農業農村工学会誌
Online ISSN : 1884-7196
Print ISSN : 1882-2770
82 巻 , 12 号
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  • 小野寺 康浩, 秀島 好昭, 辻 修
    2014 年 82 巻 12 号 p. 959-962,a1
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    近年に発生した大規模地震時の農業用パイプラインの被害事例をふまえ,以前にも増してパイプラインの耐震性の向上にむけ,埋戻し土の液状化対策について関心が高まっている。本報では,パイプラインの更新事業などで,埋戻し土に用いる砂質火山灰土の液状化抵抗を改善する方法の検討の一環として,火山礫などの礫材を混合した粒度改良土などを対象に繰返し非排水三軸圧縮試験を行い,液状化抵抗の向上効果などを調べた。その結果,施工条件,周辺地盤などの制約を受け高い締固めが得られない場合において,砂質火山灰土をパイプラインの埋戻し土に用いる場合の液状化抵抗の改善方法として,礫材を混合する粒度改良が有効なことが認められた。

  • 佐藤 嘉康, 萩原 太郎, 小林 秀一, 鈴木 哲也
    2014 年 82 巻 12 号 p. 963-966,a1
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    鋼矢板水路は,農村部の低平排水不良地域に広く普及している。近年,長期供用されたこれらの鋼矢板は,鋼材腐食に伴う構造安定性の低下が顕在化している。このため,鋼矢板の長期耐久性と鋼材腐食との関係が技術的課題として議論されている。鋼矢板水路の維持管理を行う上で,既存施設の腐食実態を正確に把握し,長寿命化によりライフサイクルコストを低減するストックマネジメントを踏まえた保護対策が求められている。本報では,新潟県内における鋼矢板水路の腐食実態を調査した結果を概観するとともに,鋼矢板水路の保護対策事例をもとに,その適用性や課題について検討した結果を報告する。

  • 有野 治, 上島 菜美子, 安藤 昌文, 橋口 隆志
    2014 年 82 巻 12 号 p. 967-970,a1
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    一般的に山岳トンネルは耐震性が高いとされているが,強い地震動により覆工が破損する例も生じている。水路システムの適切なリスクマネジメントや施設の更新においては,耐震性の評価が必要であるが,山岳水路トンネルの耐震解析手法は未確立なため,その検討を行った。採用した手法では,FEM時刻歴応答解析をベースとし,平面ひずみ要素により覆工をモデル化した上でジョイント要素を組み合わせることにより,簡易的な引張りひび割れの進展の評価を可能とした。本手法により解析を行ったところ,部分的な応力超過を端緒として,応力再配分とジョイントの開きが繰り返され,最終的にはひび割れが貫通するという例を得た。加えて,覆工背面の空洞の存在が,覆工の応力に大きな影響を与える可能性があることを解析的に明らかにした。

  • 加形 護, 長束 勇
    2014 年 82 巻 12 号 p. 971-974,a1
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    わが国でアスファルトライニングによる遮水工法を適用している貯水池は多い。しかしながら,その機能保全に関する技術図書はないのが現状である。そのため,貯水池を供用管理している関係機関では,その遮水機能を保全するために,試行錯誤しながら補修などの処置を行っている。アスファルトライニングの健全性は,ライニング補修の要否にとどまらず,遮水壁自体の更新時期を把握する上でも重要である。そこで,供用開始後約20年以上を経過した施設を対象に実務的経験に基づく目視調査を実施した。本報では,目視点検におけるポイントと調査結果を紹介するとともに,メンテナンス方法など維持管理のあり方を提案した。

  • 黒田 清一郎, 田頭 秀和, 増川 晋, 伊藤 光弘, 一阪 郁久, 金子 武将, 関谷 浩二, 北谷 康典
    2014 年 82 巻 12 号 p. 975-978,a2
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    大規模地震時の強震動観測記録は,ダムの安全管理と,耐震設計の高度化に必要不可欠なものである。国営事業によって造成した農業用ダムの地震計については,更新・設置に関する事業も近年行われ,現在ほぼすべてに地震計が設置されている。このような地震計を常時健全な状態に保ち,大規模地震発生時にその強震動記録を確実に保存するためには,個々のダムの関係者がその地震計システムの特徴を把握し,適切な設定操作やデータの回収などの作業を行う必要がある。そのような観点から,特に近年更新設置された地震計システムの仕様や性能などその特徴について述べる。またそれにより取得された観測記録の意義について検討を行う。

  • 前田 健次, 篠﨑 剛, 漆原 丈士
    2014 年 82 巻 12 号 p. 979-982,a2
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    農業農村整備民間技術データベース(NNTD)が,2012年2月よりARICのウェブサイト上で一般公開されており,登録技術数,閲覧回数ともに増加している。登録申請を行う民間企業だけでなく,登録された技術情報を発注者にも閲覧いただくため,ARICでは,メールマガジンやNNTDロゴマークの作成・配布を行っている。NNTDでは,必要な技術情報を得るために3種類の検索方法を用意しており,また,検索された類似の技術情報を比較して閲覧できるような工夫を施している。今後も,農業農村整備事業に携わる幅広いユーザーに利用いただけるよう,研究と努力を続けてまいりたいと考えている。

  • 早瀬 吉雄
    2014 年 82 巻 12 号 p. 983-986,a2
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    農村地域では,若者の流出,高齢農家の廃業,集落に1経営体の大規模化に伴って生産・生活環境基盤が弱体化する。ここでは,農村地域の再生を図るため,土地改良区の機能を強化し,自然資源が持つ機能に積極的に働きかける低炭素化などの活動によって持続可能性重視の社会づくりを目指す水と緑のイノベーションを提案した。さらに,SNS上のコミュニティで,流域の環境管理を顧客と協働・共創するサポーター戦術でイノベーションを進める。

  • 野中 振挙, 井手 一隆, 宮元 慎二郎
    2014 年 82 巻 12 号 p. 987-990,a2
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    笹子トンネル天井版落下事故を受け,一層,あらゆるインフラの安全性の向上および効率的な維持管理が望まれている。平成25年11月29日にインフラを所管する府省庁で構成する「インフラ老朽化対策の推進に関する関係省庁連絡会議」において「インフラ長寿命化基本計画」が決定され,これに基づいて,農林水産省農村振興局は,平成26年8月19日に「インフラ長寿命化計画(行動計画)」を策定した。また,国土交通省所管の道路については,道路法施行規則を改正して橋やトンネルの定期点検を地方自治体に義務づける検討が進められている。このため,本報では,これまでの農道の整備と管理の状況を整理した上で,「インフラ長寿命化基本計画」および「インフラ長寿命化計画(行動計画)」を踏まえた農道管理の目指す方向と課題について述べた。

  • 鈴木 純, 星川 和俊, 神崎 いずみ
    2014 年 82 巻 12 号 p. 991-996,a2
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/01/10
    ジャーナル フリー

    農地から発生する砂塵は,農業生産の基盤となる表土の亡失のみならず,交通への障害や住民の健康への影響などの生活環境の悪化をもたらす。長野県松本盆地南西部の畑地帯から発生する砂塵を抑制するための,テングサ搾りカスと米ヌカ,あるいは肌ヌカを混合した地表面被覆材(以下,「資材」という)を開発し,その影響を検討した。結果は次のようであった。①地表に散布した資材は,風,乾燥に対しても安定であった。②レタス栽培試験によれば,資材の混入は生育に有意には影響しない。キャベツ栽培試験によれば,資材の被覆は土壌水分を保持し,生育は有意に向上した。③被覆によって雑草が抑制された。④資材の混入により0.02mmより小さな土粒が減少した。

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