シラス地帯の法面植生保護工として不織布フィルタエをとりあげ, 本工事として施工されている現地の状況調査, 土壌活性化の調査を行った。本法のシラス土壌への適用は, 平成3年6月に宮崎県田野町のシラス畑地の法面に施工試験が行われて以来であり, その後, 本工事として各地に採用され, その有用性が認められつつある。すなわち, シラス法面での種子発芽, 生育ともに良好で, 不織布とシラス土との密着性は強く, 配合種子との根付きは確実であることが確認できた。また, 不織布フィルタ施工法面の根圏域土壌について, バイオマスC, バイオマスN, 全炭素, 全窒素, 有機物含有量を測定し, さらに細菌, 糸状菌の培養実験によって, 裸地に比べ明らかに活性化が進んでいることが確かめられた。
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