アーク放電プラズマジェットCVD法によって合成したダイヤモンド薄板をYAGレーザ照射によって切断加工および平坦化加工を試み, その加工特性を調べ以下のことがわかった.
(1) レーザ照射エネルギー密度を調整することによってダイヤモンドの切断加工を行うことができた.エネルギー密度が小さくて切断加工できない場合には, 無定形炭素, 結晶粒界や欠陥部, ダイヤモンド粒の順に選択的にガス化して除去されるだけである.
切断加工の進行する条件では黒鉛化あるいはガス化が同時に進行してダイヤモンドが除去され, クラックのない良好な切断面が得られる.しかし, アルゴン雰囲気中ではダイヤモンドが黒鉛化して切断溝周辺及び溝内部に付着する.この黒鉛の付着量は酸素濃度が高くなるほど減少し, 酸素分圧700torr以上で付着物は観察されなかった.
(2) レーザビームのピークパワーを大きくするほどアスペクト比の大きい切断溝が形成され, 空気中, 1回のレーザ照射で幅30μm, 深さ120μmの切断溝が得られる.この照射を繰り返すことによって, 幅30μmで深さ800μm程度の切断が可能であった.
(3) レーザ照射角度を変化させることにより任意の傾きを有する切断面が得られる.そして, ダイヤモンド薄板表面と平行に照射することによって表面粗さ3μmR
max程度の平坦化加工ができた.
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