日本ペインクリニック学会誌
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7 巻 , 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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  • 小山 なつ, 横田 敏勝
    7 巻 (2000) 2 号 p. 103-115
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    各種神経栄養因子とその受容体は, 脊椎動物の神経系の発生を調節する. 神経栄養因子の原型である神経成長因子 (NGF) が胎生期に作用しないと, 生まれる前に一次侵害受容線維が死滅する. ヒトの先天性無痛無汗症は, NGFの受容体TrkAの遺伝子の変異によって発生する. 成熟後も神経栄養因子は一次感覚ニューロンの遺伝子発現を調節する. 例えば, 一次侵害受容ニューロンの約半数がNGF, 残りの約半数がグリア細胞由来神経栄養因子 (GDNF) の作用を受ける. NGFは炎症による痛覚過敏にも関与する. 炎症が起こった局所のNGF産生が増え, 侵害受容線維の熱刺激感受性を直接的, 間接的に高める. 局所の肥満細胞はNGFに反応して増殖し, 活性物質を放出して, 侵害受容線維を過敏化する. NGFは侵害受容線維の中に取り込まれて細胞体に運ばれ, テトロドトキシン抵抗性Naチャネルの遺伝子を発現させて, 侵害受容線維の興奮に影響する. またNGFは脳由来神経栄養因子 (BDNF) の遺伝子発現を高める. BDNFは脊髄内に放出されて, 二次侵害受容ニューロンの伝達物質に対する感受性を高める. 末梢神経が切断されるとNGFの取り込みが止まり, 細胞体での遺伝子発現が伝達型から再生型に変わり, 異常興奮を引き起こす.
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  • 萩原 聡, 一万田 正彦, 工藤 亨祐, 池辺 晴美, 岩坂 日出男, 野口 隆之
    7 巻 (2000) 2 号 p. 116-119
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    目的: 胸腔鏡下交感神経遮断術 (ETS) 前後, 鎮痛目的で2種類の作用機序の異なる鎮痛薬を使用し, その効果について検討した. 方法: ETS予定患者45名を, ブプレノルフィンを執刀前, 終刀直後に投与した群 (B群), フルルビプロフェンを執刀前および終刀直後に投与した群 (F群), 執刀前にブプレノルフィンを, 終刀直後にフルルビプロフェンの投与をした群 (BF群) に分け, ペインスコア, 手術時間, 麻酔時間, 手術終了から抜管までの時間, 抜管後のPaCO2, 嘔気・嘔吐回数, 制吐剤の使用回数, 鎮痛薬の使用回数を調査した. 結果: B群において術直後のペインスコア, 抜管後PaCO2, 鎮痛薬の使用回数が有意に高く, また嘔気・嘔吐回数, 制吐剤の使用回数でも高い傾向にあった, 結論: 以上よりETSの術後鎮痛に対しフルルビプロフェンの有用性が示された.
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  • 武藤 孝夫, 内野 博之, 本間 豊彦, 一色 淳
    7 巻 (2000) 2 号 p. 120-125
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    目的: 手掌多汗症に対して胸腔鏡下胸部交感神経遮断術 (ETS) を施行した患者を対象とし, 交感神経皮膚反応 (SSR) とサーモグラフィを用いて交感神経機能の解析を施行した. 方法: ETS目的にて来院した手掌多汗症患者38症例を対象に, 術前, 術後1日, 1, 3, 6, 12カ月においてSSR, サーモグラフィ, 手掌発汗量, 手掌温を測定した. 結果: 術後1日において全38症例に手掌発汗の停止が認められ, 38症例中4症例において術後12カ月までに手掌の再発汗を認めた. SSRは術後1日で全38症例において消失し, 再発汗4症例においてSSRの再出現を認めたが他の36症例では術後12カ月までSSR消失を示した. サーモグラフィは全38症例において術後, 顔面から上肢, 上胸部, 上背部にかけて皮膚温の上昇が認められ, この皮膚温上昇域をもとにサーマトームを作製した. 結論: 術後, SSR消失と手掌発汗停止はほぼ一致しており, SSRが治療効果に対する判定指標の一つになることが示唆された. またサーモグラフィによる皮膚温上昇域により上位胸部交感神経は顔面から上肢, 上胸部, 上背部にかけて支配していることが推測された.
