入会により85%が前向きな変化があったと答え,そのうちの49%は自己の肯定的評価や情緒面の安定を示した.

    自助グループによる情緒的サポートは,因子分析 (主因子法プロマックス回転) により「自尊感情・自己受容に対するサポート効果」と「認識変容・自己決定に対するサポート効果」に分類され,特に前者はがん体験者のQOLを高める要因になることが重回帰分析により示唆された.

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  • 網島 ひづる, 高見沢 恵美子, 小島 操子
    18 巻 (2004) 1 号 p. 25-35
    公開日: 2017/02/17
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究の目的は,化学療法を初めて受ける肺がん患者の治療前・治療中のコーピングを明らかにすることである.方法は,化学療法を初めて受けることが予定されている20歳以上の肺がん患者9名を対象に面接・参加観察を行った.その結果,治療前は『化学療法の情報を得る』『化学療法の情報を吟味する』『身体をよい状態に保つ』など6つの問題中心型と『気分転換を図る』『化学療法から逃避する』『楽観的な見通しを持つ』など5つの情動中心型コーピングが用いられていた.治療中は『抗がん剤の副作用に取り組む』『身体をよい状態に保つ』『家族の疲労・気持ちに配慮する』など8つの問題中心型と『気分転換を図る』『化学療法から逃避する』『副作用の発現をあきらめる』など5つの情動中心型コーピングが用いられていた.両時期を比較すると『化学療法の情報を吟味する』『楽観的な見通しを持つ』は治療前のみに,『点滴がうまくいくように対応する』『家族の疲労・気持ちに配慮する』『病室環境を調整する』『副作用の発現をあきらめる』は治療中のみに用いられていた.

    以上から治療を継続するためには,治療前は,患者に必要な情報を提供する,患者が治療を受けるという現実の問題に取り組み,積極的な姿勢を持つための支援,治療中は家族を含めた援助,化学療法の副作用対策などの看護介入が必要であることが示唆された.

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研究報告
資料:実践報告
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