日本ペインクリニック学会誌
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14 巻 , 2 号
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  • 成田 年, 臼井 あい子, 成田 道子, 野崎 博之, 矢島 義識, 鈴木 勉
    14 巻 (2007) 2 号 p. 107-112
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    血液凝固因子である thrombin や血小板由来増殖因子 (platelet-derived growth factor: PDGF) ならびにそれらの受容体が血液や血小板のみならず, 脊髄や上位中枢にも存在していることが報告されている. そこで著者らは, 慢性疼痛発現における脊髄内 thrombin ならびにPDGFの役割について検討した. その結果, 坐骨神経結紮による神経障害性疼痛の発現には, 脊髄における thrombin ならびにその受容体であるPAR-1を介したPDGFの遊離, さらにはそれに伴ったα型PDGF受容体の活性化が重要な役割を果たしている可能性を見出した. 一方, 炎症性疼痛の発現にも, 脊髄におけるPDGFならびにα型PDGF受容体経路が関与していることを明らかにした. これらのことから, 脊髄における thrombin やPDGFは, 慢性疼痛の発現に関与する因子の一つとして重要な役割を司ることが明らかになった. さらには, 脊髄における thrombin は神経障害性疼痛ならびに炎症性疼痛の発現に対してそれぞれ異なる関与をしている可能性が示唆された.
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  • 宮崎 東洋
    14 巻 (2007) 2 号 p. 113-122
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    日本ペインクリニック学会認定医1,394名に対し, 神経ブロックで生じたインシデント・アクシデントに関するアンケートを行ったので, その結果について報告する. 1,394名に対してアンケートの回答用紙を発送したが, 回答用紙の返送者数は723名で, 回収率は51.8%であった. しかし, 処理を行うのに不適と判断せざるを得ない内容の回答が4名よりあり, 有効回答者数は719名となり, 有効回収率は51.2%であった.
    星状神経節ブロック, 硬膜外ブロック, 三叉神経ブロックを始めとする12種類の神経ブロックに関するインシデント・アクシデントの経験をアンケートしたものである.
    その結果, いずれの神経ブロックにおいても数多くの種類のインシデント・アクシデントが生じていることが分かった. また, インシデント・アクシデントを経験した医師のうち延べ154名が患者側との間に何らかのトラブルを生じていたが, おおかたは話し合いなどで解決しており, 訴訟まで至ったものは少なかった.
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  • 栗山 陽子, 北原 雅樹, 小島 圭子, 津田 佳代子, 宮内 佳代子, 大村 昭人
    14 巻 (2007) 2 号 p. 123-127
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    単純な心理社会的アプローチが治療に重要と思われた慢性および亜急性疼痛の3症例を報告する. 3症例とも, 内服薬, 手術, 運動療法の他に, 心理社会的アプローチが重要であり, 慢性および亜急性疼痛への心理社会的アプローチの必要性を再認識した. また, 医療面接上, 心理社会的アプローチは基礎であるという事項を確認することができた.
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  • 田中 悟, 久保田 卓
    14 巻 (2007) 2 号 p. 128-131
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    今回, われわれは自己末梢血単核球細胞移植を用いて治療を行ったバージャー病2例を経験したので報告する. 1例目は, 70歳代の男性で, 両足の冷感と安静時疼痛を主訴としていた. 自己末梢血単核球細胞移植を施行し順調に経過していたが, 約6カ月後再発した. そのため左右の腰部交感神経節ブロックを施行し, 直後より両足の安静時疼痛と冷感は改善し退院した. 2例目は, 40歳代の男性で, 両足安静時疼痛・冷感・潰瘍を主訴としていた. 両側の腰部交感神経節ブロックを施行したが, 効果が不十分なため末梢血単核球移植を硬膜外麻酔下に行った. 術後, 移植部の浮腫と痛みが強く, 持続硬膜外麻酔とリン酸コデインで疼痛管理した. その後両側の安静時疼痛と冷感は減少し足趾の潰瘍も改善した. 今回, 自己末梢血単核球細胞を移植してバージャー病の治療を行った症例を経験した. 腰部交感神経節ブロックの適応と血管再生療法前後での疼痛管理が, ペインクリニックの役割として重要であった. 腰部交感神経節ブロックの適応時期についてはさらなる検討が必要である.
