「マンボ」と呼ばれる事物が, 全国各地に存在する。中でも, 三重県の鈴鹿山脈東麓地方で水田潅漑に利用されている横井戸が有名で, その構造が「カナート」によく似ていることから, 近年, さまざまな分野の研究者から注目されている。しかし, マンボの定義を含め, その起源や伝播について, これまでに十分な研究が行われてきたとは言い難い。
本報は, マンボの由来を言葉の面から追及し, それが鉱坑を意味する古い鉱山用語の「間歩」が訛ったものであることを明らかにするとともに, マンボの成立には鉱山技術が深くかかわっていることを述べた。
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