くも膜下鎮痛法に合併した髄液漏をcatheter-over-needle type (O-N)のカテーテルに変更して,髄液漏が改善した症例を報告する. 患者は直腸がんの再発による臀部痛を生じていた63歳の女性であった.くも膜下鎮痛法を行うために18Gの硬膜外針で硬膜を穿刺した後に,その針を通してカテーテルをくも膜下に留置した.痛みは軽減したが髄液漏が生じた.最初のくも膜下カテーテル挿入 7日後にO-Nカテーテルに入れ,髄液漏は消失した.O-Nカテーテルはくも膜下鎮痛法の合併症である髄液漏の治療に有用である.