1.切削剤の冷却性能(性質と注油条件)を
hで代表させ,2次元切削に対し,電解槽を利用して,工具内温度分布,工具各面への流入割合,工具条件の刃先温度への影響を調べた。
2.工具が広範囲で冷却される場合,50%以上の熱がすくい面で奪われる。つずいて前にげ面である。
3.
h≧5以上では温度上昇は刃先のごく近傍に限られて,分布のうえでは大きな変化はみられなくなる。
4.同じ良好な注油条件では水溶性油に比し不水溶性油の熱伝達率は1/3以下とみてよかろうが,それが5倍ちがつても工具から奪いうる熱量は20%程度の差にすぎない。
5.よつて冷却性能のよい切削剤を用い,注油条件,場所をえらび,あるいは熱源近くへ押込んで,量少くして切削剤の出しうる最大の効果をあげることをねらうべきである。例えばJet注油法の如きである。
6.工具条件を変化したとぎの刃先温度は(6)式で表わせる。影響度の多い因子はδ
Q,α,
l,
Hなどである。
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