日本がん看護学会誌
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総説
原著
  • 日浅 友裕, 片岡 純
    31 巻 (2017) 31_hiasa_20170113
    公開日: 2017/04/14
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究の目的は,外部照射による放射線療法を受けるがん患者に対するがん放射線療法看護の質評価指標を開発することである.

    文献検討に基づき,がん放射線療法看護の質評価指標原案を作成し,専門家パネルによる質的な内容妥当性の検討から原案を修正した.さらに,全国のがん放射線療法看護認定看護師128 名に項目の関連性と重要性に関する質問紙調査を実施し,Item-level

    Content Validity Index(以下,ICVI),Scale’s Content Validity Index(以下,SCVI/Ave)

    から量的に内容的妥当性を検討した.

    その結果,外部照射におけるがん放射線療法看護の質評価指標は【治療選択に関する意思決定支援】【安全・安楽な治療の提供】【セルフケアを高める支援】【がんと共に自分らしく生きる支援】の4 の構成要素,15 の上位項目,62 項目で構成された.すべての項目が採用基準である0.78 以上のICVI をもち,上位項目,構成要素,質評価指標全体のいずれも0.90 以上のSCVI/Ave を確保した.十分な内容的妥当性を備えたがん放射線療法看護の質評価指標を開発した.

    質評価指標は,適切な目的に向け意図的にケアを実践しているかを自己評価でき,問題を改善するための適切な目標設定につながる.さらに,看護師の育成に向けた教育的ツールとして活用することで,教育体制の整備や具体的な教育支援の実現が期待される.

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  • 山本 洋行, 北村 有子
    31 巻 (2017) 31_yamamoto_20170222
    公開日: 2017/05/01
    ジャーナル フリー

    要 旨

    がん薬物療法において副作用の患者報告アウトカムを得る評価基準の開発を最終目標とし,本研究は,副作用全般の評価基準の開発に向けて,最初の取り組みとして汎用性のある副作用13 項目について医療者評価と患者評価を得た.そして,臨床における有用性と,副作用項目の追加・拡大について検討した.

    第1 段階は,文献検討などから原案を作成し,がん薬物療法に関わるスペシャリストら(1 回目86 人,2 回目224 人)の意見を基に修正・洗練を行い,副作用評価基準

    (案)を作成した.第2 段階は,がん薬物療法を受ける患者に,この副作用評価基準

    (案)を用いて副作用を自己評価してもらい,患者評価を基に修正・洗練した.第3 段階は,再度,がん薬物療法に関わるスペシャリストら40 人に表現やGrade 分類の適切

    性の確認を依頼し,コンセンサスを得てGrade 0~3 の4 段階評価を得る13 項目の副作

    用評価基準の完成とした.

    患者評価は,20 人(年齢中央値65 歳)を対象にインタビュー調査から得た.自己評価した感想から,【副作用の振り返り・予測】【体調管理】【医療者とのコミュニケーション】【記録の負担】の4 カテゴリーを抽出した.

    副作用評価基準の開発は,患者の体調管理や医療者とのコミュニケーションの促進,医療者の副作用の効率的な把握や細やかな支持療法の介入に有用である.副作用項目の拡大に向けて,患者評価を積極的に受ける項目と難しい項目の種別,それに合った評価の工夫を見出せた.

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  • 大塚 知子, 大野 稔子, 眞嶋 朋子
    31 巻 (2017) 31_otsuka_20170222
    公開日: 2017/05/11
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究は,子宮頸部前がん病変と診断された女性の受診経過における体験を明らかにし,子宮頸部前がん病変と診断された女性の継続した受診を支える看護支援を検討することを目的とした.高度異形成または子宮頸がんの最終診断がついた女性10 名を対象に,参加観察,面接調査,記録調査よりデータ収集を行った.得られたデータを“前がん病変の診断から手術適応の診断”“手術適応の診断から最終診断”の2 つの時期に分類し,時期ごとに質的分析を行った.

    その結果,子宮頸部前がん病変と診断された女性の受診経過における体験は,【前がん病変という曖昧な状態に戸惑う】【子宮頸がんへの進行を阻止するための手段を講じる】【見通しを立て安心感を得るために情報を求める】【安寧を脅かす情報に動揺する】【他者との関係に疑念を抱き孤立する】【励みとなる他者の存在が支えとなる】【最終診断の結果を受け止める】という,7 のコアカテゴリーに集約された.“前がん病変の診断から手術適応の診断”の時期は前がん病変の事実を受容していくことが,“手術適応の診断から最終診断”の時期は治療を終え安心感を得る一方で,新たな脅威に立ち向かうことが示された.

    子宮頸部前がん病変と診断された女性の継続した受診を支える看護支援は,前がん病変の診断やウイルス感染の事実と向き合い,受け入れられるようにすること,妊孕性や術後の性生活について夫やパートナーと話し合い,生活を再構築できるように促すことが必要であると考えられた.

