日本ペインクリニック学会誌
Online ISSN : 1884-1791
Print ISSN : 1340-4903
検索
OR
閲覧
検索
14 巻 , 4 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
  • 高橋 理明
    14 巻 (2007) 4 号 p. 393-400
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    私どもは1971年頃より水痘ワクチンの開発を始め, 当時困難とされた cell-free のウイルスをかなりの量得ることができるようになった. 新たに岡株ウイルスを分離し, それまでの経験から最も有効で簡便な弱毒法であると考えたモルモットの胎児細胞で12代継代した. その後ヒト2倍体細胞で増殖させたウイルスはワクチン候補株として安全有効であることが多くの臨床試験で確認された. 現在, 岡株水痘ワクチンは Merck (米国), GSK (英国) にも供与され, WHOで推薦できる唯一の水痘ワクチン株と認められ, 1984年以降, 日本はもちろん世界各国で順次広く用いられつつある.
    水痘ワクチンはさらに成人高齢者に接種すると免疫, 特に細胞性免疫が著明に増強されることが明らかとなり, 2003年に水痘ワクチンの添付文書に免疫の低下した高齢者も接種の対象者として加えられた. 米国では60才以上の高齢者約4万人を対象に大規模な水痘ワクチンの治験が行われ, 約3年余りの観察で帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛の予防効果が61-66%であったことが2005年に発表された. 水痘ワクチンは水痘および帯状疱疹の予防に有用な存在であると思われる.
    抄録全体を表示
  • 池田 知史, 吉田 伸司, 渡辺 正嗣, 高薄 敏史, 山口 重樹
    14 巻 (2007) 4 号 p. 401-405
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    帯状疱疹後神経痛患者では, 疼痛の程度に心理的要因が関与していると言われるが, 精神・心理的側面を詳細に検討した研究は少ない. 方法: 帯状疱疹後神経痛患者30名にコーネル・メディカル・インデックス健康調査 (CMI), 顕在性不安検査 (MAS), 自己評価式抑うつ尺度 (SDS), 矢田部・ギルフォード性格検査 (YG) を施行し, 対照の健康な若年者 (30名) あるいは健康な高齢者 (30名) と比較した. 結果: CMIでは, 43%の帯状疱疹後神経痛患者が暫定的に神経症あるいは神経症と判定され, 特定の精神的項目では「易怒性」と「希望がない」が多くみられた. MASでは, 24%の帯状疱疹後神経痛患者が「不安あり」あるいは「高度の不安」と判定されたが, 若年者あるいは高齢者と比べて有意の違いはなかった. SDSスコアは, 帯状疱疹後神経痛患者が43±7, 若年者が31±6, 高齢者が34±9で, 帯状疱疹後神経痛患者が有意に高く, 抑うつ傾向と判定された. YGでは, 帯状疱疹後神経痛患者に特有の性格特性はなかった. 結論: 帯状疱疹後神経痛患者は神経症的で, 特定の精神的項目では「易怒性」と「希望がない」が多くみられ, 抑うつ傾向であった.
    抄録全体を表示
  • 佐藤 千代, 河原 裕泰, 金 徹, 中西 一浩, 坂本 篤裕
    14 巻 (2007) 4 号 p. 406-409
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    下肢切断術後に幻肢痛を生じた3例にエルカトニンを点滴静注し, 幻肢痛が軽減したので報告する. 症例1は36歳, 男性. 轢断外傷で右下肢の膝下切断術を受けた. 断端の痛みと失った右踵のしびれるような痛みに対し, エルカトニンの点滴静注を行つた. 1日1回100IU, 3日間を1クールとし, 計4クール終了後, 幻肢の踵の痛みは消失した. 症例2は41歳, 男性. 糖尿病性壊疽で右下肢の膝下切断術を受けた, 術後6日目から右下肢の指先の幻肢痛が出現した. エルカトニンの点滴静注1クール終了後, 疼痛は numerical rating scale (NRS) で10から4へと低下した. 症例3は57歳, 男性. 下肢動脈血栓閉塞症で左下肢の膝下そして膝上での計2回の切断術を受けた. 下腿からつま先にかけての痛みとしびれが起こり, 疼痛はNRSで10であった. エルカトニンの点滴静注を開始したが, 疼痛の軽減に時間を要した. 計10クールのエルカトニンの点滴静注を行い, 疼痛はNRSで5となり, 治療を終了した. エルカトニンは幻肢痛に対する有効な薬物のひとつと考えられた.