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  • 鮫島 達夫, 土井 永史, 中村 満, 一瀬 邦弘, 米良 仁志, 武山 静夫, 小倉 美津雄, 諏訪 浩, 松浦 礼子, 前田 岳
    7 巻 (2000) 2 号 p. 126-133
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    神経ブロック, 各種薬物療法などの効果なく, 反応性にうつ状態を呈した帯状疱疹後神経痛 (PHN) 10例に対し電気けいれん療法 (ECT) を施行し, その長期観察を行なった. 全例で持続性疼痛, 発作性疼痛, allodynia がみられ, 意欲低下, 食思不振など日常生活に支障をきたし, 抑うつ症状がみられた. 第1クールでこれらは改善したが, 7例に2~26カ月で疼痛, allodynia の再発がみられた. Allodynia の再発は, 知覚障害のある一定部位にみられ, 徐々に拡大した. しかし, 抑うつ症状の増悪はなかった. ECT第2クールは, 第1クール後5~26カ月後に施行し, より少ない回数で同様の効果を得ることができたことから, ECTの鎮痛効果に耐性を生じにくいことが示唆された. 以上より, ECT鎮痛効果は永続的ではないが, 1クール後数週間に1回施行する維持療法的ECT (continuation ECT: ECT-Cまたは maintenance ECT: ECT-M) を施行することで, 緩解維持できる可能性が示された. 対象に認めた抑うつ症状は疼痛の遷延化による2次的なものであり, 抑うつ症状の改善もECTの鎮痛効果による2次的産物であることが示唆された.
    ECTは「痛み知覚」と「苦悩」の階層に働きかけるものであり,「侵害受容」,「痛み行動」には直接効果を示さないことから, その適応には痛みの多面的病態把握, すなわち生物-心理-社会的側面からの病態評価が必要となる.
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  • 木村 重雄, 惣谷 昌夫, 長櫓 巧, 新井 達潤
    7 巻 (2000) 2 号 p. 134-137
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    愛媛大学医学部麻酔・蘇生学講座では, 日本で最初に麻酔学関連のホームページを公開したのに引き続いてインターネット上でのペインクリニック・メモの作製を始めた. 掲載する項目はアルファベット順に並べて, みやすくした. 項目数は, aciclovir からVAS (visual analogue scale) までの55項目である. 一部では英語版も作製した. これらの作製にあたり, 薬は薬でできるだけ書式を統一するように心がけた. 各項目の作製には, まず, テキスト形式で文章を保存し, インターネットに掲載するために, html用の特殊なタグを加え, これをUNIXをOSとするコンピュータに upload し, さらにmvコマンドを使用して, ペインクリニック・メモ用の directory に移し, ファイル名をhtmlに変更した. この後, ペインクリニック・メモの directory に入り, 目次のファイルを開き, この画面に入力したいファイル名をリンクさせ, 保存した.
    Webで作製した項目は, hypnos 内にある関連ファイルにリンクすることができる. また, web site では新しく開発された概念や治療法をいち早く掲載できるという利点がある.
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  • 西脇 公俊, 佐藤 光晴, 熊谷 幸治郎, 北村 英恵, 矢野 華代, 木村 智政, 小松 徹, 島田 康弘
    7 巻 (2000) 2 号 p. 138-144
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    目的: WHOの癌性疼痛治療指針は成果をあげているが, 高齢者治療上の具体的注意点にはあまり言及していない. そこで高齢者 (65歳以上) の癌性疼痛治療上の重要点・問題点を探る目的で, アンケート調査を行なった. 方法: 53項目にわたり, 高齢者癌性疼痛治療上の重要度 (3段階), 65歳未満の患者を治療する場合との差, 関連薬剤の使用頻度についてのアンケート用紙を作成し, 全国のホスピス・緩和ケア病棟32施設に送付した. 結果: 18施設から回答を得た. 調査53項目のうち重要度は85%の項目において, 半数以上の施設が非常に重要または重要と回答し, 年齢差は30%の項目において半数以上の施設が差有りと回答した. 慢性痛の併発など痛みの評価が難しく, 薬物治療の基本はWHOの指針によるが, 通常成人の半量程度から開始し, 投与量を時間をかけて調節し, 精神症状などの副作用に特に注意が必要で, リハビリテーションの必要性が高いなど, 高齢者を対象とするうえで特別な配慮が必要であることが判明した. 結論: 高齢者の癌性疼痛治療においては, 痛みの評価・治療法の組み合わせ・薬物の投与量などについて, 加齢変化を考慮した種々の特別な配慮が必要と考えられた.
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  • 7 巻 (2000) 2 号 p. 145-148
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
  • 7 巻 (2000) 2 号 p. A1-A3
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
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