日本ペインクリニック学会誌
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9 巻 , 4 号
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  • 岡本 健一郎
    9 巻 (2002) 4 号 p. 357-361
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    緊張型頭痛の病態と治療を考えるうえで, 頭痛全体のなかでの緊張型頭痛の位置付けと診断基準は重要である. 1988年の国際頭痛学会の分類では, 緊張型頭痛は機能性頭痛に分類され, 精神的・肉体的ストレスが誘因となる従来の緊張性頭痛などの疾患群を含む頭部筋群の異常を伴うものの病態として, 末梢性の阻血性筋収縮および中枢性の機序の関与が指摘されている. 免疫系の不均衡状態も示唆されている. 緊張型頭痛の治療は, その病態生理に基づいて行うことはもちろんであるが, 原因が複合的であり, 対症療法も重要となる. 神経ブロック療法, 薬物療法, 心理療法, 理学療法, レーザー療法など各種の治療法があるが, 組み合わせて利用する. 緊張型頭痛患者に対し, 臨床の場では星状神経節ブロックの有効性をしばしば経験する. 交感神経機能異常の安定化, 血管壁の浮腫や炎症の抑制, 血管壁に対する交感神経疼痛の遮断効果が考えられる. 横田は松果体に及ぼす交感神経の影響という点および交感神経が免疫系の調節に関与する可能性を示唆している. しかし, 治療の evidence ということになれば, 緊張型頭痛に対する星状神経節ブロックの効果を客観的に証明する報告はない.
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  • 大谷 美代子, 松本 延幸, 初雁 育介, 松本 勲
    9 巻 (2002) 4 号 p. 362-368
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    最近2年間に, 埼玉医科大学附属病院神経耳科で突発性難聴と診断され, 当科に星状神経節ブロック (SGB) を依頼された患者は133名で, このうち124名に1%リドカイン7mlを用いて週6回SGBを施行し, その効果を検討した. 初診時平均聴力レベルは71.3dB, 治療後は45.9dB, 発症からSGB開始までは平均10日, SGBの回数は平均13回であった. 治療効果の判定は厚生省特定疾患班研究の基準に基づき, 治癒=3点, 著明回復=2点, 回復=1点, 不変=0点として統計計算を行い, 回復度を上昇させる因子に関して検討した. この結果, (1)50歳未満の男性, (2)高血圧, 糖尿病, 高脂血症などの末梢循環障害に関連する合併症を有する患者, (3)発症早期にSGBを含む治療を開始した患者では良好な結果を得た. また予後不良とされてきた眩暈随伴例や高音消失型が, 著明回復・治癒群でも不変群同様の割合で含まれていた点から, このような難治症例がSGBにより回復した可能性も考えられた. 以上より, SGBは熟練した麻酔科医が慎重に施行する限り重篤な合併症は少なく, 積極的に試みるべき治療法であると思われる.
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  • 比嘉 和夫, 廣田 一紀, 平田 和彦, 四維 浩惠, 石橋 幹子, 重松 研二
    9 巻 (2002) 4 号 p. 369-375
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    帯状疱疹の40%は頭・頸部に発症している. 頭・頸部の交感神経ブロックとして第6あるいは第7頸椎の横突起部に5~10mlの局所麻酔薬を注入して星状神経節ブロックが行われている. この量の局所麻酔薬による星状神経節ブロックでは, 三叉神経領域の急性帯状疱疹痛を軽減させるが, 第6頸髄以下の急性帯状疱疹痛を軽減できない可能性がある. 頭・頸部の交感神経はT1からT4で形成されている. 硬膜外ブロックでT1からT4までの節前線維を遮断すれば, 星状神経節ブロックと同じ効果を得ることができる. 頭・頸部の激しい急性帯状疱疹痛では, 上胸部持続硬膜外ブロックにより, 良好な疼痛のコントロールを得ることができる. 確立した頭・頸部の帯状疱疹後神経痛に星状神経節ブロックは無効である. 星状神経節ブロック後に帯状疱疹後神経痛が軽減するのは, 局所麻酔薬が吸収され局所麻酔薬の血中濃度が上昇することによる効果が考えられる. 確立した帯状疱疹後神経痛には三環系抗うつ薬の内服が第一選択の治療法である.
