近年, 茶の栽培においては, 窒素肥料成分の溶脱低減を目指して, 施肥量の削減や, 施肥効率を向上させる栽培技術の導入が進められている。より効果的な肥培管理技術の開発をねらいとして, TDR法による土壌水分量および電気伝導度の同時測定を行い, 茶園土壌中の養水分動態の把握を試みている。本報では, これまでの取組みと今後の展望について, 圃場への適用事例を中心に紹介した。まず, 土壌の電磁気特性と体積含水率や土壌溶液中の電気伝導度との関係を明らかにし, 得られた結果を用いて, 実際の茶園において土壌水分および電気伝導度の測定を行った。その結果, 本手法により, 実際の肥培管理に対応した変化を把握できることが示唆された。
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