農地造成は, 農地を造成し, その農地の保全施設と農道および防災施設を造ることであり, 地区ごとに条件が異なることから, 各地区で独自性のある造成がなされている。
とくに, 排水路, 沈砂池等の農地保全・防災施設については, 圃場の浸食や地区内外におよぼす影響が大きく, 各地区で現地に合った工法が採用されている。
一方, 最近は整備水準の向上, 地区内外への防災対策の完備, 事業費の節減等の社会的要請も強く, 今後より一層の技術改善を図ることが必要となるが, このためには各地区の特性を踏まえた技術を比較することが肝要と思われることから, 国営事業6地区の造成工法を概観するとともに, 農地保全・防災施設の具体的事例を述べた。
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