マイクロマシソの動力学的設計法確立のため,はり状振動子の減衰特性を解析した.空気抵抗はビーズモデルにより,スクイズカは無限小幅軸受により,内部摩擦は構造減衰により求め,減衰係数の簡便な計算式を導出した.主な結論を以下に示す.
(1)はり寸法が小さいとき,減衰力はスクイズカ,空気抵抗,内部摩擦の順に大きい.
(2)はり形状を相似形とすると,空気抵抗は長さの-0.5~-1乗に,スクイズカは-1乗に比例し,内部摩擦は寸法に依存しない.
(3)イソディシアル応答は減衰比の周波数依存性を無視して計算でき,はり寸法が小さいほど,立上がり時間,整定時間ともに短い.
(4)シリコン片持ちはりにおける1次共振の空気抵抗は,16<
Rv<570の範囲で実験値と計算値が一致する.また1辺0.3mmのパーマロイ卍はりの1次と2次の空気抵抗の差も,実験値と計算値が一致する.
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