日本ペインクリニック学会誌
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21 巻 , 4 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
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総説
  • 村田 寛明, 大神 敬子, 佐伯 和信, 弦本 敏行, 原 哲也
    21 巻 (2014) 4 号 p. 489-498
    公開日: 2014/11/07
    [早期公開] 公開日: 2014/10/06
    ジャーナル フリー
    超音波ガイド下神経ブロックは,神経とその周辺組織,ブロック針や注入する薬液などをリアルタイムに描出できる安全かつ確実な手技として普及しつつある.超音波ガイド下腕神経叢ブロック斜角筋間アプローチや鎖骨上アプローチでブロック針の刺入経路となる,後頸三角と呼ばれる部位には多くの血管が存在し,かつそれらの走行は多様性に富むことが知られている.鎖骨下動脈は,超音波ガイド下神経ブロック鎖骨上アプローチの重要なランドマークである.一方,鎖骨下動脈からの分枝にはランドマークとはならないが腕神経叢の近傍を走行する頸横動脈や肩甲上動脈,肩甲背動脈などがあり,ブロック針刺入の障害となりうる.本稿ではこれらの動脈に関する解剖学的知識を超音波ガイド下腕神経叢ブロックとの関連をふまえつつ解説する.後頸三角において超音波ガイド下腕神経叢ブロックをより安全に行うためには,症例ごとにカラードップラーを用いたプレスキャンを行い,腕神経叢周囲やブロック針の刺入経路に存在する血管を慎重に確認し,血管穿刺を避けつつ目的のブロックを安全かつ確実に行える超音波画像を描出することが重要である.
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原著
  • 神山 秀一, 小田 浩之, 平出 幸子, 鹿内 浩樹, 川本 由加里, 後藤 仁和, 富樫 廣子, 合田 由紀子
    21 巻 (2014) 4 号 p. 499-505
    公開日: 2014/11/07
    [早期公開] 公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    【目的】市立札幌病院緩和ケアチームでは,オピオイド持続注射単独で鎮痛困難と判断される患者に対してケタミンを併用している.しかし,ケタミンの投与方法はいまだ確立しておらず副作用も問題視されることから,ケタミンの低用量化を図ってきた.そこで今回ケタミンおよびオピオイドの使用動向を調査し,がん性痛マネジメントの変遷について検討を行った.【方法】2006年4月~2007年3月および2010年1月~2012年12月に緩和ケアチームに紹介され死亡まで介入した患者のうち,ケタミンを使用した103症例について,ケタミンおよびオピオイドの使用動向を後方視的に調査し,年次ごとの比較を行った.【結果】ケタミンおよびオピオイドの1日投与量はともに減少が認められた.その要因の一つとして,オキシコドン注射製剤の使用頻度増加が推察された.また,ケタミン投与期間の短縮もみられており,新たな鎮痛補助薬の登場による影響が考えられた.【結論】ケタミンの低用量化が,より適切ながん性痛マネジメントに寄与しているのであれば好ましいものである.今後,ケタミンの研究が進みこれまで以上に患者の苦痛緩和に貢献することが望まれる.
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  • 安部 伸太郎, 原賀 勇壮, 比嘉 和夫, 楠本 剛, 重松 研二
    21 巻 (2014) 4 号 p. 506-510
    公開日: 2014/11/07
    [早期公開] 公開日: 2014/10/06
    ジャーナル フリー
    【目的】使い捨て注射器は,プランジャー(押し子)と注射器内側が接する部位があり,注射器内側が汚染する可能性がある.プランジャーの往復回数と使い捨て注射器内側の汚染の程度を検討した.【方法】菌液塗布群5本,対照群5本の計10本の20 ml使い捨て注射器で実験を行った.滅菌した液体培地を最大目盛の25 ml吸引し,プランジャーの突出部に菌液を塗布し,液体培地をすべて排出するという操作を,注射器1本につき10回繰り返した.対照群では,菌液ではなく滅菌した液体培地を塗布して同様の操作を行った.排液25 mlのうち0.1 mlを培養し,菌数を計測した.【結果】菌液塗布群では,1回目の排液に菌が含まれていた使い捨て注射器は1本,2回目では0本,3回目では3本,4回目では4本,5回目以降では5本すべての使い捨て注射器の排液から菌が検出された.使用回数の増加とともに排液中の菌数が増加した.対照群では,1本の使い捨て注射器で9回目の排液から菌が1個検出され,それ以外の検体からは菌は検出されなかった.【結論】使い捨て注射器のプランジャーが汚染された状態で往復運動を繰り返すと,注射器の内側が汚染され,使用回数が増えると汚染の程度は増加する.
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症例
  • 清水 雅子, 田中 益司, 野村 正剛, 宮田 妙子, 今中 宣依
    21 巻 (2014) 4 号 p. 511-514
    公開日: 2014/11/07
    [早期公開] 公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    64歳,女性.右肩関節骨折に対して保存的に加療された.画像上頸椎や肩関節に異常はないが,頸部,肩部,前胸部,背部など全身の広範囲に痛みが遷延し,非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs) やプレガバリンは無効で当科を紹介受診した.血液検査の各種自己抗体は陰性で,アメリカリウマチ学会線維筋痛症分類基準を満たした.アミトリプチリンとコデインの内服で頸部から肩の痛みは軽減したが,前胸部と背部に中等度の痛みが持続した.同部位の痛みは肩の受傷以前から存在したことがわかり,右胸鎖関節部の軽度肥厚を確認した.X線,CT,MRIの骨肥厚像,骨シンチグラフィーのbull's head signからSAPHO症候群を診断した.アレンドロネートの内服を開始すると痛みは著明に低下し,線維筋痛症分類基準を満たさなくなった.初診4カ月後に足部に皮診が出現し,皮膚科で掌蹠膿疱症を診断された.本症例は初診時に皮膚症状がなく,痛みは広範で肩受傷との関連を疑われたが,詳細な診察と画像検査を行うことでSAPHO症候群を診断するに至り,薬物療法で症状の寛解を得た.