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  • 原 哲也, 趙 成三, 冨安 志郎, 澄川 耕二
    9 巻 (2002) 4 号 p. 376-380
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    急性心筋梗塞に対する再灌流療法の進歩に伴い, 虚血後再灌流に伴う再灌流障害が問題となつている. 短時間の虚血後に再灌流された心筋において非可逆的障害がなく, 冠血流も正常またはほぼ正常に回復しているにもかかわらず, 機械的収縮機能低下が遷延している状態を心筋スタニングという. 胸部硬膜外麻酔 (TEA) は虚血前の心内膜下血流を増加させ, 再灌流後の左室の機能的な回復を促進する. この機序として, 交感神経系の過剰興奮の抑制による心内膜下血流の改善, 心筋酸素消費量の減少などが推察されているが詳細は不明である. われわれはTEAの抗虚血作用とノルエピネフリン (NE) 濃度の関係について実験を行い, TEAによる心筋スタニングの軽減効果がNE投与により失われることを確認した. セボフルラン麻酔下ではTEA施行群も非施行群も, ともに心筋スタニングが軽減される一方, プロポフォール麻酔下ではTEA施行群と非施行群とで心筋収縮能の回復に差がない. TEAの心筋虚血再灌流障害に対する保護作用は, ともに使用される全身麻酔薬の影響を受けるが, 心筋虚血のリスクが増加する周術期において, 安定した冠循環および局所心筋灌流を維持するために有用である.
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  • 加藤 佳子
    9 巻 (2002) 4 号 p. 381-385
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    一般的には疑問視されているオピオイド鎮痛薬のニューロバシックペインに対する効果について, おもに帯状疱疹後神経痛 (postherpetic neuralgia: PHN) を対象にした臨床報告で検討した. 筆者の経験を含めて, PHNをはじめとするニューロバシックペインの疼痛は, リン酸コデイン, オキシコドン, モルヒネなどのオピオイド鎮痛薬でコントロールできる. ニューロバシックペインにオピオイドを用いる場合には, 確実な鎮痛量を投与することと, 十分な服薬指導が特に重要である. またニューロバシックペインへの進行が懸念される帯状疱疹や神経損傷を伴う外傷などでは, 急性期から確実な除痛治療が必要である.
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  • 細川 豊史
    9 巻 (2002) 4 号 p. 386-390
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    NSAIDsは術後痛や外傷などの急性痛に頻用される鎮痛薬である. その機序は, 痛み・炎症を惹起するプロスタグランジン(PG)の合成酵素であるシクロオキシゲナーゼの活性を阻害し, PGの合成を抑制することにあるとされている. 最近ニューロパシックペインの発現にPGが深く関与していることが明らかになってきた. その機序は, まず末梢作用としてPGの直接的な知覚神経ニューロンの活性化, 機械的化学的刺激に対する神経の感受性を増加させること, また他の刺激に対して知覚神経を感作させること, 脊髄レベルでは後根神経節細胞の脱分極の促進, NMDAレセプターの活性化に引き続く一次求心性ペプチドの分泌促進やNO系の活性化などであるとされる. PGの作用は細胞のPG膜受容体に結合することで発現するが, この膜受容体には多くのサブタイプが存在し, 脊髄痛覚過敏の発現にはEP1が関与していることが分かっている. NSAIDsが抗痛覚過敏作用をもつであろうことは間違いなく, 今後, 脊髄でのPGの作用や痛覚過敏に関与するPGの作用機転についての研究が進むにつれて, NSAIDsがニューロバシックペイン発症予防に用いられることが推測される.
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  • 岡田 まゆみ, 久光 正
    9 巻 (2002) 4 号 p. 391-394
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    ラット頸部交感神経切断による疼痛閾値の変化, および脾臓 Natural Knler (NK) 細胞活性に対する影響を検討した. 疼痛閾値の測定には Tail Fhck test を用いた. また, NK細胞活性は51Cr標識YAC1細胞に対する細胞傷害活性を指標とした. ペントバルビタール麻酔後, ラットの一側頸部交感神経を切断した処置群と頸部交感神経切断直前で中止した対照群を作成し, 4週間後に両群の疼痛閾値の変化, 脾臓NK細胞活性を比較した. 疼痛閾値には両群問に差は認められなかった. しかし, 脾臓NK細胞活性は対照群に対して処置群で Effector: Target ratio (E: T ratio)=25:1, 50:1, 100:1のいずれにおいても有意に低下していることが明らかとなった. 種々の免疫応答の初期段階にNK細胞が関与することが知られていることから, 頸部交感神経遮断は疼痛閾値に直接の影響は及ぼさないが, 免疫活性に大きな影響をもたらす可能性を強く示唆しているといえる.
