日本がん看護学会誌
Online ISSN : 2189-7565
Print ISSN : 0914-6423
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23 巻 , 2 号
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原著
  • 小林 愛, 宮下 美香
    23 巻 (2009) 2 号 p. 4-12
    公開日: 2017/01/13
    ジャーナル フリー

    要 旨

    【目的】本研究は,胃がん術後患者の配偶者のQOLに対するソーシャル・サポートの影響を明らかにすることを目的とした.

    【方法】某大学病院の外来を受診した胃がん術後患者のうち病名を理解し再発のない人の配偶者を対象とし質問紙調査を実施した.主な調査項目は,QOLの指標であるSF-36v2日本語版,ソーシャル・サポートとした.分析では,ソーシャル・サポート尺度構成の後,SF-36v2を目的変数,ソーシャル・サポート,医学的変数,人口統計学的変数を説明変数とした重回帰分析を行った.

    【結果】82名の配偶者へ質問紙を配布し,50名(61.0%)より有効回答を得た.平均年齢は65.3±10.4歳であった.重回帰分析の結果,精神的健康を目的変数としたモデル(R2=0.175,p=0.027)において,配偶者から受け取るサポートに有意な正の影響(β=0.383,p=0.014),併存症を有することに負の影響がある傾向が見出された(β=-0.254,p=0.092).同様に精神的健康を目的変数としたモデル(R2=0.114,p=0.091)において,家族から受け取るサポートに有意な正の影響(β=0.303,p=0.013),併存症を有することに負の影響がある傾向が示された(β=-0.291,p=0.064).

    【結論】胃がん術後患者の配偶者のQOLは,患者より提供されるサポートにより高められることが示唆された.看護師は,胃がん術後患者のみならずその配偶者の精神的健康を改善させるために,両者の関係を良好にする役割を担うことが重要である.

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研究報告
  • 光井 綾子, 山内 栄子, 陶山 啓子
    23 巻 (2009) 2 号 p. 13-22
    公開日: 2017/01/13
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究の目的は,外来化学療法を受けている患者のQOLに影響を及ぼす要因を明らかにし,患者のQOLを維持・向上できるような看護援助について検討することである.外来化学療法を受けている患者を対象にアンケート調査を実施し,95名から有効回答を得た.調査内容は,属性,身体的要因として副作用の程度,社会的要因として外出状況,地域の人々や友人・親戚といった他者との交流状況,仕事や家での用事や役割の遂行状況,サポート状況,心理的要因として外来化学療法に対する経済的負担,時間的負担,外来で治療を受けながら生活することへの不安およびQOLとした.QOLの測定にはFACT―G(日本語版)を使用した.QOLと有意な関係が認められた悪心,下痢,他者との交流,役割遂行,医療従事者の相談,外来治療生活への不安の6項目を独立変数,QOLを従属変数とし,重回帰分析を行った.その結果,外来化学療法を受けている患者のQOLに関連が認められたのは,他者との交流,役割の遂行,そして外来での治療生活に対する不安であった.他者との交流や役割の遂行が行えているものほどQOLが高かった.また,外来での治療生活に対する不安が少ないものほどQOLが高かった.このことから,看護者として,患者の身体面に加え,社会面や心理面にも着目し,援助していくことの重要性が示唆された.

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  • 木村 安貴, 砂川 洋子
    23 巻 (2009) 2 号 p. 23-32
    公開日: 2017/01/13
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究は,化学療法治療経過に伴う嗅覚変化の実態,嗅覚変化が患者の食事摂取およびQOLに及ぼす影響を明らかにするために,化学療法を受けるがん患者31名を対象とし,嗅覚閾値の客観的指標としてT&Tオルファクトメーターを用いて治療前,治療開始3日目,7日目,治療終了後2週目の計4回調査を実施した.

    化学療法開始に伴い,嗅覚変化を自覚した者の割合は,治療開始3日目が35.5%と最も多く,その嗅覚変化の具体的内容(複数回答)は「においに対して敏感になった」が66.7%と最も多く,次いで「不快なにおいを感じるようになった」50.0%の順であった.客観的指標による嗅覚閾値の測定結果,においに対する感受性を示す検知閾値変化率は治療開始7日目では有意に低下し,においの識別能を示す認知閾値変化率は上昇する傾向にあった.また,女性において,認知閾値変化率は治療開始3日目に有意に上昇していた.嗅覚変化を自覚した者の食事摂取率およびQOL得点は,自覚していない者に比べ有意に低かった.また,認知閾値変化率は食事摂取率,食欲得点およびQOL得点との間で有意な負の相関が認められた.

    これらのことより,化学療法治療経過に伴い,がん患者はにおいに対して敏感になり,さらに女性ではにおいに対する識別能が低下していることが明らかとなった.このことより,副作用症状としての嗅覚変化は,本来のにおいとは異なるにおい,不快なにおいとして認知することで,食事摂取およびQOLに影響を及ぼすことが示唆された.

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  • 佐藤 冨美子
    23 巻 (2009) 2 号 p. 33-41
    公開日: 2017/01/13
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究は,乳がん体験者の術後上肢機能障害に対する主観的認知と客観的評価の関連を明らかにし,障害の予防改善に向けた介入の有効性を検証する測定方法の検討を目的とした.術後1年以内で外来通院中の乳がん体験者62名(平均年齢55.9±11.9歳)に,乳がん体験者の術後上肢機能障害に対する主観的認知尺度の6項目を用いた質問紙調査と上肢機能(前腕上腕周径・肩関節可動域・握力)の測定を行った.その結果,腫脹と筋力低下の発症率は主観的認知が,肩関節可動域の縮少は客観的評価が高かった.腫脹,肩関節可動域の縮少,握力低下に対する主観的認知と客観的評価の間には「手術した側の腕を肘を曲げずに横に広げて耳の高さまであがらない」と外転差(rs=.25;p<.05),「手術した側の腕を肘を曲げずに横に広げて後ろにそらせない」と水平伸展差(rs=.28;p<.05)に有意な正の相関がみられた.しかし,腕周径,肩関節屈曲,握力に関しては測定方法間に相関がみられなかった.また,客観的評価で症状ありに対して主観的認知なしの割合は50~78.1%,客観的評価で症状なしに対して主観的認知ありの割合は11.4~34.7%であった.このことは,乳がん術後上肢機能障害のアセスメントには,主観的認知と客観的評価の併用が有用であることを示唆している.

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