日本ペインクリニック学会誌
Online ISSN : 1884-1791
Print ISSN : 1340-4903
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22 巻 , 1 号
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委員会報告
  • 益田 律子, 斎藤 繁, 村川 和重, 宇野 武司, 比嘉 和夫, 田口 仁士, 津田 喬子, 横田 美幸, 田中 信彦
    22 巻 (2015) 1 号 p. 1-9
    公開日: 2015/03/07
    ジャーナル フリー
    日本ペインクリニック学会安全委員会では,痛み診療における有害事象を調査して問題提起するとともに,情報を学会員間で共有するため有害事象収集事業を行っている.本稿では2012年の1年間を対象とした第2回調査(以下,第2回調査)結果について報告する.第2回調査では,第1回調査と同様に,日本ペインクリニック専門医指定研修施設307施設の代表専門医を対象として,施設内で発生した痛み診療の有害事象に関する後ろ向きアンケート調査を行った.回答は202施設(66%)から寄せられた.調査対象は鎮痛薬・鎮痛補助薬,神経ブロック・インターベンショナル治療,リハビリテーション,理学療法,医療機器,画像とした.2012年の有害事象は202施設中99施設で報告された.有害事象のほとんどが鎮痛薬・鎮痛補助薬の副作用,または神経ブロック・インターベンショナル治療の合併症であった.薬物に関しては,強オピオイドの不適切使用,高齢者における神経障害性痛治療薬の副作用,鎮痛薬使用中の自動車運転事故があげられた.抗血栓薬服用患者に対するブロック療法について日本における休薬指針の欠如が問題視された.神経ブロック・インターベンショナル治療に関しては,血腫と感染が重大合併症として報告された.このほか胸部のブロック後の気胸,超音波ガイド下末梢神経ブロック後の合併症が報告された.総じて,処方と施術の頻度が高いものほど有害事象報告件数が多かった.一部は発生に至る詳細な経緯が報告され,会員への警告および有害事象再発防止に有用と考えられた.
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総説
  • 横山 正尚
    22 巻 (2015) 1 号 p. 10-16
    公開日: 2015/03/07
    [早期公開] 公開日: 2014/12/26
    ジャーナル フリー
    最近のエビデンスレベルの高い報告を中心に,議論の多い話題に注目し,問題点などもあげながら以下の項目につき概説する.①硬膜外ブロックの手技:抵抗消失法で用いる媒体,持続注入と間欠注入の効果の違い,硬膜外ブロックの広がりの予想,②硬膜外血腫をはじめとする合併症の頻度とそのハイリスク因子,③硬膜外ブロックの周術期アウトカムに及ぼす影響:術後鎮痛,術後合併症,術後アウトカム,④硬膜外ブロックの臨床免疫に及ぼす影響:術後感染症,腫瘍再発,⑤硬膜外ステロイドの鎮痛効果,⑥硬膜外ブロックの慢性痛への予防効果.
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  • 川口 浩
    22 巻 (2015) 1 号 p. 17-26
    公開日: 2015/03/07
    [早期公開] 公開日: 2014/12/26
    ジャーナル フリー
    現在,国内の骨粗鬆症の患者数は高齢化の進展に伴い増加しており約1,280万人といわれている.しかしながら,そのうち医療機関で薬物療法を受けているのは20~30%にすぎない.一方,骨粗鬆症治療は現在新薬ラッシュで,各メーカーからのさまざまな情報により臨床の現場は混乱している.本稿では,現行の骨粗鬆症治療薬に関して包括的なレビューを行い,それぞれの特徴を整理することによってその使い分けを概説する.
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原著
  • 長谷川 理恵, 井関 雅子, 半澤 浩一, 森田 善仁, 田部田 英之, 榎本 達也, 斎藤 理恵, 高橋 良佳, 山口 敬介, 米澤 郁穂 ...
