高齢者ケア施設入居者の急性期病院への搬送や入院は、できるだけ回避する必要がある。本研究は、高齢者ケア施設から急性期病院への回避可能な搬送や入院を削減する看護師主導の介入に関する研究を広く概観することを目的とする。
MEDLINE、CINAHL、Cochrane Libraryを用いスコーピングレビューを行った。高齢者ケア施設から急性期病院への回避可能な搬送や入院を削減するための看護師主導の介入に関する研究の文献検索を行い39件が選定された。研究は「プライマリケアの質向上に関わる介入」、「End-of-Life(EOL)ケアの質向上に関わる介入」、「プライマリケアとEOLケア双方の要素を含む複合介入」の3つに分類された。終末期の意思決定支援に関する介入、ケアスタッフへの介入、高度実践看護師の介入、パスの実装などで入院が削減され、複合介入の有用性も示唆された。
効果が示唆された研究の多くに複数の介入要素が含まれたことから、複合介入の開発と実装を進めていくことが望ましい。
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