応用地質
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42 巻 , 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 西山 賢一, 水上 陽成, 小池 克明, 松倉 公憲
    2001 年 42 巻 1 号 p. 2-14
    発行日: 2001/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    時代の異なる段丘堆積物中の砂岩礫を用いて, 35万年間における風化による砂岩礫の間隙構造の変化を検討した. X線CTスキャン結果によれば, 密度を反映するCT値は礫全体にわたってほぼ均質であり, 風化継続時間が増すほどCT値が低下する傾向が顕著である. また, 間隙径分布の測定結果によれば, 風化継続時間が増すほど間隙径・間隙量はともに増加し, とくに1μm以上の間隙の増加が顕著である. 薄片観察結果も参考にすると, 間隙の増加は主に砂岩の基質を構成する粘土鉱物の減少に由来しており, 連結程度がよく屈曲の少ない間隙が選択的に形成されていることがわかった.
  • 氏平 増之, 川村 洋平, 樋口 澄志, 佐藤 昌志, 今野 久志, 駒崎 征明, 伊藤 史人
    2001 年 42 巻 1 号 p. 15-23
    発行日: 2001/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    振動検出用ケーブルセンサは, 大規模岩盤崩壊に先立つ前兆的小崩落や落石を検知するうえで, また施工時の斜面監視等に有用なセンサであると考えられる. しかし, その破断荷重は0.4~0.5kNであり, そのまま実環境に敷設した場合破断の可能性がある. 著者らは, ケーブルセンサの引張強度を補強するために元のケーブルセンサをスチールワイヤの中心に巻き込んだスチールワイヤ (SW) 型ケーブルセンサを提案している. この場合, ケーブルセンサを取り巻くストランド (鋼線の束) が緩衝材の役割を果たし感度が低下すると予想された. このため, 本研究では, 異なる3つの条件下で元のケーブルセンサとSW型ケーブルセンサの感度の比較試験を行った. その結果, 次の事項が明らかになった. 1) SW型ケーブルセンサをコンクリート床や鋼製覆道等剛な構造物等に点で固定する場合, SW型ケーブルセンサの出力電圧は元のケーブルセンサより低下する. しかし, センサ全体を連続的に接着した場合には出力低下は見られない. 2) ケーブルセンサとスチールワイヤ型ケーブルセンサを地中に埋設した場合, SW型ケーブルセンサの感度は元のケーブルセンサと比較して低下する. しかし, SN比からみると信号とノイズは明瞭に判別でき十分な出力電圧が得られている. 3) SW型ケーブルセンサにおいても出力電圧と加速度の間には本論の図-8, 12, 18中の実験式に示されるようなべき関数関係が存在する. 以上の実験結果からSW型ケーブルセンサは設置状態ごとに加速度換算の実験式を求めておくことで実用に供し得ると判定している.
  • 廣野 哲朗, 林 為人, 中嶋 悟, 高橋 学
    2001 年 42 巻 1 号 p. 24-29
    発行日: 2001/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    原子間力顕微鏡 (AFM) を用いた微小間隙の観察を行い, その像と走査型電子顕微鏡像との比較を行った. さらに, 水銀ポロシメーターによる間隙径分布と水飽和法による有効間隙率のデータをもとに, AFM像の深さ情報での2値化を行い, 間隙分布だけの画像へと変換した. その間隙画像を市販の画像解析ソフトウェアを用いて, 間隙周囲長, 間隙面積, 動水半径, 等円直径等の幾何学的情報を解析した. 原子間力顕微鏡では走査方向に加え, 深さ方向に定量的な情報が得られる. さらに2値化した間隙画像を用いて, 個々の間隙やすべての間隙での幾何学的情報を統計的に解析することができる. よって本手法は地質媒体における間隙構造の可視化およびその定量的評価においてきわめて有効と言える.
  • 市川 岳志, 松倉 公憲
    2001 年 42 巻 1 号 p. 30-37
    発行日: 2001/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    房総半島に分布する岩坂層 (弱固結砂岩層) からなる斜面では, 豪雨による表層崩壊がしばしば起こる. その表層崩壊の発生には, 表層土層の成長が強く関与し, 周期的に崩壊による表層土の除去とその後の成長を繰り返していることが推定される. そこで, 本研究では, 土層断面の物理的性質 (乾燥単位体積重量, 間隙率, 浸透能, Cs-137含量) や力学的性質 (N10値, せん断強度定数) を調べて土層構造を把握し, 土層断面の深さごとに安定解析を行い崩壊面の深さを推定した. つぎに崩壊が発生した時期と崩壊地内の土層の厚さの調査から土層の成長速度を求めた. その結果, 運積土の集積により表層土層が1mの厚さまで発達すると斜面が不安定になり, 表層崩壊が発生する可能性が高いことがわかった. また, 表層土層は100~200年ほどの期間で厚さが1mほどまで成長することがわかった. すなわち崩壊周期 (いったん表層崩壊が発生してから再び崩壊するまでに土層厚が回復するための期間) は100~200年であると見積もられた.
  • 林 愛明, 狩野 謙一, 丸山 正
    2001 年 42 巻 1 号 p. 38-41
    発行日: 2001/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    2000年10月6日の鳥取県西部地震 (Mj7.3) において, 鳥取県北西部の弓ヶ浜砂州の埋め立て地で多数の噴砂現象が発生した. そのうちの数箇所において, 本震から2日経過した時点でも液状化による噴砂現象が継続していることが確認された. また, 噴出した砂の高さが90cmに達していることが確認できた. これらは, 砂層の液状化ポテンシャルの定量的な評価と本震から時間が経過した後の液状化災害に重要な情報をもたらすものである.
  • 野口 達雄, 杉山 友康
    2001 年 42 巻 1 号 p. 42-51
    発行日: 2001/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    落石・岩盤崩壊の発生には, 地形・地質的なものを主体に多くの素因がかかわっており, 岩石斜面の安定性を評価するためには, これらの素因の考察が重要である. そこで, 鉄道沿線の岩石斜面の保守管理を念頭に置き, より的確で実用的な安定性評価法を提案することを目的として, これらの素因の分析を行った. 本報告は, このうち, 既存の安定性評価法ではどのような素因がどの程度のウエイトで評価に用いられているかを分析した結果をまとめたものである. 全体としては地質や地質構造が非常に大きなウエイトを占めており, 続いて斜面の高さや勾配が重要な評価項目となっている. また, 崩壊の形態による差異がみられ, 岩石崩壊では割れ目の状況, 地質構造, 斜面高さが, 転落型落石では転石の安定性, 風化・岩質, 斜面勾配が, 剥落型落石では割れ目の状況, 風化・岩質, 気温がウエイトの高い評価項目となっている. このほかには, 湧水, 斜面の被覆状況等も重要な評価項目となっている.
  • 張 銘, 遠藤 秀典, 高橋 学
    2001 年 42 巻 1 号 p. 52-59
    発行日: 2001/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
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