農業土木分野において, 土壌および地盤中の水分分布の把握は重要である。
地中レーダによる水分モニタリングは計測装置の取扱いの難しさや電磁波の反射散乱屈折等の複雑性等, 解釈の困難性があるものの以下のような利点を有する。
(1) センサ等を挿入することなく, 土をまったく乱すことのが無い (非侵襲的) 計測手法であり, 原地盤のありのままの水分状態をできる。
(2) 面的あるいは3次元的な空間分布を把握できる。
(3) 電磁波の伝播過程を考慮することによって信頼性の高いTDR法等のプローブ法と同様な水分率の定量的予測が可能である。
本報では地中レーダによる非侵襲的な水分モニタリング手法について, 数値実験および現地適用試験を示し, 紹介する。
抄録全体を表示