83歳, 男性. 8年前, 右第2~4頸神経領域の帯状疱疹を発症し, 強いアロディニアを伴う帯状疱疹後神経痛となった. 種々の治療を続けたが頸部の疼痛が持続し, 1年前, 脊髄後根切載術を受けた. 術後右C2~C4の強度の感覚低下を示したが, 同部の引きつるような持続性疼痛と, 発作性の刺すような痛みは持続した. C4神経根ブロック, カプサイシン軟膏, デキストロメトルファン, ケタミン, リドカイン, メキシレチンなどの治療を受けたが効果はなかった. しかし, モルヒネ5mgの静注が著効を示したことから, モルヒネ徐放剤60mg/日とアミトリプチリン10mg/日の併用で疼痛の緩和とADLの向上が得られた.
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