応用地質
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61 巻 , 5 号
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論文
  • ― 2017年九州北部豪雨災害・日田市小野地区の斜面崩壊を例として ―
    土井 一生, 前田 拓人, 釜井 俊孝, 王 功輝
    2020 年 61 巻 5 号 p. 245-254
    発行日: 2020/12/10
    公開日: 2021/05/02
    ジャーナル 認証あり

    2017年九州北部豪雨によって7月6日午前9時45分ごろに大分県日田市小野地区で発生した大規模な斜面崩壊に伴い,定常地震観測網の複数の地震観測点において斜面崩壊による地震動が捉えられた.地震動は約1分の間隔をおいて2つからなり,波形の形状や卓越周波数は既往研究で報告されている斜面崩壊に伴う地震動記録と類似していた.2つの地震動の震動源を振幅震源決定法(ASL法)によって地震動の振幅から推定したところ,両者とも観測値と予測値の残差が小さな領域に崩壊域が位置し,斜面崩壊によって発生した地震動が定常地震観測網によって記録されたことが確認された.崩壊源の推定精度は5km程度であった.継続時間や卓越周波数の特徴から斜面崩壊の特徴を検討したところ,北側ブロックで土石流の形態をとった斜面崩壊が先に発生し,その後,南側ブロックで地すべり性の形態を持つ斜面崩壊が遅れて発生したことが示唆された.これは,空中写真判読による既往の地質調査結果とも整合的であった.定常地震観測網によって,内陸部で発生する長さ・幅が100-200m以上の規模を持つ斜面崩壊のリモート・モニタリングの可能性が実証された.

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