【目的】本研究の目的は,専門看護師の職場環境の実態と,経験年数および職場環境と職務満足との関連を明らかにすることである。
【方法】2010年に病院に勤務する専門看護師を対象とし,職場環境と職務満足,基本属性をたずねる項目からなる質問紙調査票を実施し,専門看護師102名を分析対象とした。
【結果】職位は管理職が43.1%,普段1か月の時間外労働時間は50時間以上が19.6%であった。職務満足の平均点は89.8±10.5点であった。専門看護師認定後の経験年数が5年以上の者は,5年未満の者より有意に職務満足が高かった。また,管理職を兼務する者,代休を取得できている者,専門看護師としての役割が期待されている者,職務上の権限が与えられている者はそうでない者より有意に職務満足が高いことが明らかとなった。
【結論】専門看護師の職務満足を高めるために,組織的位置づけや役割の明確化,権限の付与や代休の確保の必要性が示唆された。
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