応用地質
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59 巻, 2 号
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論文
  • 相澤 隆生, 国見 敬, 伊東 俊一郎, 村田 和則, 関根 透, 角田 貴弘, 松岡 俊文, 加藤 文人
    2018 年 59 巻 2 号 p. 84-93
    発行日: 2018/06/10
    公開日: 2019/08/26
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    これまで地震探査で使用され続けてきたジオフォンに代わる受振器として,MEMSセンサを用いることを検討したが,民生用に使用されているMEMSセンサは感度が低く,地震探査に用いることができないため,新規開発を行った.高感度化のためには静電容量変化量を大きくする必要がある.その課題を解決するために,支える梁の形状,梁の厚さ,電極間ギャップ,スティッキング(張り付き),気体の粘性の影響,ブラウニアンノイズ等の影響をシミュレーションで確認し,周波数帯域0~250Hzにおいて感度異常の生じない設計仕様とした.センサエレメントを駆動する回路は,静電容量変化の読み取り,波形フィルタおよび出力を全てデジタルで行う方式とした.性能試験では,ノイズ評価試験を行い,ノイズレベルとして-130dB/√Hz以下を確認した.フィールド性能試験では,千葉県山武市において,測線長4kmの反射法地震探査を,試作品MEMS,ジオフォンおよび市販のMEMSセンサの3種類を用いて対比試験を行った.その結果,3種類のセンサによる反射断面は類似しており,実施時期やセンサ設置条件の違いを考慮すると,これらと同等であると考えられた.

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