高度な農業情報基盤整備を目的とする農村型CATVを用いた局地気象情報網が, 多数設置されてきた。長野県は地形的・気象的に局地性に富み, しかも営農面からも局地気象の活用と効果が大きく期待される。よって, 県内の農村型CATVにおける気象情報網の利用実態を調査し, 適用効果, 問題点, 将来の方向性などを検討した。
局地気象情報の取得と実況によって, 気象条件の影響を直接受けやすい農作業, 冷害・病虫害の防除などで, 利用が進みつつある。しかし, 一層の有効利用と充実には, 局地観測の精度と観測内容の検討, 地域農業に生かせる支援情報への加工・翻訳, 保守体制の整備, 局地気象の利用効果の評価などが重要な課題である。
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