応用地質
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50 巻 , 2 号
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論文
  • 清田 佳奈, 村上 章, 川﨑 了
    原稿種別: 論文
    2009 年 50 巻 2 号 p. 70-78
    発行日: 2009年
    公開日: 2013/03/11
    ジャーナル フリー
     農業用ため池に堆積する土砂 (以後, 「底泥」とする) は水質改善や貯水効率維持のために浚渫されるが, 高含水比であるのでそのまま運搬することができず, 処理も難しい. 本研究では, 環境に配慮して底泥を処理し再利用する手段を新たに開発するため, シリカコロイド溶液と微生物代謝を利用したバイオ固化処理の可能性を確認することを目的として, ため池底泥を対象に室内試験を実施した. 具体的には, 底泥を対象土とし, シリカグラウト溶液, イースト菌, グルコースを用いた固化材 (以後, 「バイオ固化材」と称する) の配合比の検討を行い, シリカグラウト溶液5ml, イースト菌1.25g, グルコース0.3gのバイオ固化処理により処理可能な底泥量が5gであることを把握した後, 底泥中の微生物や有機栄養源がバイオ固化処理に利用できることを確認した. 次に, 液性限界・塑性限界試験を行い, バイオ固化処理により塑性指数が低下することを明らかにした. さらに, フォールコーン試験を行い, バイオ固化処理の前後における貫入量を比較することで, 同一の含水比状態ではバイオ固化処理により底泥が硬化することが明らかとなった.
  • 内田 直人, 江藤 芳武, 大川 孝士, 生貞 幸治
    原稿種別: 論文
    2009 年 50 巻 2 号 p. 79-88
    発行日: 2009年
    公開日: 2013/03/11
    ジャーナル フリー
     礫岩の力学的特性は礫と基質の特性に大きく支配される. このため, 礫と基質の種類が複数ある場合, これらの力学的特性を定量的かつ高精度で把握することは礫岩の物性を評価するうえできわめて重要である. 筆者らは, 礫岩の力学的特性の評価の合理化に資するためにエコーチップの適用性について検討を実施した. 本研究では, 最初に複数の岩種の岩石コアにより反発硬度から一軸圧縮強さを概略推定可能であること, および反発硬度の適用範囲について示した. 次に, 人工模擬供試体を用い, 礫の性状が反発硬度に及ぼす影響を定量的に評価した. 最後に, 複数の礫と基質から構成される礫岩の工学的グループ化や岩盤分類に対し, 反発硬度が有効であることを確認した.
報告
  • 平出 重信, 春山 成子, 中里 裕臣, Kong MENG, Sotham SINEG, 鈴木 浩一
    原稿種別: 報告
    2009 年 50 巻 2 号 p. 89-97
    発行日: 2009年
    公開日: 2013/03/11
    ジャーナル フリー
     プノンペン市周辺の農村地域では水利用を天水に頼っており, 今後の水資源開発には地下水が重要な役割を果たす. 本研究では, 簡便な地下水探査手法である比抵抗法垂直探査の適用性, とくに地下水資源の賦存量が大きいと考えられる砂層への適用性を評価するため, 調査地域において比抵抗法垂直探査を行うとともに, ボーリング試料の比抵抗計測を行った. その結果, 調査地域の比抵抗構造が明らかになるとともに, シルト以上の粒径を有する層と粘土層の比抵抗による区分が可能であることが明らかとなった. また, 調査地域の比抵抗構造とカンボジア政府が行った揚水試験の結果から, 各検討断面測線別の地下水流動量を算出した. その結果, 地形要素を考慮して決めた各検討断面測線別では地下水流動量に大きな差異はないが地形別に見ると, 氾濫原がもっとも小さく, 段丘面がもっとも大きい流動量を示した.
  • 日本応用地質学会平成20年岩手・宮城内陸地震調査団
    原稿種別: 報告
    2009 年 50 巻 2 号 p. 98-108
    発行日: 2009年
    公開日: 2013/03/11
    ジャーナル フリー
     平成20年6月14日朝, 岩手県内陸南部を震源としてM7.2の地震が発生した. 震源域の山地では, 地中で1G超の加速度, 地表で2mを超える隆起など大きな地盤変動が観測され, 巨大な斜面崩壊や多くの河道閉塞が発生するなど, 大小さまざまな規模の地盤災害が多発した. これらの地盤災害を理解するには, 地質, 地質構造および岩盤特性を正しく把握する必要があるものと考えられた.
     日本応用地質学会は災害実態を把握するために災害調査団を組織し, 9月中旬に第一次現地調査を行い, その概要を平成20年度研究発表会(10月31日横浜)および学会誌(Vol.49, No.6)で速報し, その内容は同学会ホームページに公開している.
     本報告は, 上記現地調査結果を中心にして, 調査地区の特徴的な斜面災害状況を記載し, その発生の過程・メカニズムについて現段階までの知見を加えて考察したものである.
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