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  • 増江 達彦, 下中 浩之, 土肥 修司
    9 巻 (2002) 4 号 p. 395-399
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    痛覚過敏反応の形成に脊髄における一酸化窒素 (NO) の関与が推定されている. われわれは, 外因性NO供与体であるニトログリセリンの硬膜外腔への投与が, 痛覚過敏反応を惹起するかどうかを検討してきた. Tail-flick test において, ニトログリセリンならびにL-アルギニンの硬膜外腔投与は, tail-flick 潜時 (TF値) を短縮したが, ニトログリセリンの筋注, D-アルギニンの硬膜外腔投与は, TF値に影響を与えなかった. ニトログリセリンによる発痛作用 (TF値の短縮) は, メチレンブルーの前投与によって拮抗されたが, L-NAMEの前投与によっては影響を受けなかった, L-アルギニンによる発痛作用は, L-NAMEの前投与によって拮抗された. ニトログリセリンと脊髄細胞浮遊液とを混和振盪した試料において, NOxが検出された. 以上の結果より, ニトログリセリンの硬膜外腔への投与により, 脊髄レベルでのNO生成によって惹起されると推定される痛覚過敏反応が出現することが判明した.
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  • 水村 和枝
    9 巻 (2002) 4 号 p. 400-406
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    痛みは, 痛み刺激 (侵害刺激) が侵害受容器によって電気的な信号 (活動電位) に変換されたうえ, 末梢求心神経軸索上を伝達され, さらにその情報が脊髄, 視床を経て大脳皮質まで伝達されて痛みとして感じられる. 各種の刺激が痛みの受容器終末に到達したとき, 最初に起こることは電気的変化 (受容器電位) を生じることである. この変換を行うトランスジューサー, イオンチャネルについての研究の現状を紹介し, ポリモーダル受容器のような複数の刺激に反応する侵害受容器終末には,これらのトランスジューサーやイオンチャネルが1つの神経終末上に分布しているものと想像されていることを紹介する. また, 炎症や組織損傷部位において痛覚過敏が起こることはよく知られているが, その機構にこの侵害受容器の反応性の増大 (感作) がかかわっており, 感作の機構の1つとして炎症メディエーターによる機械反応や熱反応の修飾の例を示し, またその分子的機構について最近の知見を紹介する.
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  • 伊藤 樹史, 伊藤 寛之, 山口 達郎, 和氣 陽一郎, 立原 弘章, 柳田 国夫, 白石 修史, 宮田 和人
    9 巻 (2002) 4 号 p. 407-413
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    各種の神経痛に対して高周波熱凝固法を応用している. その適応は神経ブロックの効果が一時的で治療に難渋する疼痛である. 方法はトリガーポイントブロックや神経根ブロックと同じ要領で, 局所麻酔の後, 電極針を挿入する. X線透視あるいはCT誘導下で行うこともある. 針先の位置は, 再現性のある放散痛, 造影所見が参考になる. 電極針は運動神経への影響がなく, 知覚神経に近いことを確認する. 凝固温度は60~90℃, 凝固時間は90~120秒の範囲で行っている. 効果判定は, 熱凝固後から2, 3日経過した鎮痛改善度から評価する. 凝固直後から良好な鎮痛を示す場合が多い. この方法は適応疾患を選べば, ペインクリニック領域で有用な鎮痛手段となる. 適応疾患は難治性のRSDや三叉神経痛, 神経根症状の強い変形性脊椎症, 圧迫骨折, また帯状庖疹後神経痛も対象となる. 副作用は, 一過性の凝固領域の疼痛やしびれ感, 軽い運動機能低下がある. 症例を提示し解説を加えた.