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  • 荘園 雅子, 酒井 雅人, 山鳥 嘉世, 西村 渉, 南 敏明
    14 巻 (2007) 2 号 p. 132-135
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    透析患者に腰部交感神経節ブロックを施行した後, 腸腰筋内出血・傍脊柱出血を生じ, 治療に難渋した症例を経験した. 症例は, 50歳代後半, 女性. 足趾皮膚潰瘍に対し腰部交感神経節ブロックが施行された. 翌日に退院後, 近医でヘパリン使用下に血液透析を施行された. ブロック後5日目に左大腿痛を訴え救急来院. 腹部CTで, 左腸腰筋内に出血を認めたため, 緊急入院となり, 安静下保存療法を行なった. 透析にはメシル酸ナファモスタットを使用していたが, 透析の度にHb値が低下し, 輸血を繰り返した. 塞栓術も考慮したが, 出血源の近傍より脊髄へ流入する血管が存在したため断念した. 以後も保存療法で経過観察し, ブロック後22日目からHb値は低下しなくなった. しかし, ブロック後37日目, 上部消化管出血を生じ, 再びHb値が低下した. 内視鏡下に止血したが, 腸腰筋内の再出血の可能性も否定できなかったため, MRI, 血管造影を施行したところ, 腸腰筋内の血腫は陳旧化しており, 再出血を疑う造影所見もなかった. その後の経過は安定し, ブロック後55日目に退院した. 透析患者は, 易出血性であるため, ブロックを行なう際は, 透析機関とブロックや透析に関する情報提供を行い, ブロック前後のACTを厳密にコントロールするなど, 出血予防に対する対策が必要と考えられる.
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  • 伊藤 和憲
    14 巻 (2007) 2 号 p. 136-139
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    複合性局所疼痛症候群 (complex regional pain syndrome: CRPS) に対して薬物療法や神経ブロックなど様々な治療法が試されているが, 鍼灸治療に関する報告は少ない. 上腕骨頸部骨折後に生じたCRPS I型患者に対して鍼灸治療を行ったので報告する. 症例は28歳, 女性で, 上腕骨頸部骨折後, 右上肢に疼痛とアロディニアが出現した. 各種薬物療法や神経ブロックなどを行ったが, 症状は改善しなかった, 骨折から3年後であったが, 鍼灸治療を開始した. 鍼灸治療は疼痛局所への鍼通電治療に加え, 肩凝りや不眠などの全身治療も併せて行った. その結果, 局所の痛みは軽減し, 肩関節, 肘関節の可動域は改善し, 肩凝りや不眠などの全身症状も改善した. 鍼灸治療はCRPS I型の有効な治療法の一つであると考えられた.
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  • 松崎 孝, 西江 宏行, 溝渕 知司, 佐々木 俊弘, 中塚 秀輝, 松三 昌樹, 横山 正尚, 森田 潔, 藤井 洋泉, 高島 武章
    14 巻 (2007) 2 号 p. 140-143
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    モルヒネは骨転移による癌性疼痛に対しては効果が乏しいことが多い. 今回われわれは, 骨転移による癌性疼痛患者に, モルヒネ徐放剤から経皮吸収型フェンタニルへの一部変更を行い, 良好な鎮痛効果を得た.
    患者は骨破壊を伴う腰椎転移のために強い腰背部痛と下肢痛を訴えていた. モルヒネを増量し, さらに種々の鎮痛補助薬を投与したが疼痛軽減は認められず, 副作用が悪化した. このため, 経口モルヒネを一部フェンタニルパッチに変更したところ, 著明な疼痛の改善および副作用の軽減を認めた. 変更後のモルヒネおよびモルヒネ6グルコン酸 (M6G), モルヒネ3グルコン酸 (M3G) の血中濃度はそれぞれ, 80・355・2,899ng/mlという結果であり, モルヒネ:M6G:M3Gの比は1:5:32であった. M3Gの血中濃度が高く, モルヒネおよびM6Gの鎮痛作用に拮抗していた可能性が示唆された. フェンタニルが奏効した理由として, フェンタニルにはモルヒネのような活性代謝産物がないことや, サブクラスの異なるμ受容体に作用して, モルヒネとフェンタニルの併用により鎮痛効果が増強した可能性が示唆された.