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  • 藤原 淳, 森本 賢治, 藤原 俊介, 西村 渉, 田中 源重, 南 敏明
    21 巻 (2014) 4 号 p. 515-518
    公開日: 2014/11/07
    [早期公開] 公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
    硬膜外ブロック後の合併症の頭痛には,硬膜穿刺後の髄圧性が一般的であるが,硬膜下腔やくも膜下腔に迷入した空気による気脳症由来も知られている.今回,生理食塩水を用いた抵抗消失法での腰部硬膜外ブロック後に気脳症を生じた症例を経験したので報告する.症例は70歳代,女性.腰部脊柱管狭窄症増悪のため,腰部硬膜外ブロックを施行した.ブロック施行後,突然激しい頭痛を訴えたため,頭部CT撮影を行った.橋から延髄にかけて空気像を認め,1週間の入院加療となった.頭蓋内へは少量でも空気が迷入すると集積する部位によっては頭痛が引き起こされる.空気を用いた抵抗消失法による硬膜外ブロック施行では気脳症発症を助長するとの報告があり,当院では生理食塩水を用いた方法を推奨している.しかし,生理食塩水を用いた手技においても気脳症を発症したことから,施行時,穿刺方法以外に,穿刺部位や硬膜外ブロックの適応についても十分な検討が必要である.
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  • 前田 倫, 菅島 裕美, 松村 陽子
    21 巻 (2014) 4 号 p. 519-523
    公開日: 2014/11/07
    [早期公開] 公開日: 2014/10/06
    ジャーナル フリー
    難治性がん性痛の治療中,くも膜下鎮痛(皮下ポート)法に合併した細菌性髄膜炎をポート抜去せずに加療した1例を経験した.症例は50歳代,女性.再発直腸がんの仙骨浸潤で強い肛門痛,会陰痛のため腹臥位の生活が続いていた.放射線治療,サドルブロック(フェノール),高用量オピオイドでは鎮痛が得られず,副作用として重篤なせん妄を認めたが,くも膜下(皮下ポート)鎮痛法により仰臥位の生活も可能になった.ポート造設27日後,細菌性髄膜炎を合併したが,ポート抜去せず抗生物質(静脈/髄腔内)注入による治療を優先した.造設75日後には軽快し,6カ月後に十分な鎮痛下に在宅にて死亡した(モルヒネ8 mg/日,ブピバカイン50 mg/日).くも膜下鎮痛法では感染したポートは抜去するのが一般的であるが,抜去に伴う痛みの再増悪,オピオイドの合併症を考慮すれば,安全性に検討の余地はあるものの非抜去での加療も有効な治療法の一つである.
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  • 板倉 紗也子, 伊達 久, 千葉 聡子, 北村 知子, 石川 有平, 山城 晃
    21 巻 (2014) 4 号 p. 524-527
    公開日: 2014/11/07
    [早期公開] 公開日: 2014/10/06
    ジャーナル フリー
    帯状疱疹は通常,片側の1つもしくは隣接する数個の神経支配領域に一致して,病変が出現する.今回,両側の異なる皮膚分節に帯状疱疹を発症し,左右各側で異なる経過をたどった患者を経験したので報告する.症例は71歳の男性.左腹腰部(Th10-11領域)に帯状疱疹を発症した3日後に,右胸背部(Th5-6領域)にも同様の皮疹が出現し当院を受診した.入院後,アシクロビルの点滴投与・持続硬膜外鎮痛・神経根ブロック(Th10・11のみ)を施行した.左腹部は約1カ月で除痛できたが,右胸部には半年以上も痛みが残存した.左右各側における痛みの改善度の相違には,ブロック治療を施行したか否かが関係している可能性が考えられた.
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  • 島田 宣弘, 五十嵐 孝, 村井 邦彦, 林 健太郎, 佐藤 正章, 竹内 護
    21 巻 (2014) 4 号 p. 528-531
    公開日: 2014/11/07
    [早期公開] 公開日: 2014/10/06
    ジャーナル フリー
    エピドラスコピー後に硬膜外血腫を生じた症例を経験した.症例は78歳の女性で,腰椎変性すべり症に対してエピドラスコピーを施行した.エピドラスコピー中には明らかな出血はなかったが,エピドラスコピー後より下肢の痛みが増強し,下肢の麻痺と排尿障害が出現した.MRIで広範な硬膜外血腫を認め,緊急椎弓切除術を施行し,下肢の麻痺は改善した.エピドラスコピー後に腰背部や下肢の痛みが出現した場合は,硬膜外血腫を念頭に厳密に神経所見を観察し,麻痺が出現したときは早期の検査と治療が必要である.
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