鹿児島県内の小・中学校教師(817名)を対象として,コンピュータやインターネットの教育利用に関する実態や意識について調査し,さらに,筆者が5年前に行った調査結果と比較した.その結果,コンピュータを使った授業をしたことがある者は,5年間の間に33.1%から64.0%と2倍近くに増えていた.また,コンピュータ利用についての考え方として,たとえば「自分がコンピュータを研修してからでないと,児童・生徒にはコンピュータは使わせたくない」と思っている者(45.3%)が,そう思わない者(32.3%)より多かったが,この傾向は5年前と変わらなかった.さらに,今回は「コンピュータ利用を妨げる要因」を調べたが,「コンピュータやインターネットを使った授業をするには,これまで以上に幅広い教材研究が必要である」がもっとも多く,このほか授業での利用法や教育効果がわからないなどの要因が指摘された.
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