目的:研究の目的は,地域密着型特別養護老人ホームの職員を惹きつけ引き留め,魅力ある職場運営がされているか評価する尺度を開発し,妥当性と信頼性を検証することである。方法:全国の地域密着型特別養護老人ホーム2,369施設のうち,地域タイプ別に510施設を抽出した。その後,1施設につき看護職2名・介護職3名の合計2,550名を対象に質問紙調査を実施した。結果:合計598通の調査票が回収され(回収率23.5%),563通が有効な回答であった(有効回答率94.1%)。「職員に対する尊重的サポート」「地域との連携強化」「施設の宣伝・広報戦略」「迅速で柔軟な運用」の4因子21項目が抽出された。確認的因子分析の結果は,GFI≧AGFI,CFI=.905,RMSEA=.069であった。基準関連妥当性はいくつかの因子で有意な相関が確認された。結論:妥当性,信頼性の検証の結果,尺度の有用性が示唆された。
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