産学連携支援部門として研究者の外部研究資金獲得をより効果的に支援するために,首都圏の理工系国立大学に所属する研究者のデータから,外部研究資金獲得に関するポテンシャル分析を行った.特定の研究者に外部研究資金が集中しているといったことが指摘される場合があるが,この仮説検証を試みた.
大学単位でマクロに見ると,論文被引用率と外部資金獲得とは一定の相関が認められる.しかし,研究者個人単位でミクロに見た分析では,この外部資金は獲得額上位数%程度の少数の研究者で大半が獲得され,外部研究資金獲得上位者は,60代および50代が多い.大型の受託研究や共同研究を実施している研究者は,科学研究費補助金獲得に消極的である実態が明らかになった.
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