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  • 小原 健, 高橋 雅彦, 山中 啓之, 山本 庸子, 中保 利通
    9 巻 (2002) 4 号 p. 414-417
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    目的: WHO方式の癌疼痛治療法において, 中等度以上の痛みに用いられる鎮痛薬の基本薬は, モルヒネである. モルヒネが細胞性免疫を抑制する可能性があるという報告は多い. しかし, 末期癌患者を対象としてモルヒネの免疫機能に及ぼす影響を調べたものは少ない. 今回われわれは末期癌患者におけるモルヒネ使用の有無と, その患者の免疫機能との関係を調べた. 方法: 2001年1月から5月までに当院緩和医療部に入院中のすべての癌終末期患者のうち, 同意の得られた患者を対象とした. 生化学データの測定は標準的測定法にて行い, リンパ球分画の測定はフローサイトメトリー法にて行った. 結果: 対象は61名で, うち37名がモルヒネを投与されていた, CRP (投与群9.08±1.96vs. 非投与群3.24±4.16), CD3-CD56+細胞数 (117.5±156.1vs. 277.3±339.5) およびCD8+細胞数 (122.7±104.8vs. 247.0±231.0) で有意差を認めた. しかし, それらとモルヒネ血中濃度に有意な相関は認めなかった.
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  • 福永 智栄, 柴田 政彦, 井上 隆弥, 松永 美佳子, 川村 智子, 棚橋 識生, 大城 宜哲, 岩倉 建夫, 橋本 典夫, 神保 明依, ...
    9 巻 (2002) 4 号 p. 418-425
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    目的: complex regional pain syndrome (CRPS) で入院治療した患者の長期的問題点について明らかにする. 方法: 当院麻酔科で入院治療した80例のCRPS患者に対してアンケート調査を行い, 現在の疼痛, 入院治療の効果, 現在の運動機能, 就業の状況, 睡眠の状況, 治療の現況について調べた. 結果: 現在の疼痛は numerical rating scale (NRS) で4.2±3.5であった. 入院治療に関しては約7割の症例で痛みおよび運動機能に対して治療は有効であったと受けとめていた. 日常生活に関して15%の例で他人の介助が必要と答えた. 就業に関しては制限なくもとの仕事に復しているものは18%にすぎず, 多くの症例で就業上の問題が残った. 睡眠に関しては51%が良好であった.53%の症例は現在も何らかの治療を継続していた. 結論: CRPSに罹患した患者は痛みのみならず運動機能や就業の問題, 長期的治療など多くの問題があることが明らかとなった.
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  • 金井 成行, 谷口 典正, 川本 正純, 遠藤 宏, 東野 英明
    9 巻 (2002) 4 号 p. 426-431
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    目的: 実験的関節症モデルであるアジュバント関節炎 (AA) ラットを用いて静磁気の疼痛等に対する効果を検討した. 方法: AA発症後24週間放置し慢性疼痛状態にした後, 静磁場に曝露し, サーモグラフィー, 運動解析装置およびDEXAを用いて尾部皮膚温度, 行動量および骨塩量を測定した. 結果: AAラットは慢性疼痛状態のため健常ラットに比べて尾部温度が低下し行動量も減少していたが, 静磁場曝露により尾部表面温度が上昇し, 行動量の増加も認められた. また骨塩量の減少抑制効果も確認された. 結論: 静磁場曝露によってAAラットは血流が改善され行動量が増加した. これは静磁場による疼痛軽減効果によると考えられる. また, 行動量の増加によって骨塩量の減少が抑制されたと考えられる.
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  • 井上 隆弥, 柴田 政彦, 清水 唯男, 柴田 晶カール, 前田 倫, 阪上 学, 古瀬 洋一, 島田 幸造, 菅本 一臣, 真下 節
    9 巻 (2002) 4 号 p. 432-437
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    Complex regional pain syndrome (以下CRPS) 罹患症例に手術を行うと病態がより悪化することがあり, その適応には慎重であるべきとされている. 過去7年間に当院麻酔科に入院したCRPS type I約100例のうち整形外科との検討により手術適応となった症例は8例あった. 手術内容は神経または腱の癒着剥離術, 腱延長術, 人工骨頭再置換術, 変形治癒矯正手術であった. 術後に腫脹や痛みなどCRPSの症状が一時的に再発した症例や関節可動域制限の改善が予想を下回った症例もあるが, 最終的に全症例において関節可動域制限の改善または日常生活動作の改善が得られた. 従来, CRPSの手術治療は避けられる傾向にあったが, 手術の適応を慎重に判断し, 周術期および術後の疼痛管理と術後早期よりの理学療法を十分に行うことにより機能の改善は可能であると考える.
