日本ペインクリニック学会誌
Online ISSN : 1884-1791
Print ISSN : 1340-4903
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16 巻 , 2 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
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原著
  • 朝日 丈尚, 黒田 康子, 三由 治美, 青山 実, 佐藤 美紀, 岸 理歩, 高木 麻里, 岩重 渉, 神谷 和男, 吉田 仁, 山崎 光 ...
    16 巻 (2009) 2 号 p. 143-147
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    目的:胸骨正中切開を伴う心臓手術後の鎮痛にiv-NCA(経静脈患者自己調節鎮痛法:intravenous nurse-controlled analgesia)を用いて必要なフェンタニル量を検討する.
    方法:胸骨正中切開を伴う予定心臓手術を受ける患者をフェンタニル持続投与25 mcg/h (F 25群:27名)と50 mcg/h (F 50群:25名),(両群ともボーラス投与量は25mcg,ロックアウトタイムは10分)に分けて,両群のボーラス投与回数,フェンタニル総使用量,他の鎮痛薬の使用状況,有害事象の発生数等について調査した.
    結果:F 25群,F 50群それぞれボーラス投与回数は24時間で1.8±2.3回,0.8±1.0回で群間に有意な違いはなかった.一方,F 25群で6名に他の鎮痛処置を必要とし,F 50群で6名が有害事象によりフェンタニル持続投与中止となった.
    結論:胸骨正中切開を伴う心臓手術後鎮痛にiv-NCAを用いる場合,フェンタニルの持続投与量は25 mcg/hが50 mcg/hに比較して安全性に優れると考えられた.
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  • 前川 紀雅, 森本 昌宏, 森本 充男, 打田 智久, 白井 達, 吉岡 愛, 森本 悦司, 古賀 義久
    16 巻 (2009) 2 号 p. 148-152
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    脳脊髄液減少症は起立性頭痛を特徴とし,脳脊髄液の減少により生じる.これに対する治療法として,硬膜外自家血注入法(自家血注入)が広く用いられているが,硬膜外生理食塩液注入法(生食注入)が診断法の1つとして推奨されている.筆者らは,2カ月から30年間脳脊髄液減少症に罹患していた10症例(外傷性8症例,特発性1症例,脊麻後頭痛1症例)の治療としてX線透視下に生食注入(造影剤との混合注入)を行い,その有効性について検討した.これらのうち6例では自家血注入の既往があり,RI脳槽シンチグラムで4症例で髄液の漏出,5症例で早期膀胱内集積があった.生食注入により起立性頭痛,視機能異常や耳鳴りなどの症状はすべての症例(7症例では1回,3症例では2回の施行)で改善した.以上より,脳脊髄液減少症に対して保存的療法が奏効しないときには,生食注入は試みてよい治療法の1つであると考えられた.
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  • 瀧川 千鶴子, 小村 好弘, 上田 敬子, 森本 祐二
    16 巻 (2009) 2 号 p. 153-157
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    静脈内モルヒネ投与によりせん妄が生じたと考えられる症例に対し,モルヒネ使用量を80%に減量し,残りの20%を複方オキシコドンに変更することでせん妄が改善するかどうかを検討した.緩和病棟入院中にモルヒネが主因でせん妄を生じた32名を対象に,モルヒネと一部変更した複方オキシコドンを患者自己調節鎮痛機器で投与した.変更前と3日後に,せん妄をMemorial Delirium Assessment Scale日本語版(MDAS-J)で,痛みをフェーススケール(FS)で,眠気をSchedule for Treatment Assessment Scale日本語版(STAS-J)で評価した.疼痛管理法を変更した2名と頭蓋内病変があった3名の計5名を除外し,27名で解析した.せん妄は21名で改善した.平均では,せん妄はMDAS-Jで16.2から9.2へ,痛みはFSで2.2から1.7へ,眠気はSTAS-Jで2.6から1.7に軽減した.無効例の変更後の生存期間は19.8日であった.モルヒネ使用中のせん妄では,モルヒネの20%を複方オキシコドンへ変更することは,予後を見極めたうえで,有用である.
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症例
  • 清水 雅子, 舟尾 友晴, 長谷 一郎, 鳥山 澄子, 狩谷 伸享, 浅田 章
    16 巻 (2009) 2 号 p. 158-160
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    われわれは,脊髄くも膜下麻酔後に多彩な神経症状を訴えた症例に,転換性障害が考えられたので報告する.42歳女性で,脊髄くも膜下麻酔で子宮鏡下ポリープ切除術が予定された.しかし,脊髄くも膜下麻酔で十分な麻酔域が得られなかったので,全身麻酔に変更した.術後,離握手,膝関節の屈曲・伸展,右足関節の背屈・底屈は可能であったが,脊髄くも膜下麻酔4時間半後より手足に力が入らないとの訴えとともに,上下肢の運動神経障害,下肢のみの感覚神経障害を訴えた.一時,第3頸髄レベルまでの感覚神経障害を訴えたが,呼吸や循環動態の変動はなく,時間の経過とともに神経症状は消失した.
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  • 小島 祐子, 松下 智人, 安達 亙, 小松 修
    16 巻 (2009) 2 号 p. 161-164
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    膵臓癌の再発による痛みの治療で,オピオイドの服用を希望しなかったので腹腔膵神経叢ブロックを繰り返して行った症例を報告する.56歳の女性で,膵臓癌の手術2カ月後に再発し,左背部痛が増悪してきた.非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)による鎮痛は不十分であったが,仕事を継続するためにオピオイドの服用を希望しなかった.仕事から引退するまでの10カ月間に,腫瘍の増大に伴い,痛みは両側の背部,腹部,肩に広がった.NSAIDsに加えて神経破壊薬を用いた腹腔神経叢ブロックを4回行い,疼痛をコントロールすることで仕事を継続することができた.退職後にはオピオイドを開始し,永眠するまで疼痛はコントロールされた.膵臓癌による疼痛で,オピオイドの服用を希望しない時は,腹腔神経叢ブロックを繰り返すことも有効な治療法と思われる.
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  • 鵜瀬 匡祐, 木本 文子, 中原 春奈, 別府 幸岐, 吉村 真紀, 深野 拓
    16 巻 (2009) 2 号 p. 165-168
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    アルコール性慢性膵炎の急性増悪による上腹部痛が柴胡桂枝湯で消失し,画像所見も改善した症例を報告する.62歳の維持透析中の男性で,内科に入院中であった.視覚アナログスケールで60-80/100 mmの上腹部痛と背部痛があり,疼痛の治療のために麻酔科を紹介された.モルヒネの持続静脈内投与を開始し,疼痛は軽減し,2週間後にモルヒネを中止した.しかし,経口摂取を開始後に膵炎が再燃し,上腹部痛が再発した.モルヒネ,フェンタニルの持続静脈内投与,アトロピン,非ステロイド性抗炎症薬を併用したが,上腹部痛は軽減しなかったので,柴胡桂枝湯の内服を追加した.上腹部痛は10日後に消失し,オピオイドを中止した.腹部CTで遷延していた膵の炎症性変化が軽減していた.柴胡桂枝湯は単に疼痛を軽減しただけでなく,膵炎の治癒も促進したと考えられた.
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