応用地質
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42 巻, 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 徳永 朋祥, 青柳 理香, 茂木 勝郎, 亀谷 裕志, 登坂 博行
    2001 年 42 巻 4 号 p. 208-213
    発行日: 2001/10/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    透水試験時の流体圧力と岩石の歪の両方を同時に計測することにより, 直接的に, 精度良く透水係数と貯留係数を求める手法を開発した. ここでは, 実験装置を工夫することにより, 岩石の体積変形に関するパラメータを精度良く決定することを可能にし, 貯留係数の推定が容易に行えることを示した. また, 変形と流動の連成問題として排水過程の挙動を解析することによって, より信頼性の高い岩石の透水係数を求めることが可能であり, さらに, 求められた透水係数・貯留係数の確からしさを実験データから明らかにできることを示した.
    流体圧力と歪の両方を同時に計測することにより, 直接的に, 精度良く岩石の流動特性 (透水係数・貯留係数) を求めることが可能であることを示した. とくに, 本研究では, 実験装置を工夫することにより, 岩石の体積変形に関するパラメータを精度良く決定することを可能にした. その結果, 貯留係数の推定が容易にできることを示した. さらに, 変形と流動の連成問題として排水過程の挙動を解析することによって, より信頼性の高い岩石の透水特性を求めることが可能であり, 求められた透水係数・貯留係数の確からしさを実験データから明らかにすることもできることを示した.
  • 五十嵐 敏文, 大山 隆弘, 斎藤 典之
    2001 年 42 巻 4 号 p. 214-221
    発行日: 2001/10/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    黄鉄鉱を含む堆積岩と酸化雰囲気の水とが接触することにより, 酸性水を発生する可能性, すなわち酸性化ポテンシャルを定量化するために, 全国各地から代表的な第三紀系の堆積岩を採取し, その粉砕試料を用いたバッチ溶出試験を行った. その結果, 溶出水pHは固相試料中の黄鉄鉱含有量だけでなく, 黄鉄鉱の酸化により発生する硫酸を中和する能力を有する方解石含有量にも依存することがわかった. さらに, 化学量論的考察から, 固相中の炭酸態炭素含有量と硫化物態イオウ含有量とのモル比が約0. 5~1以上の場合, 方解石の溶解・沈殿反応によって決定される弱アルカリ性のpHを呈し, そのモル比が約0. 5以下の場合, モル比に応じて溶出水は酸性から弱アルカリ性までの広範なpHをとり, 方解石と黄鉄鉱との溶解速度の差から溶出期間の増加とともにpHが低下する傾向が認められた.
  • 現行の携帯電話方式の応用地質学分野への展開
    駒崎 征明, 塚沢 茂, 浦田 健司, 伊藤 史人, 氏平 増之, 樋口 澄志
    2001 年 42 巻 4 号 p. 222-230
    発行日: 2001/10/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    国土の防災計測や地質工学的なフィールド計測において測定箇所が電話回線のない山岳地帯・海岸地帯等である場合には, 携帯電話による移動通信網を経由してのデータ伝送が有効なデータ伝送手段になると考えられる. しかし, 今日まで, 多チャンネル・多量のダイナミックデータを携帯電話を用いて伝送する方法や伝送速度について公表した文献は見当たらない. このため, 本研究では, 現在日本で使用されているPDC方式 (一般の携帯電話), PHS方式, 衛星通信方式の3つの方法で45kbyteのデータを伝送する場合の伝送方法とこれに要する伝送時間に関する試験を行った. 本論では, 3つの方式とも, 実測伝送時間は理論的な計算値より長くなるが, その差は, 数s~十数sで, ほぼ計算値に近接した伝送時間になることを実測データで示した. 「IT革命」 が進展するなか, 2001年10月からIMT-2000がスタートすると, グローバル規模でのデータ伝送も順次可能になってくる. 移動通信網を利用してデータ伝送するという本研究は, 今後, 応用地質学のさまざまなジャンルへの展開および各方面の研究者・技術者に道を拓くであろうと考えている.
  • 井上 佳也, 風嵐 健志, 吉田 武志, 三好 達明
    2001 年 42 巻 4 号 p. 231-237
    発行日: 2001/10/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    地震基盤構造調査などに使われている微動アレー探査を海底部で実施した. 測定地点は水深が10m以内の内海であり, アレーの最大半径は50mで2重三角形配置とし, 1アレーあたりの地震計は7個である. 探査区域の地層・地質構造は, 和泉層群の上位に大阪層群相当層, 段丘相当層および最上位に沖積層が見られる地点で, 和泉層群は断層により寸断され, 段差構造を呈する. 観測方法は防水容器に陸上部で用いている地震計を組み込み, 潜水士が平準性を確認して地震計を海底に設置し, この海底地震計より水中ケーブルにて船上あるいは陸上の記録器に結ぶシステムとした. 本測定前に予備測定を実施し, 潜水士など作業員の練習・訓練を行うとともに, 海底部で陸上部と同程度の記録が得られることを確認した. 今回微動アレー探査を実施したような陸域と海域との境界部には, しばしば断層等が存在し, 地質構造が複雑になっていることが多い. 微動アレー探査がこのような区域で地層・地質構造の解明に資する探査手法となるよう, 事例を積み重ねながら深化・発展させてゆきたいと考えている.
  • 小松原 琢, 渡辺 史郎
    2001 年 42 巻 4 号 p. 238-241
    発行日: 2001/10/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
  • 高橋 学, 成田 孝, 冨島 康夫, 荒井 ルリ子
    2001 年 42 巻 4 号 p. 242-247
    発行日: 2001/10/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
  • 2001 年 42 巻 4 号 p. 260
    発行日: 2001年
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
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