日本がん看護学会誌
Online ISSN : 2189-7565
Print ISSN : 0914-6423
ISSN-L : 0914-6423
7 巻, 1 号
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研究
  • 渡邉 真理, 吉村 由枝, 矢野 久美子, 松永 みどり, 岡本 直幸
    1993 年7 巻1 号 p. 37-41
    発行日: 1993年
    公開日: 2017/04/26
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    要 旨

    骨髄移植を受けた患者のQOLについて,FLICのQOL評価表を用いて調査した.対象は,入院中の骨髄移植患者3名である.調査用紙は自己記入式で,22の調査項目のlinear scale得点を比較し,「身体状況」「心理状況」「生活状況」「人間関係」の4分類にして検討した.その結果,以下のことが判明した.

    化学療法中や骨髄移植の時期には「身体状況」や「生活状況」が3人ともに低下していた.しかし,「心理状況」は同様には低下せず,化学療法中や骨髄移植の時期であっても大きな変化がみられなかった.なかでも「治療のへの信頼」については3人ともに安定していた.

    「人間関係」については全体的には低下していたが,項目別に見ると,配偶者がいた患者2名については,無菌室治療中であっても「親しい人との距離」を感じていなかったが,未婚の患者1名は同様の結果が得られなかった.

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