    モルヒネで有効性を得にくい癌性疼痛に対し, モルヒネからフェンタニルへの変更は試みてよい治療と思われる.
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  • 吉本 鉄介, 津田 喬子, 春原 啓一, 雄山 博文, 伊藤 弘晃, Hiroyuki HIRATE, 田村 哲也, 野崎 裕広, 勝屋 弘 ...
    14 巻 (2007) 2 号 p. 144-149
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    巨大な右側聴神経腫瘍の術後顔面痛に対する三叉神経末梢枝への反復ブロックが, 術後に遷延した脳神経麻痺を著明に改善した60歳代女性の1例を報告する. 症例はペインクリニック (PC) 受診14カ月前に受けた第IV, V, VI, VII, VIII, IX脳神経への腫瘍の炎症性癒着剥離により当該脳神経の麻痺を発生し, PC受診8カ月前には重篤な右側顔面痛も発生したためPCでの通院治療を開始した. 局所麻酔薬による眼窩上, 眼窩下および上顎神経ブロックを反復することにより顔面痛は軽減し, 同時に2カ月間で脳神経麻痺も著明に改善し, その後1年間効果は持続した. この結果より, 本例では手術によって損傷された三叉神経と交感神経との間に cross-talk を形成した複合性局所疼痛症候群 (CRPS) が推測された. 三叉神経末梢枝ブロックは cross-talk による脳神経への血流低下を軽減し脳神経麻痺を改善したと推測する. 本例は聴神経腫瘍手術後に脳神経麻痺が遷延する場合, CRPSの可能性があることを示唆している.
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  • 内野 哲哉, 竹島 直純, 高谷 純司, 宮川 博司, 岩坂 日出男, 野口 隆之
    14 巻 (2007) 2 号 p. 150-152
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    Pulsed radiofrequency (PRF) で知覚・運動麻痺を生じることなく下肢の癌性疼痛を軽減できたので報告する. 症例は61歳の男性で, 腰・仙椎への転移性腫瘍により右の下肢痛をきたしていた. オキシコドン徐放剤, モルヒネ水溶液の内服を増量すると, 強い嘔気, 傾眠等の副作用を生じたので, オピオイドを増量できず, 良好な疼痛のコントロールは得られなかった. 疼痛が右のL5, S1領域に限局していたことと, 下肢運動機能を温存したいという強い要望があったので, 右L5, S1神経根にPRFを施行した. PRF後に, 筋力低下, 知覚麻痺を生じることなく疼痛は軽減し, オピオイドの減量によりオピオイドの副作用は消失した. PRFは四肢の癌性疼痛の治療で有用な方法になる可能性があると考えられた.
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  • 東澤 知輝, 森田 博, 有宗 睦晃
    14 巻 (2007) 2 号 p. 153-155
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    66歳, 男性. 16年前に吃逆が出現し, 12年間治療に難渋した. この吃逆に, アミトリプチリン, プロプラノロールとクロナゼパムの内服と迷走神経ブロックの併用が有効であった. 3年2カ月間の治療の経過中に腸閉塞症を発症し, 内服不可能となった. その頃から吃逆が再発し, 一時期は吃逆が重積状態となった. 保存的治療では, 腸閉塞症状が改善しなかったので, 回腸の閉塞部を切除し, 腸閉塞状態を解除した. 吃逆は, 術後2週目から徐々に減少しはじめ, 5週目にはほぼ消失した. アミトリプチリン, プロプラノロール, およびクロナゼパムの内服や迷走神経ブロックは行っていないが, 吃逆は再発していない. 吃逆の重積発作中に行われた腸閉塞症解除術が吃逆の改善に影響したと考えられた.
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  • 14 巻 (2007) 2 号 p. 156-161
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
  • 14 巻 (2007) 2 号 p. IX-XIII
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
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