【目的】保健師教育の方向性の検討に資するため,他職種が捉える保健師像を明らかにする。
【方法】保健師と連携経験のある計18人への半構成面接調査の内容を分析した。
【結果】6職種の内容を統合した結果,22の大カテゴリーを得た。他職種は,従来の保健師は「前向きで受容的な態度を持つ」特徴を持ち,「住民と共に活動する身近な存在」であるため,保健師がいると「連携がスムーズ」になると評価していた。しかし「目的を見失い,意欲が空回り」している保健師の増加により,「住民や他職種と距離ができ」「連携しにく」くなったと危惧していた。今後は「先輩からの伝承や,職場での経験を積んで成長してほしい」と切望していた。
【結論】他職種が捉える保健師像が明らかとなった。今後は,円滑な人間関係を築き,幅広い知識と責任感を主体的に培える保健師の育成が必要であり,教育・行政機関が相互にサポートする事が重要だと考える。
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