適用範囲を限定(設計水圧1.0MPa以下)し,従来よりコストを抑えたALW形ダクタイル鋳鉄管(高剛性のAL1種)の特性を生かし,粘性土などの現地発生土の利用を想定した埋戻し施工の実規模土槽実験を大学,研究機関との共同で実施した。開削幅を縮小した施工断面でT-25相当の活荷重を10,000回繰り返し載荷した結果,管の最大発生応力は許容応力の1/6程度,たわみ率も0.24%と設計値に対して十分に小さいことが確認できた。また,管周辺地盤については,地表面の沈下量で8.5mmと小さく,沈下量の大部分は管上部の地盤材料で生じており,管側部の材料の影響は小さいことが確認できた。コスト縮減,施工性向上,工期短縮,環境負荷の低減などへの対応策として期待できる。
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