青森県における稲作の起こりについては, 今から2千年ほど前の水田跡が, 南津軽郡田舎舘村の垂柳遺跡で発見されたことによって確認されたが, 弘前市三和の砂沢遺跡では, それよりさらに旧い, 弥生時代前期の水田跡が発見されて話題になった。
本県の耕地開発は, 津軽地域では, 藩政時代に大規模開発が進み, 南部地域ではもっぱら明治以降に行われることになる。
この報文は, 青森県における耕地開発の略史を,(1) 藩政時代以前,(2) 藩政時代,(3) 明治期以降と時代ごとに記し, 明治・大正時代から土地改良法制定前までの耕地整備の概要を記したものである。
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