日本ペインクリニック学会誌
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16 巻 , 4 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
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原著
  • 武冨 麻恵, 西木戸 修, 橋本 誠, 岡本 健一郎, 増田 豊
    16 巻 (2009) 4 号 p. 469-473
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    末梢性顔面神経麻痺では,口輪筋のelectroneuronography(以下,ENoG)が予後診断に有用とされている.しかし,眼輪筋のENoGと予後との関係についての研究は少ない.健側のENoGの振幅に対する患側のENoGの振幅をパーセントにしたものをENoG値として,初診時から口輪筋と眼輪筋のENoGを測定し,ENoG値で発症早期に予後診断が可能かどうかを検討した.末梢性顔面神経麻痺25症例を対象に,初診時より2週間はできるかぎり毎日,その後は治療日ごとに,治癒するまでENoGを測定した.ENoG値は,口輪筋,眼輪筋ともに麻痺発症後から低下し,平均12日で最低値(min-ENoG値)となった.両筋のmin-ENoG 値と麻痺が治癒するまでの日数とは,有意の負の相関を示していた(口輪筋, r=-0.67,P=0.0003;眼輪筋,r=-0.50,P=0.009).ENoGの振幅は眼輪筋よりも口輪筋が大きく,min-ENoG値の判定は眼輪筋より,口輪筋で容易であった.末梢性顔面神経麻痺の予後判定には,眼輪筋よりも,口輪筋でのENoG値で評価することが有用であった.
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  • 吉澤 一巳, 益田 律子, 井上 哲夫, 木本 陶子, 福田 恵子
    16 巻 (2009) 4 号 p. 474-477
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    フェンタニル貼付剤を使用し,内服が困難であったがん性疼痛患者の突出痛の治療に,携帯型ディスポーザブル患者自己調節鎮痛 (patient-controlled analgesia:PCA)用注入ポンプを用いた間歇 PCAを行い,良好な効果を得たので報告する.間歇PCAによる1回ボーラス投与量は,フェンタニル1日量の5%のオピオイド換算量(モルヒネまたはフェンタニル)を,経静脈あるいは経皮下に投与した.ボーラス投与には,ケタミン(1-3 mg)を併用した.至適ボーラスのオピオイド用量は,痛みの強さ,鎮静度ならびに患者満足度により評価し,投与量を適宜増減して決定した.対象患者は16名で,フェンタニル貼付剤2.5-60 mg/72 hrを用いていた.間歇PCAの至適ボーラスのオピオイド換算用量は,フェンタニル貼付剤の1日量の平均5.8±1.9%(平均値±標準偏差)であった.以上の結果より,オピオイド鎮痛薬と少量ケタミンとの併用による間歇PCAは内服困難患者の突出痛の治療として有用であると考えられた.本法は患者満足度の向上,滴定投与による至適投与量決定にも大きく貢献した.
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  • Susumu NAKANO, Yoshinobu ARIMURA, Masahito KAMIHARA, Kazuyo IKEDA, Fuj ...
    16 巻 (2009) 4 号 p. 478-481
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    We studied the effects of local anesthetic volume on diaphragmatic excursion after ultrasound-guided interscalene brachial plexus block (ISBPB). Twenty patients underwent ultrasound-guided ISBPB for pain in the upper extremity, shoulder, or neck with either 10 ml (n=10) or 20 ml (n=10) of 1% mepivacaine. Diaphragmatic excursion during quiet and deep inspiration was assessed by ultrasonography before and after ISBPB. All patients had hypoalgesia of at least C5-7. There was no significant change in diaphragmatic excursion in the 10 ml group, while a significant decrease was observed in the 20 ml group. We concluded that diaphragmatic excursion is preserved after ultrasound-guided ISBPB with 10 ml of 1% mepivacaine.
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  • 西村 友紀子, 渡辺 倫子, 稲垣 喜三
    16 巻 (2009) 4 号 p. 482-486
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    目的:リドカインの硬膜外投与による鎮静効果を,覚醒時とプロポフォールによる鎮静時において,bispectral index(BIS)を用いて評価する.
