応用地質
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41 巻, 2 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 徳永 朋祥
    2000 年41 巻2 号 p. 70-76
    発行日: 2000/06/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    Berea砂岩の多孔質弾性パラメータを計測する実験を行った. 実験では, 層理面に平行・直交・45度の方向の試料を準備し, 間隙水圧の境界条件として排水・非排水・拘束圧と間隙水圧を同じ値変化させるという3つを設定した. 各条件において, 拘束圧および軸圧を変化させ, 合計で36個の応力-ひずみ, 応力-間隙水圧の関係を求めた. ここでは, 試料が面内等方性材料であると仮定し, 非線形最小二乗法を用いて最適な異方性多孔質弾性パラメータセットを求めた. さらに, 実験で得られたデータと最適パラメータセットの値を比較することにより, 実験データ相互の整合性および実験データの信頼性の評価を試みた. また, 試料に適用したモデル (面内等方性モデル) の妥当性の評価も行った.
  • 國生 剛治
    2000 年41 巻2 号 p. 77-86
    発行日: 2000/06/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    砂地盤においてよく見られる成層構造が液状化時の挙動に及ぼす影響を調べるために2種類の模型実験を行った. まず, 成層構造を模擬した1次元の緩い飽和砂層の液状化実験によって, 砂層に含まれる低透水層の直下で下部から絞り出された間隙水が一時貯留されて, 容易に水膜が形成されることを示した. 水膜の生成メカニズムは, 下部からの液状化による過剰間隙水の浸透力が低透水中間層をさらに上にある反力を支え得る層に押しつけることにより説明できる. 次に, 水膜が液状化時の地盤安定性に及ぼす影響を模型斜面の振動実験で調べたところ, 水膜の発生しない均質砂層の流動破壊はほぼ振動中にのみ連続的なモードで生じるのに対し, 不均質砂層で水膜が発生すると, 地盤の流動破壊は過去の地震被害でしばしば見られたように震動終了後も継続し, 水膜に沿って不連続的に生じることが示された. また, 浸透力により低透水層が破られると, 上部層は局所的に再液状化し不安定化する可能性があることもわかった. このように, 砂層の不均質性に起因する液状化時の水膜の生成と, それが流動破壊のモード, タイミング, 流動量などに大きな影響を及ぼす可能性が明らかになった.
  • 長期間のトリチウム濃度変化による涵養機能評価
    今泉 眞之, 小前 隆美, 二平 聡
    2000 年41 巻2 号 p. 87-102
    発行日: 2000/06/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    トリチウム濃度の時系列変化から, 東京都の被圧地下水の涵養機能を考察した. 東京都の被圧地下水中のトリチウム濃度変化は, 凸型の曲線を示すAタイプ, 明瞭なピークと不規則な低下を示すBタイプ, ピークを示さずに低下するCタイプ, 平均濃度が5TU以下の低濃度で変化に乏しいDタイプに分類できる. Dタイプは, プレボンブトリチウムの変化を示していると考えられる. A, B, Cタイプのトリチウム濃度変化をガウスの正規分布型を採用した循環混合モデルで解析した結果, タイプの違いは帯水層の分散の程度の違いで説明できた. 垂直降下浸透を仮定し, ボンブトリチウムの貫入深度から不圧地下水と被圧地下水の年平均涵養速度を推定した. 不圧地下水の涵養速度は, 75~140mm/年, 被圧地下水のそれは, 488~1,752mm/年と見積もられた. トリチウム濃度変化の垂直分布から, 被圧地下水の涵養は, 不圧帯水層から地下水が垂直下方浸透によって起こっているのではなく, 被圧帯水層が地表に接する位置で涵養された地下水が水平流動して涵養されていると考えられた. 被圧地下水で見積もられた涵養速度は見掛けの速度であると考えた.
  • 稲垣 秀輝
    2000 年41 巻2 号 p. 103-112
    発行日: 2000/06/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    鈴鹿山脈に広く分布する花崗岩地域では, 侵食前線と風化前線の交差部で多くの斜面表層崩壊が認められた. この表層崩壊は厚さ1m未満の根系を含む表土だけの崩壊が多く, 崩壊面には割れ目のほとんどない風化花崗岩が露出しており, 根系の付着は全く認められないことを特徴としている. ここでは, 根系層だけからなるこのような表層崩壊をその崩壊形態から根系層崩壊と呼んでおり, その崩壊状況を説明する. また, 同じ花崗岩が露出する田上山地太神山付近の原生林では巨木が多く, 地盤特性も表土が厚く, その下位に粘土状-砂状に風化した花崗岩が分布していることにより根系の発達がよく, このためここでは表層崩壊は発生していない. これらの両地区を比較し, 表層崩壊に対する植生の根系の防災効果について述べる.
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