ルワンダ共和国は,アフリカ中央部に位置する内陸国で,人口1,165万人,国土面積は,26,338km2で四国の約1.5倍の面積である。東部で降雨量が少ないことや人口密度が東アフリカの中で最も高いことから,灌漑の必要性が高い。ルワンダ政府は2018年までに100,000haの灌漑開発を目指しているが,コスト高,未熟な組織・技術などのため目標達成は難しい状況である。このため,日本の農業農村開発協力として,①丘陵地灌漑,②湿地開発,③灌漑水利組合の能力向上,を検討しており,その概略を述べるとともに,筆者が東部県で実施した実践的な湿地調査の手法および結果分析について紹介する。これらの成果を踏まえ,ルワンダで農業農村開発を進める上での課題と展望を述べる。
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