アルミナセラミックスについてダイヤモンド砥石およびクラスタホイールによる湿式ブランジ平面研削を行い, 主として研削面性状について検討した結果, 次のことが認められた.
(1) 本実験条件のもとでは, アルミナ含有率99%以上の研削面は粒内・粒界破壊面がほとんどを占めるが, 99%未満では塑性流動部分が研削面の50%前後を占め, 両者の違いは切りくず生成機構の差異によるものと考えられる.
(2) 三次元粗さ曲線において, 各粗さ曲線の研削方向における間隔が変動するほど面粗さに関する被研削性が劣ることを表す.
(3) 研削方向と直角方向の最大高さ粗さRmax (N) はドレッシングの影響をうけやすく, 研削方向の粗さRmax (P) が研削面粗さに関する被研削性の評価に適している.
(4) テーブル速度の増加に伴い, 各試料の研削抵抗は一様に増加する.しかし, 研削面粗さはテーブル速度の増加と共にRmax (N) は若干の減少傾向を示すが, Rmax (P) は増加傾向を示す.
(5) 結晶粒径が大きくなるほど研削面粗さは大きくなるが研削抵抗は逆に小さくなる.
(6) クラスタ研削により研削面に発生するチッピング規模を評価できるチッピング係数Chは研削面粗さに良く対応する.
(7) なお, 研削面粗さおよび研削抵抗は, 不純物, 添加剤および焼成条件の影響をうけると考えられ, 今後の検討課題としたい.
抄録全体を表示