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  • 諏訪 英行, 花北 順哉, 塩川 和彦, 斉木 雅章, 織田 雅, 梶原 基弘
    9 巻 (2002) 4 号 p. 438-442
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    三叉神経痛の治療として半月神経節ブロックは有用であるが, まれに有痛性感覚脱失症となることがある. このような例に対し脊髄電気刺激が有効であったので報告する. 症例は48歳の女性. 2年前に左三叉神経痛に対し, 無水グリセロールによる半月神経節ブロックを行ったところ有痛性感覚脱失症となった. 以後鎮痛薬投与, 星状神経節ブロックなどを行ったが効果は不十分であった. 1998年8月上位頸髄レベルにPISCES Quad®硬膜外カテーテル電極を留置した. 試験刺激開始直後に左眼裂の開大, 口腔内のこわばり感が消失した. 永久植え込み術後, 左顔面の不快な疼痛は軽減し, 鎮痛剤も減量しており, 高い満足度が得られている. 髄液中の神経伝達物質を術前後に測定しているが, ノルエピネフリン, グリシンなどの抑制系の神経伝達物質の変動がみられることから後側索などの下行性抑制路の活性化による可能性が考えられた. 上位頸部脊髄電気刺激は治療困難な有痛性感覚脱失症例に試みるべき治療法と考えられた.
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  • 伊藤 洋介, 山本 庸子, 小原 健, 山中 啓之, 高橋 雅彦, 中保 利通
    9 巻 (2002) 4 号 p. 443-445
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    前縦靱帯骨化症は, 後縦靱帯骨化症と同様に脊柱靱帯骨性変化の病態を示す一部分症であり, 比較的まれな疾患である. 今回われわれは, 膵癌末期患者の背部痛の疼痛コントロールに際し, 前縦靱帯骨化症を認めた症例を経験したので報告する. 症例は68歳男性, 肝転移を伴う根治不能癌に対し消化管バイパス術を施行された後, 当院緩和ケアセンターに紹介された. 背部痛および腹痛に対し腹腔神経叢ブロックを施行したが, その後も仰臥位での背部痛が軽減せず, これに対しモルヒネ投与, 持続クモ膜下ブロックを行ったがいずれも無効であった. 画像所見より前縦靱帯骨化症による疼痛と考えられたため, 体位による工夫など対症療法を行った.
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  • 上野 博司, 細川 豊史, 山下 智充, 廣瀬 宗孝, 水野 省司
    9 巻 (2002) 4 号 p. 446-450
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    Epiduroscopy 施行時では, 癒着剥離のために比較的大量の生理食塩液 (以下: 生食) を硬膜外腔に注入するため, 脳脊髄圧が上昇し頭痛などの合併症が起こるとされている. われわれの施設ではこの合併症を予防するため, 頸部硬膜外カテーテルを挿入し硬膜外腔圧と頭痛発症との相関について検討を行っている. Epiduroscopy 施行中に頭痛を訴えた2症例につき, この頸部硬膜外腔圧変化曲線を解析, 検討した結果, 特に癒着剥離時の痛みに伴う体動, 癒着剥離後の生食の急速注入によって圧が過剰に上昇し, 80mmHg以上になると頭頸部の圧迫感や疼痛を訴えること, 生食の注入を一時的に停止すると1~2分以内に圧は元のレベルまで回復することなどが明らかになった. Epiduroscopy 施行時に頸部硬膜外腔圧をモニターしながら処置を行うことは, 脳脊髄圧元進に伴う合併症の発現とそのメカニズムの解明に有用と考えられた.
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  • 小西 邦彦, 奥田 真弘, 横地 歩, 宇都宮 博文, 丸山 一男
    9 巻 (2002) 4 号 p. 451-455
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    フェンタニルパッチ (デュロテップTM) を癌性疼痛管理を行った患者のうち治験薬の使用を理解して同意した患者10名に使用した. モルヒネの量に応じてフェンタニルパッチの大きさを選択し, 72時間ごとに貼り替えた, パッチ貼付開始後8日間で rescue dose が不要だった患者は2名だけであった. しかし貼付後8日目の時点ではモルヒネのみによるコントロールに比べてVASは有意に低下した.
    嘔気・嘔吐, 眠気, 便秘などの副作用が改善した症例もみられたが統計的有意差はなかった. フェンタニルパッチはモルヒネ同様安全に使用することができ, オピオイドローテーションの新しい選択肢の一つとして, 癌性疼痛管理に有用である.
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  • 9 巻 (2002) 4 号 p. 456-463
    公開日: 2009/12/21
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