本研究は、三交替制勤務を行っている看護婦のエネルギー消費量を明らかにすることである。被検者は20~30歳(平均23.1歳)の看護婦10名であり、生活時間調査法によるエネルギー消費量の算出と自覚的疲労調査を行った。得られたサンプルは日勤で22例、準夜勤で11例、夜勤で11例、休日で6例であった。得られた結果を要約すると以下の通りである。
(1) 休日の生理的、家事的および社会的文化的生活時間は各勤務日に比べて長くなっていた。収入生活時間は深夜勤が最も長く、次いで日勤、準夜勤の順であった。
(2) 1日のエネルギー消費量は日勤で1,948kcal(38.8kcal/kg)、準夜勤で1,835kcal(38.0kcal/kg)、深夜勤で1,956kcal(39.5kcal/kg)、休日で1,854kcal(36.0kcal/kg)であった。
(3) 勤務中のエネルギー消費量は日勤で885kcal(1.86kcal/kg/hr)、準夜勤で779kcal(1.77kcal/kg/hr)、深夜勤で837kcal(1.77kcal/kg/hr)であった。
(4) 自覚的疲労の訴え率は、準夜勤および深夜勤が日勤に比べて高い傾向を示した。
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