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  • 中村 由美, 田中 京子, 林田 裕美
    31 巻 (2017) 31_nakamura_20170224
    公開日: 2017/05/16
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究の目的は,化学放射線療法を受けているがん患者のレジリエンスを明らかにすることである.対象は入院して化学放射線療法を受けており,治療に前向きな姿勢で臨んでいる研究参加の同意が得られたがん患者6 名である.データ収集は,記録調査法と半構造化面接法を用いて行い,得られたデータを質的内容分析した.

    その結果,化学放射線療法を受けているがん患者のレジリエンスは,【化学放射線療法の継続に向けて動機づける】【患者としての務めを果たす】【苦痛を和らげる方法を獲得する】【化学放射線療法とその副作用を受け入れる】【自分を守る】【患者仲間に助けられる】の6 カテゴリーに分類された.これらは,治療の完遂という目標に向かって動機づけや役割意識で自分を奮起させたり,副作用症状に伴う苦痛に対処する積極的な力と,負担に感じることを受け流したり,他者から助けてもらうという受け身な姿勢による力を組みあわせ限られた期間を乗り切る力であった.

    これらのことから,化学放射線療法を受けているがん患者への看護として,限られた期間を治療の完遂という目標に向かって治療意欲を高めたり,苦痛への対処方法やサポート資源の獲得を促す援助が示唆された.

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  • 中村 由美, 田中 京子, 村田 裕美
    31 巻 (2017) 31_nakamura_20170224_Errata
    公開日: 2017/07/04
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  • 喜多下 真里, 糸島 陽子
    31 巻 (2017) 31_kitashita_20170131
    公開日: 2017/05/17
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究の目的は,終末期がん患者を抱える家族員の予期悲嘆へのケアを実践している一般病棟で勤務する看護師の認識を明らかにすることである.

    一般病棟に勤務する看護師12 名に半構成的面接を行い,語られた内容を質的帰納的に分析した.その結果,一般病棟で勤務する看護師は,【後悔のない看取りをサポートすること】を重視し,【予期悲嘆へのケアの基盤となる人間関係の大切さ】【予期悲嘆に伴う苦痛・苦悩を抱える家族員の力を高めるケアの大切さ】を認識していた.一方で,【予期悲嘆へのケアの困難さ】【看取り後に残る看護師自身の後悔】を認識しており,コミュニケーション能力などの看護師個人の資質向上だけでなく,予期悲嘆へのケアを組織的に提供する体制づくりや,自らのケアを客観視する力を養っていく必要性が示唆された.また,一般病棟で勤務する看護師が認識していた【看取り経験から得られた看護師としての成長】を促進するために,生と死について考えたり,終末期がん患者とその家族員をケアした体験を意味づけたりできる機会を得ることを支援していく必要性が示唆された.

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  • 藤本 桂子, 神田 清子
    31 巻 (2017) 31_fujimoto_20170220
    公開日: 2017/08/21
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究の目的は,初発乳がん患者が告知を受けてから小学生の子どもに罹患に伴う情報を伝えることを決断するまでのプロセスを可視化し,子どもに伝える時の看護支援の在り方を検討することである.小学生の子どもを持つ初発乳がん患者14 名に半構造化面接を行い,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて質的帰納的分析を行った.伝える決断のプロセスは,がん患者ががん診断による衝撃を受けながらも,子どもの唯一無二の母親であるという意識のもと,母親役割を遂行するために子どもに罹患に伴う情報を伝えることに至る体験であり,母親役割の強化・停滞要因が影響していた.子育ての経験を活かした,これまで通りのコミュニケーションスタイルをとることで,子どもに情報を伝えることを可能にしていた.患者が母親役割を果たす強化要因を早期に把握し,強化要因を強化する支援が必要である.また,母親の存在意義を認め,子どもが持つがんのイメージを理解し,自信をもって子どもに罹患に伴う情報を伝えるための看護システム構築の必要が示唆された.

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  • 横山 聖美
    31 巻 (2017) 31_yokoyama_20170511
    公開日: 2017/08/25
    ジャーナル フリー

    要 旨

    本研究の目的は,子育て中にがんで配偶者を亡くした母親が死別後に子どもと生きていく生活の中での体験を明らかにすることである.対象者4 名に,半構造的面接法によりデータ収集を行い,質的記述的研究法に基づき分析を行った.結果は6 つのカテゴリーに分類された.子育て中にがんで配偶者を亡くした母親の体験は,【1 人で子育てをする孤独感】【子どもの前で悲しむ姿を見せられない】【子どもとの関係に戸惑う】【子どもがいることで助けられる】【周りの人に支えられる】【思い出と共に子どもと前向きに生きる】の6 つであった.母親は1 人で子育てをする孤独感の中で,死別体験をした子どもとの接し方への戸惑いを感じていた.母親は,「子どもがいたら普通に過ごしていかなければいけない」と,自らの悲しみを表出できず,子どもと父親の死について話すことはできなかった.また,子どもに病状をはっきりと伝えないことは,死別後の悲嘆反応に影響するため,子どもも親の看取りに参加でき,納得できるお別れができるように看護師が配慮することが必要である.父親を亡くした子どもと,子育て中に配偶者を亡くした母親という2 つの悲嘆を親子で乗り越えることへの支援の必要性が示唆された.