    抄録全体を表示
  • 千葉 雅俊
    14 巻 (2007) 4 号 p. 410-413
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    下顎歯槽部に発症した神経因性疼痛と考えられた症例に対して, 桂枝加市附湯とノイロトロピン®の併用療法が奏効したので報告する. 症例は36歳の女性で, 2年7カ月前に右下顎第一大臼歯の抜髄後に新たな痛みが右下顎歯槽部に発現し, 持続したので当科を紹介された. 右下顎歯槽部に持続的な自発痛があり, 触刺激によりアロディニアを生じていたので, 下歯槽神経損傷に起因する下顎歯槽部の神経因性疼痛と診断した. 漢方医学的には表寒虚証であったので桂枝加市附湯を投与し, ノイロトロピン®を併用した. 約8カ月後に軽度の歯槽部の違和感と歯肉の錯感覚が残存していたが, 痛みは消失した. 抜髄後の神経因性疼痛には, 桂枝加朮附湯とノイロトロピン®の併用を治療の選択肢の一つとして考慮してもよいと考えられた.
    抄録全体を表示
  • 橋本 龍也, 中谷 俊彦, 橋本 愛, 串崎 浩行, 葛西 麻由, 越川 桂, 齊藤 洋司
    14 巻 (2007) 4 号 p. 414-417
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    全身状態が良好な腰椎椎間板ヘルニア患者に対する持続硬膜外ブロック治療中に, 硬膜外カテーテル刺入部 (L5/S1) の消毒を毎日行っていたにもかかわらず, 硬膜外腔感染をきたした1例を経験した. 症例は50歳代男性で, 糖尿病や細菌感染の既往はなかった. 硬膜外カテーテル留置の12日目に, 発熱と硬膜外カテーテル刺入部の痛みが生じた. 翌日硬膜外カテーテルを抜去したが, その後髄膜刺激症状および炎症反応がみられた. 緊急MRI検査で, L5レベルの硬膜外腔に炎症巣と思われる病変が指摘された. 抗生剤投与により髄膜刺激症状, 炎症反応とも改善し, 後遺症を生じることなく治癒した. 硬膜外カテーテル先端の培養で, 表皮ブドウ球菌が検出された. 退院1カ月後のMRI検査で, 病変は消失していた. 硬膜外カテーテルを留置している際には, 全身状態が良好な患者でも常に感染の危険性を念頭において管理することが重要であると思われた.
    抄録全体を表示
  • 河野 昌史, 安齋 明雅, 北原 雅樹, 大村 昭人
    14 巻 (2007) 4 号 p. 418-420
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    手術後の硬膜外鎮痛中に対麻痺が緩徐に発現した転移性硬膜外腫瘍が潜在した症例を経験した. 69歳の男性で, 胆石症で腹腔鏡下胆嚢摘出術が予定された. 第10, 11胸椎間から硬膜外カテーテルを留置し, 全身麻酔と硬膜外麻酔の併用で管理した, 術後鎮痛のために持続注入装置で0.25%ブピバカインを2ml/hrで投与した. 翌日, 左下肢のしびれと歩行障害があったので, ブピバカインの注入を中止し, 硬膜外カテーテルを抜去した. 3日目に下肢の筋力が軽度低下し, 5日目にはTh9以下の温覚を除いた感覚鈍麻, 完全対麻痺となった. MRIのT2強調画像で胸椎に多発骨転移を示唆する高信号があり, 脂肪抑制画像ではTh8レベルで硬膜外腫瘤による脊髄圧迫所見があった. 対麻痺の発現から6時間後に緊急椎弓切除・固定術が施行された. 腫瘍組織は低分化型腺癌で, 前立腺癌の転移であった. 手術2週間後の下肢徒手筋力テストでは右5/5, 左4/5に回復し, 2カ月後に正常歩行で退院となった.
    抄録全体を表示
  • 14 巻 (2007) 4 号 p. 421-425
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
  • 14 巻 (2007) 4 号 p. 426-429
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
  • 14 巻 (2007) 4 号 p. 430-431
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
  • 14 巻 (2007) 4 号 p. 432-435
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top