    22 巻 (2015) 1 号 p. 27-32
    公開日: 2015/03/07
    [早期公開] 公開日: 2014/12/26
    ジャーナル フリー
    【目的】腰部神経根症の痛みの病態の違いと,神経根ブロックの有効性の関係は明らかではない.そこで,painDETECT Questionnaire(PDQ)を用いた痛みの病態分類と,神経根ブロックの短期有効性の関係を後ろ向きに調査する.【方法】2012年に薬物療法や硬膜外ステロイド注入で治癒しなかった腰部神経根症患者の中で,神経根ブロックを受けたvisual analogue scale(VAS)≧40 mmの患者を対象とした.神経根ブロック前と後(2~3週間後)のVASを比較し,PDQ分類(侵害受容痛群・混合痛群・神経障害痛群)と神経根ブロックの短期有効性の関係を検討した.【結果】対象は91名で,PDQ分類全群において,神経ブロック施行2~3週間後に有意なVASの改善を認めた.“VASの50%以上の改善を有効”と定義した際の有効率は,侵害受容痛群62%,混合痛群41%,神経障害痛群28%であった.3群の有効率の差について多重比較を行ったところ,統計学的有意差は証明できなかった.【結論】PDQ分類にかかわらず,神経根ブロックによりVASの改善が得られた.PDQ分類による有効性の差は,本研究では明らかではなかった.
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  • 三浦 皓子, 鈴木 健二, 鈴木 翼, 大畑 光彦, 中里 龍彦
    22 巻 (2015) 1 号 p. 33-39
    公開日: 2015/03/07
    [早期公開] 公開日: 2015/02/13
    ジャーナル フリー
    【目的】末梢性顔面神経麻痺予後判定におけるMRIの有用性を検討した.【方法】発症後14日以内に受診した患者のうち,造影MRIを撮影した55例を対象とした.造影剤増強効果の有無により2群に振り分け比較した.また,全症例を対象とし随伴所見(痛み・帯状疱疹・味覚障害・聴覚過敏・涙分泌低下・MRIで造影剤増強効果)の有無と完治率との関連性を調査した.さらに,造影剤増強効果を認めた部位と随伴所見による障害部位診断との関連性について検証した.【結果】造影剤増強効果あり:A群35例,造影剤増強効果なし:B群20例であった.経過中の最低麻痺スコアおよび発症後1週間以内のelectroneurography値はB群で高かった.治療内容ではA群で入院治療・神経ブロックなど,濃厚な治療が施行された.完治率はA群71.4%,B群100.0%とB群で高かった.随伴所見の有無と完治率との関連性については,MRI上造影剤増強効果なしでのみ完治率が高かった.造影剤増強効果を認めた部位は膝神経節上が88.6%と最も多かったが,随伴所見から得られる部位診断では,鼓索神経下が48.6%と最も多かった.【結論】造影MRIは,末梢性顔面神経麻痺の予後を予測するうえで有用であることが示唆された.造影剤増強効果を認めた部位と随伴所見による部位診断との間に関連性は認めなかった.
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話題
症例
  • 山田 直人, 加藤 幸恵, 木村 丘, 松井 秀明
    22 巻 (2015) 1 号 p. 46-49
    公開日: 2015/03/07
    [早期公開] 公開日: 2014/12/26
    ジャーナル フリー
    難治性の疾患である間質性膀胱炎の下腹部痛に上下腹神経叢ブロックが有効であった3症例を経験した.3症例はいずれも薬物療法,膀胱水圧拡張療法などでは鎮痛困難であった.最初の症例に硬膜外ブロックが有効であったため,より効果期間の長いアルコールを用いた上下腹神経叢ブロックを行った.合併症がなく,痛みは著明に改善した.その経験より連続した他の2症例にも行い,同様に痛みが改善した.今回の経験から間質性膀胱炎に対して上下腹神経叢ブロックの有効性が示唆された.
