形状モデリングにおける立体の表現, 干渉を扱うため, 以下のように非多様体としての統一的な位相管理法を確立した.
(1) 非多様体の定義を明確にし, これに基づいてオイラー・ポアンカレの式を拡張した.
(2) ハーフエッジ構造の拡張により, 非多様体を扱うデータ構造としてサイクル構造を提案した.
(3) 新しいオイラー・ボアンカレ式に対応して, 非多様体のオイラーオペレーションを定義した.
(4) 以上を用いて, 立体の集合演算過程の管理と, 閉じた曲面の立体化などの曲面演算が, 非多様体として統一的に行われる方法を開発した.
これらは, 局所ホモロジー群/コホモロジー群の一貫した論理体系を持ち, 従来の多様体の枠組に納まらない, 大域と局所が微妙に絡む局面で強力な論理基盤を与える.今後は, 幾何演算と組み合わせ, 形状モデリングシステムとして完成してゆく.
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