目的: 変形性膝関節症に対する磁気治療器の治療効果を自・他覚症状 (機能評価・VAS) および客観的な方法として皮膚温度を測定し検討した.
方法: 変形性膝関節症患者69例 (男18名, 女51名, 平均年齢71.6歳) を治療群とダミー群とに無作為に割り付けし, 貼付直前, 1週間後, 2週間後, 3週間後, 除去1週間後のスケジュールで, 磁気による治療効果を二重盲検法により検討した.
結果: 磁気治療器を貼付することにより, 自・他覚症状の効果は1週目より認められた. その効果は除去するまで続いた. また, 膝の皮膚平均温度も症状の改善とともに有意な上昇が認められた.
結論: 磁気により血液循環が改善され, 膝関節の周辺部に集まっていた疼痛物質が排除されたために疼痛が軽減された可能性のあることが示唆された.
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