精密機械
Print ISSN : 0374-3543
11 巻, 132 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 第1報薄鉱用錐の形状に關する研究
    大越 諄, 渡邊 半十, 渡邊 行雄
    1944 年 11 巻 132 号 p. 523-527
    発行日: 1944年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    本實験の結果を總括すると次の如くなる.
    1.輕合金の薄板用錐として大切なことは削屑の排出良好なことである.
    2.平錐, 直溝錐は此の點で不適であり, 削屑の粘着の爲返りも大である.
    3.此の爲捩錐が最適であり優秀な特殊錐の考案に成功した其の捩れ角は40°迄は急激に切味が良くなるが, 500以上では寧ろ低下する傾向を示引又耐久力ば錐角θ=120°~130°では, 捩れ角γ=35°~45°が良好である.
    4.返りは錐角θ=120°~130°では.捩れ角γ=35°~45°が良好.である.
    5.のみ部の幅大になる程削屑の粘着を生じ易くなるが, 換れ角を増大すると此の鮫顯を避け得るし返りも減少する.尚高度の強度を必要とする場合は, のみ部の幅を大にして簡單なシンニングを行へば良い。シンニングの効果は非常に大きい.
    6.溝断面に於て切双でない側の隅を丸めると耐久力を増大するのみでなく削屑の排出をも良好にする.
    7.溝部の長さの短い程耐久力は大になる.
    8.輕合金用の材質は炭素工具鋼で充分である.熱處理に際しては錐の磨滅を考慮するよりも錐の靱性を主眼としシヨア硬度50~55が良好である.
    9.新考案の特殊錐の製造方法は簡單にして大量生産に最適である.
    10.以上の點を考慮せる新考案の特殊錐は普通錐に比較して非常に優秀な効果あることを確め得た.特に錐の隅を丸めたものは良好である.
  • 第2報 薄鎌用特殊錐の形状並に穿孔條件に關する研究
    大越 諄, 渡邊 半十, 渡邊 行雄
    1944 年 11 巻 132 号 p. 528-535
    発行日: 1944年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    本研究の結果輕合金用特殊錐の形状並びに穿孔條件に就て明かになつた點を塚括すると次の如くなる.
    1.穿孔の時間的能率を増加せしめるには, γ=40°~50°.θ=100°~140°の形状が良い.切削速度50m/min迄は急激に穿孔時間を短縮じ得るが以後は大差ない.特に軟質材にては切削速度を大にすべきである.
    2.錐徑, 送りと推力との間には=Pv=Kv.dSmの關係がある.Kvm捩れ角γ=50°より減少するに從つて (50-γ) のこ二乗に比例して増大し, Kvは錐角θ=100°より増大するに從つて (80/180-θ) nに比例して増大する.nは振れ角γ=50°より減少するに從つて (γ-50) の二乗に比例して増大する.從つて推力の點からはθ=40°~50°, θ=100°~140°の形状が良い.穿孔に際しては送りを大にして作'業した方が有利である。
    3.切削速度25~50m/minは屑の悪影響があるため推力が増大する.從つて切削速度25~50m/minは避けるべきである.特に錐徑の小なる場合錐角が小なる場合は推力の増大が大きくなる.
    4.捩れ角, 錐角が共に小なる場合は孔の深さ大になる程削屑の排出不良になり推力の増加を來す.この爲にγ=40°以上, θ=130°以上の形状が望ましい。斯る形状の特殊錐では孔の深さが錐徑の4~5倍以下ならば凡て同一の穿孔條件で作業して良い.これ以上の深さでは送りを小にすべきである.
    5.注油の数果は捩れ角, 錐角が共に小なる場合, 穿孔材が軟質の場合には数果が大きい切削油としては粘度大で摩擦係数の少い脂肪油が良い.併し一般の輕合金では注油の必要なく特にγ=40°以上, θ=130°以上で並程度の孔の深さの穿孔の場台は全く必要を認めない.
    6.輕合金用錐は切匁の磨滅に依つて切れなくなつて壽命が來るのでは殆んどない.ある程度切味が不良になると破斷されて壽命が突然なぐなるのである.錐の壽命の點からはγ=40°~50°, θ=120°~140つの形状が良い.而して捩れ角に依つて最大壽命を持つ錐角ぼθ=125+0.04 (γ-30) 2の式で示される.細徑錐に於てはθ=160°以上は使用上不適當である.
    7.孔の内面粗さ及び寸法精度の點からはγ=35°~45°, θ=120°~140°の形状が良い.涙れ角に依つて最良の孔の仕精度を持つ錐角は壽命試験の結果と同傾向に移動する.
    8.送りを増大する從ひ内面の粗さは始め緩慢に後略々比例的に急増する。特に7.で述べた形状以外のもの程増大が急である.輕合金でほ増加が緩慢である故逸りを大にして作業しても面の粗さには左程影響しない。き
    9.返りに封しては材料に依つて最良の錐形状が決る.而してその生成型は3種に分れ押出し型, 押幽し型十打抜型及び打抜型となる.
    10.輕合金の軟質材及び硬質材に於ては打抜型を生成する如毒錐の形状が返りの難からは望ましい.斯急形状はγ=45°~60°, θ=120°~140°以上の範圍となる.捩れ角に依つて打抜型を生成.する錐角はθ (deg) =160-0.05 (γ-30) 2の式で示される.
    11.輕合金の中硬材に於ては押出し型十打抜型を生成する如き錐の形状とすべきである.捩れ角に依つてこの型を生成する錐角はθ (deg) 議100+2 (γ-30) の式で示される.振れ角は30°~50°が良い.
    12.返りは逸りが増す程増大する.併し送りを如何に少くしても或る程度の返りは避け得ぬ.特に不適當な形状に於ては, 送りを如何様に調.節しても逸りは大きい.從つて返りを小にするには先づ錐の形状を上述の如くしてから切削速.度を大にし逸りを小にすべきである
    13.以上の結果中1, 4, 6, 7, 8, 10, 11, 12の結果は低炭素鋼及び被切削性が輕合金に類せる穿孔材に封しても略々適用し得る.
  • (第1報)
    倉藤 尚雄
    1944 年 11 巻 132 号 p. 536-540
    発行日: 1944年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
  • 菊池 麟平, 青山 靜夫
    1944 年 11 巻 132 号 p. 541-544
    発行日: 1944年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
  • 工作機械の精度補償方法/中空軸の如き被加工物の中ぐリ装置
    1944 年 11 巻 132 号 p. 545-546
    発行日: 1944年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
feedback
Top