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  • 村田 雄哉, 猪股 伸一, 山口 哲人, 渡辺 雅彦, 玉岡 晃, 田中 誠
    22 巻 (2015) 1 号 p. 50-53
    公開日: 2015/03/07
    [早期公開] 公開日: 2014/12/26
    ジャーナル フリー
    患者は生来健康な26歳,女性.職業はキャビンアテンダント.勤務中に乗客の重い荷物を全身の力で頭上の棚に持ち上げ,その夜より強い頭痛と嘔気が生じた.頭痛や嘔気は立位や夕方に増強し,臥位で改善した.computed tomography(CT)脊髄造影で髄液漏出が認められ,脳脊髄液減少症と診断された.治療として硬膜外生理食塩液持続注入を行い,症状・activities of daily living(ADL)ともに改善がみられた.合併症が多いと考えられる硬膜外自家血注入を行わず,安全かつ効果的に治療することができた.また,非外傷性の脳脊髄液減少症は発症契機が不明なことが多いが,本症例では重い荷物を頭上に持ち上げるようなストレッチ運動が契機となった可能性が高いと考えられた.
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  • Yoshikazu TAKINAMI, Kenichiro MITA, Tetsuya HOSODA, Hiroaki TAKEUCHI
    22 巻 (2015) 1 号 p. 54-56
    公開日: 2015/03/07
    [早期公開] 公開日: 2015/02/13
    ジャーナル フリー
    A 72-year-old woman with bipolar disorder visited our department with a complaining of a persistent stinging pain in the right cheek, as well as a stabbing pain in the right cheek and maxilla when brushing her teeth or drinking water. We diagnosed her as having right trigeminal neuralgia and immediately began administration of 300 mg/day carbamazepine. Because of similarities between the patient's psychiatric symptoms and the side effects of the antinociceptive drugs used to treat trigeminal neuralgia, selecting appropriate drugs or determineing their efficacy was difficult. Although the patient had strong resistance to and mental rejection of trigeminal nerve block, considering it a last-treatment option, she eventually consented to undergo alcohol nerve block, which improved her symptoms significantly.
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  • 林 和寛, 松原 貴子, 新井 健一, 西原 真理, 牧野 泉, 牛田 享宏
    22 巻 (2015) 1 号 p. 57-60
    公開日: 2015/03/07
    ジャーナル フリー
    長期に改善がみられず活動性が低い慢性痛患者に対して,理学療法士による管理のもとに運動療法と教育的アプローチを組み合わせたプログラムを実施し,その結果,活動性の改善と痛み行動・認知の是正,劇的な症状の改善が得られた.慢性痛患者に対して,日常生活における運動療法の導入および教育的アプローチにより認知・行動を是正することは,慢性痛マネジメントの一つとして有効であると考えられる.
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  • 輪嶋 善一郎, 志賀 俊哉
    22 巻 (2015) 1 号 p. 61-65
    公開日: 2015/03/07
    ジャーナル フリー
    セロトニン症候群は,セロトニン作動薬の投与中に出現する副作用で,神経系のセロトニン作用の増強によって生じ,時に致死的合併症を伴う症候群である.症状として,発熱,高血圧,頻脈などの自律神経症状,振戦,ミオクローヌス,筋強剛などの神経・筋肉症状,不安,興奮,錯乱などの精神症状を呈する.今回われわれは,帯状疱疹関連痛の患者に対しデュロキセチンを投与開始したところ,セロトニン症候群と思われる症状をきたした症例を経験した.患者は77歳,男性,左C4~C6領域の帯状疱疹関連痛.治療として,プレガバリン,トラマドール/アセトアミノフェン配合錠,アミトリプチリンなどを投与していたが,アミトリプチリンに替えてデュロキセチンを投与開始した翌朝,ミオクローヌス,筋強剛などが生じ,患者は自己判断にて服用を中止した.セロトニン症候群は,頻度は少ないが,ペチジン,ペンタゾジン,トラマドール,デキストロメトルファンなどと抗うつ薬の併用時に発現することもある.また,一部のオピオイドもセロトニン作動性の薬剤であることがわかってきている.神経系におけるセロトニン作用を増強する薬剤を多く用いるペインクリニックの臨床では,注意が必要である.
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