ラヂアル球軸受6302及び1302に組合せ荷重 (ラヂアル荷重
Lr8~56.5kgと推力荷重
La=0~45kg) を加へた場合の摩擦モーメントを, 囘轉速度
N=25, 50,100r.p.s.に於て測定して, 次の結果を得た.
1.ラヂアル球軸受に組合せ荷重が働く時の摩擦モーメント辺は, ほゞ次式で表はされる.
M=
A0+
A1N+
A2N2+
BLrb+
CLao,
こゝに
A0,
A1A2,
B, C及び
b, cとは軸受によつて異る常數で, 本實驗では
bは深溝型の方が調心型より大きいが,
cは逆に調心型の方が幾分大きい.
2.ラヂアル方向に封して角φをなして一定の大きさの荷重
Lが働く時の摩擦モーメント
Mは, 一般に
Lが小さい時はφによる變化が比較的少いが,
Lが大きい場合には著しい變化がある.そして
Mは一般にφの増加と共に次第に増大し, 60°~70°附近で最大値を示す場合と, φ=90°迄連續的に増大する場合とがある.
3.純ラヂアル荷重と (同じ大きさの) 純推力荷重に封する摩擦モーメント
Mr.及び
Maを比較すると, 後者の方が大きく, その比
Ma/
Mrは荷重と共に増大するが, その値は一般に囘轉速度の小さい場合の方が大きく, 又深溝型の方が調心型よりも大きい.而して-1 (
Ma/
Mr) の値は調心型球軸受では荷重
Lに對して直線的に變化するが, 深溝型では
Lの0.7~0.8乗に比例してゐる.
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