    方法:腰部硬膜外麻酔下に手術予定の患者 60人を,リドカイン硬膜外投与群(硬膜外群),持続静注群,対照群の3群に分け,各薬液の投与前と投与後5分ごとのBIS値,非観血的平均動脈圧,心拍数,経皮的酸素飽和度を記録した.15分後に麻酔高を測定した後,3.2μg/mlの標的濃度に設定したプロポフォールによる鎮静を行い,5分ごとに血圧,心拍数,呼気終末二酸化炭素分圧,直腸温を測定し,薬液投与後5,10,20分後の血清リドカイン濃度を測定した.
    結果:硬膜外群で10,15分後にBIS値が低下した.血清リドカイン濃度は硬膜外群と持続静注群で有意な違いはなかった.
    結論:硬膜外リドカイン投与により覚醒時に BIS値が低下した.同程度のリドカイン血中濃度ならば,硬膜外投与のほうが鎮静作用が強いと考えられた.
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症例
  • 片川 智子, 大条 紘樹, 篠村 徹太郎
    16 巻 (2009) 4 号 p. 487-490
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    内服,経皮オピオイドで疼痛が軽減しなかった肺癌の腕神経叢浸潤による上肢痛を局所麻酔薬とオピオイドの頸部硬膜外投与と腕神経叢ブロックで治療したので報告する.50代の男性で,肺尖部の肺癌で上肢に激しい痛みが発現していた.オピオイドの服用あるいはフェンタニルの貼付薬で疼痛の軽減は不十分であった.第6/7頸椎間より硬膜外カテーテルを挿入し,0.2 %ロピバカインおよびモルヒネを持続投与し,疼痛は軽減した.カテーテル挿入1カ月後に,C5/6より硬膜外腔を目標としてカテーテルを挿入し,皮下ポートを左前胸部乳房下に埋め込み,薬液を注入した.除痛効果は初回のカテーテル挿入中とほぼ同じであった.後日撮影したCTで,カテーテルの先端は腕神経叢に留置されていた.皮下ポートの埋め込み4週間後に死亡したが,疼痛の軽減は持続していた.
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  • 三浦 耕資, 福崎 誠, 谷瀬 智美, 一ノ宮 大雅, 東島 潮, 寺尾 嘉彰
    16 巻 (2009) 4 号 p. 491-494
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    カルバマゼピンとメキシレチンの服用中に起こった薬剤性過敏症症候群の1症例を報告する.56歳の男性で,帯状疱疹痛でカルバマゼピンの服用開始12日目に,メキシレチンを併用した.カルバマゼピンを服用開始20日目(メキシレチン服用開始9日目)に右大腿部に紅斑丘疹型の皮疹が出現し,体温が38°C台に上昇した.カルバマゼピンの服薬を中止したが,皮疹は全身に拡大した.メキシレチンはカルバマゼピンを中止して,さらに2日間服用した後に中止した.カルバマゼピン服用開始27日目には,頸部リンパ節が腫脹し,白血球が11,170/mm3と上昇し,異形リンパ球がみられ,ASTが105 U/L,ALTが280 U/Lと上昇した.ベタメタゾン1 mg/日の内服によりいったん解熱したが,皮疹はさらに進展したので,メチルプレドニゾロン1 g/日を3日間投与した.39°C台に上昇していた体温は速やかに低下し,皮疹は徐々に消退した.全身性の皮疹,発熱,リンパ節腫脹,白血球増多,トランスアミナーゼの上昇の所見からカルバマゼピンあるいはメキシレチンによる薬剤性過敏症症候群が最も考えられた.
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  • 上杉 貴信, 高雄 由美子, 安藤 俊弘, 魚川 礼子, 前川 信博
    16 巻 (2009) 4 号 p. 495-498
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    幻肢痛が持続硬膜外ブロックを併用した鏡療法により軽減した症例を報告する.症例は37歳の男性で,腕神経叢引き抜き損傷と多発外傷に起因した難治性の幻肢痛であった.最初に鏡療法を用いて幻肢痛の軽減を試みたが,鏡療法を導入した後に,断端痛が増悪し,鏡療法を継続することが困難となった.持続頸部硬膜外ブロックを行い,断端痛を軽減させると,鏡療法が円滑に可能となった.その後,硬膜外刺激電極植込み術を行い,幻肢痛と断端痛は軽減した.
