キャリア教育の充実が,大学教育においても重要視されてきている.キャリア教育にはインターンシップの活用が効果的であると言われている.他方でインターンシップの期間が総じて短いことや,企業の協力目的と学生の参加目的との間にギャップがあるという課題が指摘されている.
そこで,知的資産経営報告書を教育ツールとして用いた産学官連携型の教育を実践した.短期間のインターンシップであっても,また,企業と学生のインターンシップに対する目的にギャップがあっても,学生のキャリア形成に役立ち,かつ,企業と学生の双方が満足できる教育プログラムの実行が可能であることを明らかにした.また,産学官連携は,研究の分野や,理工学系の分野だけでなく,教育の分野や,人文・社会科学系の分野でも有益となる可能性を示した.
抄録全体を表示