オンマシン用ゾーンプレート干渉計をより実用化に向けるため, これまでの干渉計を改良した低コストの干渉計を開発した.本干渉計の特長を以下に示す.
(1) 参照光に (0, 0), 被検光に (±1, ±1) 次回折光を用いることにより, 非球面度の大きなミラーを測定することができる。
(2) 収束用レンズが観測用レンズを兼ねているため, 被検ミラーの開口数が観測用レンズの開口数に依存しなくなり, 開口数の大きな明るいミラーを測定できる.
(3) ゾーンプレートと被検ミラーの正確な位置を求める操作により, 高精度測定ができる.
(4) 共通光路干渉計であることから, 振動や空気のじょう乱の影響を受けにくいため, オンマシン用干渉計として適している.
(5) 平面ミラーM3を参照ミラーとして用いることによって, 中心部分に穴の開いたミラーを測定することができる。ただし, 参照面が被検面上にないため, 干渉じまの安定性は悪い.
(6) 光学系にキューブビームスプリッタを用いないこと, 明るいレンズ系を用いる必要が無いこと, 光学素子の微調整機構を極力省いたことから, 前回報告したものに比べて製作コストが3割程度安くなった。
本干渉計は, 超精密旋盤の刃物台に搭載するにはまだ大き過ぎる。干渉計の搭載を考慮して超精密旋盤を設計するか, あるいは干渉計を現在の半分程度の大きさにすれば, 実用的な干渉計として加工現場で用いることができ, 超精密加工において, 加工精度と生産効率を改善することができる.
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