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短報
日本ペインクリニック学会用語委員会報告
  • 日本ペインクリニック学会用語委員会 , 森脇 克行, 長櫓 巧, 有田 英子, 表 圭一, 鈴木 孝浩, 寺井 岳三, 中谷 俊彦, 西江 ...
    16 巻 (2009) 4 号 p. 501-504
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    日本ペインクリニック学会・用語委員会は,“ペインクリニック用語集”初版を,1999年に出版した.現在,第3版を編纂中である.この用語集は,ペインクリニックの分野で用いられる痛みに関連する英語用語の和訳,日本語用語の英訳を集めた辞書である.一方,国際疼痛学会は,基本的な“痛みの用語”の定義を1979年に発表し,慢性痛の分類を1994年に刊行した.わが国や世界の “痛みの用語集”の歴史を概説し,今後のペインクリニック用語集のあり方について検討した.
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  • 日本ペインクリニック学会用語委員会 , 西江 宏行, 長櫓 巧, 有田 英子, 表 圭一, 鈴木 孝浩, 寺井 岳三, 中谷 俊彦, 藤井 ...
    16 巻 (2009) 4 号 p. 505-508
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    Painは,日本ペインクリニック学会用語集第2版で痛み,疼痛と和訳されているが,日本ペインクリニック学会用語委員会では第3版編集にあたりpainの訳語を,現代と過去の国語辞典,英和辞典,医学辞典,日中辞典,痛みに関する論文を調べ,再検討した.現代と過去の国語辞典は,「痛み」と「疼痛」を区別しており,「疼痛」とは疼く痛みのことであり,「痛み」の中のごく一部を意味すると定義されている.Painの訳語は,現代の主な英和辞典では,苦痛,苦しみ,痛みなどが記載されており,過去の英和辞典でも,主に痛,痛みと記載されており,疼痛という訳語は記載されていない.これに対して医学辞典では過去と現代ともに,ほとんどがpainの訳語を「痛み,疼痛」と記載し,「痛み」と「疼痛」を同義語としている.中国語では「疼:teng」「痛:tong」「疼痛:tengtong」は,ほぼ同じ意味である.用語委員会ではpainの訳語が医学界と一般社会で違いがあるのは望ましくないと考え,第3版のpainの和訳として「痛み」あるいは「痛」が適切であると結論し,ただ,疼痛がすでに定着した言葉になっているので,「疼痛」も併記することになった.
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  • 日本ペインクリニック学会用語委員会 , 寺井 岳三, 長櫓 巧, 西江 宏行, 有田 英子, 表 圭一, 鈴木 孝浩, 中谷 俊彦, 藤井 ...
    16 巻 (2009) 4 号 p. 509-514
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    Neuropathic painは,ペインクリニック用語集第2版で,神経障害(因)性疼痛,ニューロパシックペインと和訳されているが,他の用語集ではニューロパチックペイン,ニューロパシー性疼痛と和訳されている.そこで,日本ペインクリニック学会・用語委員会は,用語集第3版でneuropathic painの和訳をどのようにすべきか検討した.医学辞典でneuropathyはニューロパシーおよび神経障害と和訳され,neuropathicで始まる言葉は神経障害性と和訳される場合が多い.医学中央雑誌のウェブ検索では,1991年から2008年まで神経因性疼痛の使用頻度が最も高く(66.5%),神経障害性疼痛(15.3%),ニューロパシックペイン(4.7%)であったが,2008年には神経障害性疼痛が著増(47.4%)し,神経因性疼痛は減少(48.5%)した.この神経障害性疼痛の使用頻度増加は,より的確な和訳語を使用することになったためと考えられる.医学辞典の和訳および現在の言葉の使用状況より,用語委員会ではneuropathicを神経障害性と和訳することを提案する.
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学会・研究会
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