日本ペインクリニック学会誌
Online ISSN : 1884-1791
Print ISSN : 1340-4903
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15 巻 , 2 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
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原著
  • 渡部 愛子, 小林 真己子, 石川 貴洋子, 三宅 絵里, 鈴木 孝浩, 佐伯 茂, 小川 節郎
    15 巻 (2008) 2 号 p. 139-143
    公開日: 2011/12/01
    ジャーナル フリー
    通常の治療で痛みが軽減しなかった難治性の神経障害性疼痛の28症例(帯状疱疹後神経痛8症例,CRPS type I 6症例,CRPS type II 2症例,腕神経叢引き抜き損傷2症例,脊髄損傷2症例,その他8症例)におけるガバペンチンの鎮痛効果と副作用を後ろ向きに検討した.ガバペンチンの投与開始までの期間は,初診から平均42カ月であった.ガバペンチンは200-600 mg/日(1~3回に分服)で開始し,個々の症例で服用量を調節した.ガバペンチン服用後に,28症例の14症例(50%)で明らかに疼痛が軽減し,ガバペンチンの服用量は200-2,400 mg/日であった.副作用として眠気(29%)や消化器症状(21%)の発現が多く,副作用で8症例がガバペンチンの服用を中止したが,重篤な副作用はなかった.今回の検討から,ガバペンチンは難治性の神経障害性疼痛の治療薬のひとつとして試みる価値があると考えられた.
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  • 長谷川 丈, 杉山 大介, 熊坂 美紀子, 菱沼 美和子, 松尾 公美子, 井出 壮一郎, 田中 聡, 鬼頭 剛
    15 巻 (2008) 2 号 p. 144-149
    公開日: 2011/12/01
    ジャーナル フリー
    「電流知覚閾値(患者が感じる最小電気刺激量)」と「痛み対応電流値(痛みと等価の電流量)」から「痛み度」を数値化する知覚・痛覚定量分析装置ペインビジョンTMが開発された.疼痛治療の評価におけるペインビジョンの有用性を,治療により疼痛が軽減した16症例(疼痛低下群)と疼痛が軽減しなかった9症例(疼痛不変群)の合計25症例で,視覚的アナログ疼痛スケール(VAS)で評価した痛みの程度(VAS値)との関係から検討した.疼痛低下群では,治療後にVAS値,痛み対応電流値,痛み度は有意に低下し,電流知覚閾値は有意に上昇した.疼痛不変群では,VAS値,痛み対応電流値,痛み度は有意に変化せず,電流知覚閾値は有意に低下した.VAS値と最も強い相関を示したのは痛み度であった.以上より,疼痛の治療前後にペインビジョンで評価することで,痛みという主観的な感覚の変化を,痛み度という数値の変化として表現できることが示された.
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症例
  • 松崎 孝, 西江 宏行, 森松 博史, 石川 慎一, 佐藤 健治, 溝渕 知司, 中塚 秀輝, 松三 昌樹, 横山 正尚, 森田 潔
    15 巻 (2008) 2 号 p. 150-152
    公開日: 2011/12/01
    ジャーナル フリー
    がん性疼痛の軽減にフェンタニルパッチの高用量が必要であった症例を報告する.56歳の男性で,直腸癌による肛門部から仙骨部に持続的な疼痛があった.モルヒネ徐放薬150 mg/日とフェンタニルパッチ2.5 mgを使用していたが,疼痛管理が困難であったので,ペインセンターへ紹介となった.副作用の便秘が強く,フェンタニルパッチ単独に変更し,リドカインの全身投与,アミトリプチリンの内服を併用した.しかし,疼痛は軽減しなかったので,くも膜下フェノールブロックや持続硬膜外ブロックを行い,疼痛は一時的には軽減した.その後,腫瘍が増大し,痛みが増強したので,フェンタニルパッチを65 mgまで増量し,疼痛は軽減した.疼痛管理開始から7カ月後に永眠したが,意識障害や呼吸抑制はなかった.治療中にフェンタニルパッチの20 mg,50 mg,65 mgを使用していた時のフェンタニルの血中濃度は,それぞれ,9.8,21.6,22.0 ng/mlと高値であった.いずれの時期も呼吸抑制,意識障害はなかった.
