農業農村工学会誌
Online ISSN : 1884-7196
Print ISSN : 1882-2770
80 巻, 1 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 関勝 寿, 溝口 勝
    2014 年 80 巻 1 号 p. 3-6,a1
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    ウェブ上にウィキを利用した「農業農村情報用語集」のサイトを開設した。ウィキペディアと同じように,一般のウェブ利用者が編集作業に参加でき,投稿履歴によっていつ,誰がどのような編集をしたかが分かる,という特徴を持っている。本報では,編集の方法について説明するとともに,編集の方針について2つの議論をした。1つ目は記事をどのように分類するか。2つ目は,記事の信頼性をいかにして担保するかという点である。このシステムは,信頼性向上のためにメールアドレスが確認できた人のみ編集可能としている。学会として信頼性の高い情報源を提供するためには,カテゴリ分類ごとに編集担当者を決める,というような体制をつくる必要がある。

  • 中里 良一
    2014 年 80 巻 1 号 p. 7-10,a1
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    事業の調査・計画段階において,農家・一般市民の理解と支持を得ることは,事業化を推進する上で非常に大きな要素のひとつである。このことから,事業の必要性,効果,内容などについてさまざまなツールを用いて戦略的に広報を展開していくことが重要である。本報では,調査・計画段階における事業化に向けた戦略的広報方策などについて論じるとともに,筆者が関わった沖縄で取り組まれた「地下ダム事業」などに関する調査・計画段階における戦略的広報方策について報告する。

  • 水谷 正一, 南斎 好伸, 小堀 忠則
    2014 年 80 巻 1 号 p. 11-14,a1
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    栃木県では,農地・水・環境保全向上対策の導入に当たり,地域の人々が,自分たちの住む農村環境を見つめ直し,環境への理解を深めるとともに保全活動に参加するきっかけづくりとするため,田んぼまわりの生きもの調査を県の独自要件として提唱した。本報では,この取組みを農業・農村施策のアウトリーチ活動としてとらえ,栃木県農地・水・環境保全向上対策推進協議会を中心として市町や関係機関と連携しながら,非農業者や子どもたちの参加促進に向けたさまざまな取組みとその成果について紹介する。

  • 田代 優秋, 上月 康則, 東 知里
    2014 年 80 巻 1 号 p. 15-18,a1
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    アウトリーチ活動を“地域環境課題を解決に導くひとつのきっかけ”と位置づけ,本報では著者らが1998年から13カ年にわたって継続しているアウトリーチ活動(小学校4年生を対象とした活動)について取り上げた。その結果,1) 地域環境の認知効果,2) 郷土愛の形成効果,3) 地域社会の連帯効果が整理できた。このことから農業用水を管理する者にとって,大学によるアウトリーチ活動を足がかりにして,土地改良区・農地水組織・行政組織などが連携関係を構築することができ,ひとつの“きっかけ”であると評価された。今後のアウトリーチ活動としては,社会課題にどう役立つかという視点を取り入れた“課題解決型アウトリーチ活動”といった役割も加わっていくものと思われる。

  • 宗岡 寿美, 木村 賢人, 辻 修
    2014 年 80 巻 1 号 p. 19-22,a2
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    農業農村工学の立場から北海道十勝地域におけるアウトリーチ活動の今後の役割について考えた。著者らが実施してきたこれまでのアウトリーチ活動として,研究発表会の一般公開,川と水を対象とした環境教育および社会人に対する生涯学習は,一定の効果をあげると同時にいくつかの課題が残された。また,畑にふった雨の行方に着目したバスツアーを試行したところ,世代・性別を超えて一緒に共通認識を享受できる新たな枠組みとして有効な手法と確認された。以上をふまえ,著者らが目指すこれからのアウトリーチ活動の役割は,「学習型」,「体験型」および「共有型」の融合する領域に集約されていた。

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