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  • 永井 庸央, 藤田 佐和
    31 巻 (2017) 31_nagai_20170519
    公開日: 2017/10/13
    ジャーナル フリー

    要 旨

    研究目的は,外来通院する造血細胞移植後早期の患者のライフコントロールはどのようなものなのかを明らかにし,移植後に外来通院をする患者のライフコントロールを支える看護の示唆を得ることである.

    研究デザインは,現象学を基盤とする質的記述的研究であり,データ収集は18 名の参加者に半構成的面接法を用いて行った.分析はGiorgi の記述的現象学的方法を参考に行った.

    分析の結果,3 の大テーマ,7 の中テーマ,20 のテーマを見出した.外来通院する移植後早期の患者のライフコントロールは,「患者が不確実な状況の中で生存するために強い危機感をもち,【これからの生活に目安をつけ(る)】て生活する.そして,周囲の人の支援なしで生きることが困難である中,今の生活を営むために【他者との隔たりの中で生活する】.さらに,再発や厳しい予後を意識しないように【生活していくために気持ちの均衡を保つ】ことである」と理解できた.

    ライフコントロールは,移植片対宿主病(GVHD),再発などによる不確かな状況を理解したうえで,これからの生活がどうなるのかを患者が予測し,自らを律していたことが特徴的であった.看護師は患者の行為をライフコントロールの視点で捉え関わることで,患者に具体的な行為のイメージと,これからの生活の目安を促すことができると考える.また,患者が自らを律することで無理が生じていないか確認し,患者を支援する必要性が示唆された.

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  • 大山 末美, 深田 順子, 鎌倉 やよい
    31 巻 (2017) 31_ooyama_20170628
    公開日: 2017/10/17
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    要 旨

    目的:がん患者の抑うつ状態を早期発見するためのアセスメントツールを開発する.

    研究方法:研究倫理審査委員会の承認を得て実施した.アセスメントツール(以下,

    AT)28 項目は文献から選定し,DSMTR 大うつ病エピソードとの適合を検討した.

    内容妥当性を,がん看護または精神看護専門看護師5 名を対象にした修正デルファイ法で確認した.パイロットスタディ(以下,PS)で評定者間一致率を,本調査で項目選定,構成概念妥当性,基準関連妥当性および内的整合性を確認した.がん治療目的で入院している20 歳以上の患者に対し,看護師は日勤帯に7 日間,AT を用いて評価した.基準関連妥当性の確認のために患者にはBDIⅡの記載を依頼した.

    結果:修正デルファイ法の結果,AT は24 項目となり,4 段階評価に1~4 点の得点を付した.PS で患者27 名を15 名の看護師がAT を用いて評価し,評定者間一致率は93~

    100%であった.本調査では377 名の患者を79 名の看護師がAT を用いて評価した.項

    目選定分析で21 項目となり,検証的因子分析による適合度指標はGFI=0.768,α係数は

    0.932 であった.BDIⅡ重症度分類別のAT 合計得点に有意な差を認め(p<0.05),基準

    関連妥当性を確認した.

    考察:開発したAT の内容妥当性,評定者間信頼性,構成概念妥当性,信頼性および

    基準関連妥当性が確認できたが,重症度を判別する精度が課題となった.

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  • 菊田 美穂, 方尾 志津, 安達 美樹, 大内 紗也子, 脇口 優希, 中野 宏恵, 内布 敦子
    31 巻 (2017) 31_kikuta_20170925
    公開日: 2017/12/05
    ジャーナル フリー

    要 旨

    目的:本研究の目的は,薬物療法を受ける造血器腫瘍患者の口腔トラブルの実態と,患者が症状をどのようにマネジメントしている明らかにすることである.

    方法:対象は,造血器腫瘍により薬物治療を受けている患者であった.方法は,症状マネジメントモデルを概念枠組みとした半構成的面接を行い,口腔トラブルの症状体験やマネジメントを収集した.また,口腔内の状態,QOL,自己効力感,セルフケア能力の評価を行った.薬物療法1 コースの1 週目から4 週目までの変化を分析した.

    結果:対象者14 名全員がなんらかの口腔トラブルを体験し,そのうち11 名が口腔内乾燥や唾液の減少,5 名が口腔粘膜炎を認めた.多くの対象者が一時的に口腔内の状態の悪化がみられたが,改善がみられなかった対象者は14 名中2 名と少数であった.遷延する高度の血球減少や身体状況の悪化,セルフケア能力が低い対象者にOAG(Oral Assessment Guide)スコアの悪化がみられ,医療者の介入の必要性が高かった.

    対象者が取り組んでいる口腔トラブルへの対処方法は,過去の口腔トラブルの体験から獲得した方略や,口腔ケアの習慣が強く影響しており,口腔内に違和感が現れたら含嗽を追加するなど,血球や身体の変化に応じた適切な対処を実践していた.しかし,QOL は全体的に低く,一部の対象者に自己効力感の低下がみられ,取り組んでいる効果が実感できていないことが分かった.

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