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  • 藤井 洋泉, 福島 臣啓, 石井 瑞恵, 長野 ゆり, 川西 進, 片山 大輔, 渡辺 陽子, 奥 格, 實金 健, 時岡 宏明
    15 巻 (2008) 2 号 p. 153-155
    公開日: 2011/12/01
    ジャーナル フリー
    下肢痛の治療中に,既存の疼痛とほぼ同じ部位に疼痛が新たに発現し,体動時痛や神経学的所見と腰椎MRIの所見から腰椎椎間板のヘルニアによる神経根症状と考えられた卒中後中枢性疼痛の1症例と帯状疱疹後神経痛の2症例を経験した.3症例ともに新しい疼痛が発現した時に,下肢伸展挙上が疼痛側で陽性であった.下肢痛の治療中に,疼痛の増悪,体動時痛が出現し,神経学的所見が変化した時には,腰椎椎間板ヘルニアによる疼痛の発現を考慮すべきである.
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  • 金井 昭文, 外 須美夫
    15 巻 (2008) 2 号 p. 156-159
    公開日: 2011/12/01
    ジャーナル フリー
    難治性のfailed back surgery syndrome(FBSS)に東洋医学的アプローチである遠絡療法が有効であった1症例を経験した.症例は39歳の男性で,腰椎椎間板ヘルニアに対し,計3回の手術を受けたが,腰痛と両側坐骨神経痛は次第に増強し,歩行困難となった.痛みは視覚的アナログ疼痛スケール(VAS)で9-10 cmであった.仙骨硬膜外ブロックは無効であり,オピオイド,抗うつ薬,抗けいれん薬,抗不整脈薬,プロスタグランジンE1,ケタミンなどの効果は乏しかった.坐骨神経ブロックと直流不変電流通電の鎮痛効果も2~3日程度で消失した.発症から6年2カ月後に遠絡療法を行った.遠絡療法の終了時,安静時痛が初めて消失し(VASで0 cm),歩行しても痛みはほとんど生じなかった(VASで0.5 cm).1回3~5分程度の遠絡療法を2回/月の頻度で,計9回施行した後に,痛みは次第に増強しなくなり,鎮痛薬を使用することなく,痛みは視覚的アナログ疼痛スケールで,0-2 cmで経過し,杖なしで歩行が可能となった.遠絡療法はFBSSに対して有効な治療となる可能性がある.
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  • 高田 正史, 北條 美能留, 上園 保仁, 澄川 耕二
    15 巻 (2008) 2 号 p. 160-164
    公開日: 2011/12/01
    ジャーナル フリー
    フェンタニル単独で除痛が困難であったがん性腹膜炎による腹痛に対して,少量のモルヒネを追加し,腹痛が著減した2症例を報告する.症例1は15歳の女児で,卵巣癌の腹膜播種による腹痛に対して最初の3カ月間はフェンタニル300μg/日で良好な鎮痛が得られていた.その後,腹痛が増強したので1週間で持続フェンタニルを2,400μg/日まで増量し,フェンタニル100μg/回のレスキューを16回/日使用し,ケタミンを併用したが,腹痛はまったく軽減しなかった.モルヒネ(50 mg/日)の持続静脈内投与を追加した後に,腹痛は著減した.症例2は33歳の女性で,胃癌の腹膜播種による腹痛に対して,フェンタニルの持続投与を2週間で9,600μg/日まで増量し,フェンタニル200μg/回のレスキューを25回/日使用し,ケタミンを併用したが,鎮痛効果不十分であった.モルヒネ(150 mg/日)の持続静脈内投与を追加した後に,腹痛は著減した.2症例では,フェンタニルへの耐性が発現していたと考えられた.
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学会・研究会
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